2013年山行記録10月〜12月

越後/苗場山

期 日:10月4日(金)〜5日(土) 曇、曇後晴 一泊二日

参加者:L安瀬はる江、前田省吾、近藤由美子、合田英興、浅沼紀子(近藤さんお友達) 計5名

コースタイム:4日 越後湯沢駅9:0410=(タクシー)=和田小屋9:4510:00−下ノ芝11:0005−中ノ芝(昼食)11:4712:15−神楽ケ峰12:4145−雲尾坂13:4250−苗場山自然体験交流センター14:10(泊)

5日 センター5:20−雷清水6:0813−神楽ケ峰6:38−小松原分岐6:45−休7:2336−霧ノ塔8:1825−日蔭山9:2732−小松原湿原避難小屋(昼食)10:3050−中屋敷11:2032−金城山12:3040−見倉13:55−見倉橋14:30−萌木の里(一浴)15:2016:53=(バス)=津南役場17:2643=(バス)=越後湯沢駅18:33

4日 清水トンネルを出ても曇っていたが、越後湯沢駅に近づくと明るくなってきた。タクシーは5人乗りで好都合だった。和田小屋までの林道には3台繋がって走っていた。

ガスに包まれた山に向い一歩を踏み入れる。涸沢状の登山道で泥濘や水が流れていた。樹林帯の上に足元が悪く閉口しながらいくと下の芝に着く。色づいた視界が開け、乾燥した歩き易い道になる。北側の中尾根は綺麗に紅葉していた。辺りも色とりどりで華やかだった。登山者が多くなってきた。

ここ2、3年で木道が改修されていた。角材が使われ、気持ちよく安心して歩ける。下、中、上ノ芝には、角材のベンチに囲まれた広い休憩場があった。木の温もりが嬉しく、開放的で長居してしまう。中ノ芝では陽射しを受けながら昼食を摂った。

ルートはよく整備されているので、順調に進む。山頂直下は急登だった。一ヶ所ロープがついた岩場で足を滑らせる。登り終わると広大な山頂湿原が開け、歓声が上がる。別世界だった。金色の湿原の中に大小無数の池塘が散らばる。

一筋の木道を辿り三角点に着く。ここに遊仙閣の廃墟があった筈だが跡形もなく、地面は藁で養生されていた。50周年の幕を持ち、記念写真に納まる。

南北に広い山頂をのんびり散策する。時折、ガスの切れ間で展望を楽しむ。夕食の時間まで食堂で団欒する。外が茜色になり慌てて出る。日没の空は綺麗な色に焼けていた。雲の上に北アルプス、鳥甲山の稜線が黒く浮かんでいた。

カレーとポテトサラダの夕食を早々に食べ、7時には就寝する。宿泊者は60名だった。百名収容のセンターは清潔でゆったりと休めた。

5日 4時に起床。食堂で準備していると電気が点灯された。朝食のおにぎりを食べる。夕焼けに反して、朝はガスっていた。雨具を上下つける。曇空であるが切れ間があり、希望を持つ。

小松原分岐から始めてのルートに入る。祓川コースと違い狭く、笹が被っていた。すぐに大岩が折り重なるように露出していた。ルートが判り難い。大穴もありゆっくり行く。時間を費やしたが、無事通過する。紅葉の坪山的な雰囲気で視覚的にはいい場所だった。霧の塔までは長かった。色付いた稜線が開け、天気も回復し、とても気持ちが良い。遠望も出てきた。

小松原避難小屋は赤い三角屋根が印象的だった。屋根が高い分、中の空間は広い。外の方が気持ちよく、小屋の前で昼食にする。水場は近いが、浄化した方が良いようだ。

お目当ての湿原に入る。木道は朽ちた所が多く気を使う。静かな佇まいだ。黄金の草に真っ赤なドウダンツツジが映える。池塘には青空も写り、絵にもいえない光景だった。大小の湿原が次々と現れ、飽きることはなかった。充分なロケーションで、大満足だった。

中屋敷で下山を金城山コースに取った。樹林帯に入るとカエデやウルシが綺麗だった。見上げると陽射しを受けた透明感が何ともいえない。ダケカンバの枝が広がっていた。木肌のシルバーが他の色を際立たせていた。威風堂々とした鳥甲山の全容も見えてきた。

沢で少し寛ぐ。金城山へは巻き気味のあっけない登りが終わると、すぐ西に巻き、下り始める。三角点は登山道から200m位離れている。踏跡を捜したが見当たらない。山頂で写真を撮りたかったが、藪に突入する元気もなく、心残りだが諦めて下山する。後日、津南町の観光協会にパンフレットを送って頂いたお礼方々電話する。苗場山への通過点で、金城山山頂は拘っていなかったが、今後考慮して頂けるようでした。

急な下山を危ぶむ。短いがジグザグになっていた。堆積した落ち葉で足元も柔らかく、歩き易かった。膝に故障を抱えた方が多く、間が空いてしまう。それでもいいペースだった。石積みの間から涼風のでる風穴を過ぎ、トンネル前の駐車場に下り立つ。

旧草津街道から中津川に架かる見倉橋への下りは長かった。この辺りは日本一の河岸段丘ときく。この橋は映画「ゆれる」の舞台になったとかで、綺麗な姿だった。萌え木の湯へは出会った地元の方に近道を教わりながら最後の力を振り絞り登り返す。

陸の孤島といわれる秋山郷は人気の観光スポットだ。長野、新潟に跨ぎ長い。バスの車窓から眺めて堪能する。津南役場でバスを乗り継ぎ、予定通りに越後湯沢駅に着く。

お久し振りや、初めての方でしたが、予め準備をされていたようでした。その甲斐あって長いコースも滞りなく完歩できました。天候の良変、1600m以上の紅葉がベスト、等嬉しい結果に終わりました。(安瀬はる江)

費 用 宿泊代(1泊1食付)             7000円(別途朝食おにぎり800円)

     タクシー代(越後湯沢駅〜和田小屋)  5880円/1台

     萌木の湯入浴代                500円

     バス代(萌木の湯〜津南役場)       440円

       〃 (津南役場〜越後湯沢駅)     750円





中尾根

小松原分岐

神楽ヶ峰三角点

苗場山山頂付近

苗場山山頂

苗場山山頂からの夕焼け

霧ヶ塔

鎌ヶ峰より

霧ヶ塔付近にて

ドウダンツツジ

中ノ代湿原

風穴

見倉橋

 



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 中ア/摺古木山〜安平路山〜越百山

期 日:10月12日()〜14日(月・祝) 前夜発二泊三日 晴れ時々曇り/快晴/晴れ

参加者:L冨重正樹、安瀬はる江、助廣弘子、黒沢寿子、杉江秀明、堤理恵子、松本悦栄 計7名

コースタイム:飯田5:52=東沢林道1320m地点6:4757−摺古木自然園休憩舎8:47−直登コース分岐9:47−摺古木山10:5311:20−白ビソ山12:1924−安平路避難小屋12:55()5:16−安平路山6:1025−浦川山8:04−松川乗越8:549:19−袴腰山10:3944−奥念丈岳12:4113:152454m 15:2025−南越百山16:1730−越百山17:03−越百小屋17:25()6:54−水場7:4757−下のコル9:2025−福栃橋登山口10:0020−今朝沢橋ゲート11:0042=阿寺温泉(一浴)12:1513:40=南木曽駅13:56

費 用:  飯田=東沢林道1320m地点 ジャンボタクシー 11230

今朝沢橋=阿寺温泉 タクシー 6300円×2

阿寺温泉=南木曽駅 タクシー 3600+3500

越百小屋 1泊2食付 8000

阿寺温泉/あてら荘 入浴 500

前夜、新宿からの高速バスで飯田入りし、タクシー会社の事務所2階の仮眠所で横になりました。摺古木自然園休憩舎への林道は9月の台風の影響で大平宿の先1520m付近のヘアピンカーブで崩れていて、1312m標高点の少し上に設けられたゲートの所から歩き始めました。そこそこ色づいた紅葉をめでなから林道を歩き、トイレを見るとまもなく休憩舎がある林道終点、笹原のアザミ岳や遠く恵那山を望みながら小沢をいくつか横切るのんびりした山道が続きます。直登コースを分けて沢状の窪地を登ると尾根に出ます。南アルプス南部の山々が見渡せて、中でも池口岳の双耳峰が一際目を引きます。2135mの展望台を経て摺古木山、1等三角点峰ですが眺めは今一つです。昼食後、白ビソ山を越えて今宵の宿の安平路避難小屋へ、なだらかな樹林の尾根道が続きます。笹原に建つ小屋は背後に安平路山を望む良いロケーションで、入口の引戸が開閉しにくい欠点はありますが小ぢんまりとしてきれいに保たれています。水場は安平路山へ登り気味に10分ほど行ったすぐ右下の沢でこの時期でもしっかり流れています。他に単独行とガイド付の3人組が同宿、明日の核心部に備えて英気を養いました。

2日目、5時過ぎに懐電をつけて出発、安平路山までは良く整備されています。途中、御嶽山を見ながら3等三角点がある頂上に登り着きます。笹と樹林に囲まれた頂上から最初北へ延びる支稜を下り東へトラバースして主稜線に乗るのですが、出だしこそあった踏跡もすぐに見失い背丈を越す笹薮の斜面を強引にトラバースしてなんとか主稜線に出ました。僅かの間笹薮から解放されますが、浦川山への登りにかかると笹薮は全く途切れなくなります。時々眺められる御嶽山・乗鞍岳・穂高連峰・甲斐駒ヶ岳から池口岳までずらりと並ぶ南アルプスに慰められながら字の消えた山名板がある浦川山に登り着きます。ここから松川乗越を経て袴腰山までの間は笹が最も密生しています。松川乗越へは北東へ標高にして100mほど下ってから北へ進路を変えるのですが少し早目に北へ下ってしまい、東へシフトしてなんとか踏跡を見つけました。足元に標識が落ちている松川乗越からは西に大きく裾野を広げた御嶽山、東に南アルプスが長々と横たわり、周りの一面の笹原に紅葉が点在する様は見た目には大変美しいものがあります。袴腰山へは猛烈な笹薮の急登が続き、明滅する踏跡を拾いながらの苦行を強いられます。標識のない袴腰山からはいくらか笹が低くなります。東に烏帽子山稜を見ながら急登を登り切り、長い頂上稜線を何回も騙されて漸く奥念丈岳に登り着きます。頂上手前で3人の若いパーティーに会いました。山名板がある頂上からは念丈岳への意外とはっきりした一条の踏跡が分かれています。奥念丈岳からは少しは楽になるかと期待していたのですが、現実は甘くありません。標高が上がった分、笹に加えて石楠花とハイマツがミックスするようになり、いい加減疲れてきた体に更なる拷問をかけてきます。2454m手前の大ガレの縁は低いスゲが生えるオアシスで一時薮から解放されます。2454mからは石楠花とハイマツが優勢になってきてすぐ近くに見える白ザレの南越百山になかなか辿り着きません。やっとの思いで登り着いた頂上から辿ってきた稜線を眺めて充実感とため息が入り雑じります。そして中央アルプスが、今立っている南越百山を境にして山の性格が全く異なることを実感します。北には仙涯嶺・南駒ヶ岳がアルペン的風貌で迫り、片や南には安平路山・恵那山と穏やかで重厚な山並みが続いています。越百山との鞍部で分岐する飯島への下山道は通行止めになっています。越百山到着は17時過ぎ、疲れているメンバーを安瀬さんに取り纏めをお願いして一人脱兎の如く小屋へかけ降りました。やはり小屋番に心配をかけていていました。反省。約30分後にメンバーも到着して無事2日目の行動が終了しました。越百小屋は定員20名の小さな小屋ですが、小屋番の親父さんの統率?のおかげで室内はとても快適、食事は特筆もので夕食は揚げたての天婦羅に熱々のおでん、朝食は栗ご飯に具沢山の味噌汁と皿に少しずつ盛り付けられたおかずの数々、目と味と両方で楽しめました。20名できっちり予約を締め切る小屋なので利用する際は必ず予約を。

最終日、奥念丈岳まで戻り烏帽子山稜を下る予定でしたが、昨日の薮と体力的ダメージを考えて伊奈川ダム下山に変更、小屋から越百山側へ僅かに登り返した所で電波(docomo)が通じるのでタクシーを予約して出発しました。小ピークを緩やかに越えて水場まではジグザグの下り、昨日のことを考えれば天国のような道です。水場からは緩やかになり上のコルから1749mのピークを越し、下のコルからは尾根を外れます。山腹をジグザグに下り沢が見えてくると福栃橋登山口、ここから林道歩き40分で今朝沢橋を渡りゲートの横をすり抜けると広い駐車場に出て山行が終了します。タクシー待ちの間軽く打ち上げ、阿寺温泉に直行し3日分の汗と埃を流しました。

10時間に及ぶ薮を漕ぎきった参加者の皆さん、お疲れ様でした。それにしても静かで展望にも恵まれた中ア南部縦走路、あの薮はもう少しなんとかならないものでしょうか。(富重正樹)


擂古木山頂にて

安平路山にて

越百・南駒・仙崖嶺

越百山にて

越百小屋の朝

 


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塩原/高原山(創部50周年記念山行No.18

期 日:10月19日(土)前夜発日帰り 曇り

参加者:L助廣弘子、矢澤孝二、派田正、松宮俊彦、峰尾欽二、山口音子、松本悦栄、油田まりこ、夏見昌子 計9名

コースタイム:町田駅前18日21:00(レンタカー)=道の駅・湯西川24:10〜19日5:40=西口登山口6:3050−弁天沼8:10−鶏頂山8:459:00−御岳山9:40−釈迦ケ岳10:2055−剣ケ峰12:271590M12:4555−八海山神社13:10−下山口13:54−大間々台駐車場14:00=小滝鉱泉14:4015:45=町田駅前20:45

費 用:レンタカー・ガソリン・高速料金 約4万円 入浴料 500円

台風26号が去って19日は好天のはずが、いつの間にか、雲多く夜は雨との予報に変わっていた。雨の来ないうちに下山したいし、リーダーに膝痛があるので、西平山の往復はカットした。西口登山口の今にも朽ちて倒れそうな木の鳥居をくぐって出発。しばらくはなだらかな樹林の中を行く。針葉樹の中にところどころ黄色が交るが、紅葉はぱっとしない。弁天沼に来ると、周囲に赤色があらわれて多少華やかに見えた。鶏頂山山頂には鶏頂山神社の大きなお社が建っている。遠く関東平野や日光連山が見渡せるが、天気のせいで、今一つはっきりしない。目の前にこれから向かう釈迦ケ岳が聳え、隣に中岳と西平岳が続いて見えていた。分岐に戻り、祠のある御岳山を過ぎて釈迦ケ岳へ向かう。

山頂は広くて一等三角点があり、登山者が多い。立派な釈迦如来像もあった。高原山の最高点なので、ここで50周年記念の旗を広げて記念写真を撮った。分岐に戻って剣ケ峰を目指す。石と木の根の急な下りが続き、気を引き締める。笹の中に太いヤシオツツジの木がたくさん見られた。花の時期に見てみたいものだ。剣ケ峰は展望のない狭い頂きだった。南へ進むと1590Mの小ピークに「矢板市最高点」と看板がある。そこでケーキタイムを取り、下山にかかる。賽ノ河原のように石が積んである八海山神社から「見晴らしコース」を下る。目の前にミツモチ山があり、彼方にはガスがたなびく釈迦ケ岳が聳えていた。下山して広い遊歩道を歩いて大間々台駐車場へ。予想以上に沢山の車が停まっていた。待っていた車に乗り、小滝鉱泉に寄る。こんなところにほんとうにあるのか、といぶかるほど細い林道を下った先の崖の下にある一軒家だった。赤茶色の湯で良く温まり、おいしいつまみをいろいろ出してくれて、サービスは良かった。軽く打ち上げして帰途についたが、東北道で事故渋滞に嵌まり、町田解散が大幅に遅れてしまった。(助廣弘子)



鶏頂山から釈迦ヶ岳を望む

北方の雪を被る山

北関東の平野

釈迦ヶ岳山頂

弁天池

 

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鎌倉/北鎌倉・台峰緑地

期 日:10月22日(火) 日帰り 曇り

参加者:L佐藤邦弘、森田隆仁、小原紀子、榎本美智子、小澤美喜代、山本文夫、派田正、宮澤恵子、市川静子、峰尾欽二、杉江秀明、大関史郎、吉岡敏行 計13名

コースタイム:JR北鎌倉駅9:35−北鎌倉延命地蔵菩薩9:459:48−山ノ内配水池9:59−台峯の展望地10:0510:14−北鎌倉女子学園グランド10:15−神明神社10:3210:40−山崎小学校10:43−鎌倉中央公園東側尾根−鎌倉中央公園梶原口11:09−鎌倉中央公園疎林広場11:2712:00(昼食)−鎌倉中央公園山崎口−其中山房(北大路魯山人が生活しでいた建物)−倉久保の谷戸−谷戸の池12:47−谷戸出口(梶原住宅街)12:57−瓜が谷やぐら群13:1513:19−葛原岡神社13:2613:40−銭洗弁財天−佐助稲荷神社14:0014:05−カフェテラス 樹ガーデン14:20−市役所通り−鎌倉駅西口14:46

大型台風26号が日本列島を襲来し、16日は伊豆大島で予想を超えた大規模な土砂崩れをもたらして、多数の死者と行方不明者をだした。20日は激しい雨が全日降り通し、22日の実施が危ぶまれたが、前夜の天気予報は雨マークはなく、雲が厚く、肌寒い一日にだろうと報じていて、まあ歩くには適温でないかと一安心。

北鎌倉の台峰緑地は、宅地開発から自然を守るための粘り強い住民運動が結実し、鎌倉市は200412月、開発予定区域(28.7f)を10年計画で全面取得することにした緑地だということをネットで知った。そして台峰に接した山崎の地は陶芸家、美食家の北大路魯山人が昭和初期からここに居を構え、没するまでの約30年間、器の制作に精を出したという。今回は主として台峰の自然のフィールドを探索し、魯山人ゆかりの地を訪ね、そして谷戸の自然景観を生かした大規模な公園である鎌倉中央公園を巡り、いまひとつの目玉として長い間風雪に耐えて、山中に眠る瓜が谷やぐら群を見に行くことにした。

台峰は道標はない。山ノ内配水池の横から入る。少し進むと一軒家があり、さらに進んでいくと尾根道となり、東側が明けて、絶好の展望地に出る。ここから六国見山などの北鎌倉の山なみ、森のなかに建つ円覚寺がよく見える。JR北鎌倉駅も下方にあり、横須賀線の電車が走っていくのも目に映る。長い丸太のベンチが置いてあった。眺望をたのしみながら、一息して、集合写真を撮る。西側の雑木林に眼を向けると、木に恐ろしく巨大な丸いボールようなスズメバチの巣がぶら下がっていたのには、みんな驚いた。

北鎌倉女子学園グランド沿いを通り、さらに左に曲がってグランド沿いの北西に続く、足にやさしい山道を歩いて行くと、山崎小学校の建物が見え、舗装された道路に出た。神明神社はすぐにあり、立ち寄る。その神明神社から山崎小学校正門に通じている道路の間は、魯山人が「臥龍峡」と名付けた、狭く曲がりくねった暗い切通しだったという。今はマンションも建設されて情景は一変しているが、かすかにその面影は右片側の岩肌に見ることができた。

山崎小学校を過ぎてしばらく歩くと、左側の高台に家が建つ。そこに続く坂道を上がる。ここは鎌倉中央公園の東側の尾根である。ここの尾根道には大蛇桜(おろちざくら)と呼んでいる山桜があって、一つに見える根っこから太い幹が何本も斜めに大きく伸びて、さながらヤマタノオロチの長い首のようで、迫力があった。この尾根は山桜が多いようなので、桜の季節に歩くのもいいだろう。

大蛇桜から先に進むと、まもなく梶原の住宅街に飛び出し、その右側は鎌倉中央公園の梶原口となっている。園内は広大で、谷戸の自然景観が保存され、田畑は今も生きていて、のどかな農村風景を現出している。なんとも懐かしく好ましいものだ。小高い疎林広場と名付けられた場所で昼食とする。我々以外に人の姿はなく、広場を独占した。

昼食を摂ったのち、山崎口から公園を出て、山崎小学校の裏側にある魯山人が住んでいたという「其中山房」に向かい、そしてその先の倉久保の谷戸を目指す。「其中山房」は朽ち落ちそうな茅葺屋根の門があり、竹垣に囲まれていた。敷地のなかを覗き込むと奥に建て物が見える。植栽の維持管理のためか、数人の職人さんが敷地内に入っていて、建物のそばで昼の休憩をとっていた。

倉久保の谷戸に入る。道標はない。湿地帯で植物が生い茂り、ここはほとんど手が入っていないようである。足を滑らさないように慎重に歩く。鬱蒼としてうす暗く、一人で歩くには相当勇気がいるだろう。水路があって水の流れる音がしている。探検気分につつまれるなか、大きな池が出現した。池の水はよどんでいる。池の中全体を覗こうと右に回ってみると、池にはたくさんのハスが生えていた。谷戸の池からさらに奥に進み、最後は藪化したところをかき分けて突破する。そして谷戸から上がると梶原の住宅街であった。

瓜ヶ谷やぐら群は北鎌倉駅からの最初のルートに戻り、脇が竹林となっていて、少し下っていく道に入る。ここも道標はなく、分かりにくい。少し進むとそこは谷戸で、のどかな田園風景が広がっている。田畑の脇の踏み跡は奥の山裾まで続いていて、山裾の角度が少しきつく、滑りやすい山の斜面を登るのだが、細いロープが垂れ下がっていた。足を滑らさないように登っていくと、思わず息をのむ。大きなやぐらが目の前に現れ、そばには「市指定史跡 瓜が谷やぐら群 5穴」と記された古びた標柱があった。密林のような、しんとしてうす暗い山中で、驚くには十分な場所であった。(佐藤邦弘)


台峰展望地にて

魯山人が暮らした其中山房の門

倉久保の谷戸付近

棚田

 




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鈴鹿/鎌ヶ岳〜仙ヶ岳〜鈴鹿峠

期 日:11月2日(土)〜4日(月) 前夜発二泊三日  

曇り々晴れ/曇り、夕方から翌明け方にかけて雨/曇り

参加者:L冨重正樹、SL河崎正道、松宮俊彦、杉江秀明、松本悦栄、(川崎支部)葛西孝則、葛西克世、濱部美恵子 計8名

コースタイム:近鉄四日市駅6:03=湯の山温泉駅6:31=御在所ロープウェイ乗場6:40〜8:28=山上公園駅8:41〜51ー御在所岳9:11〜18ー武平峠10:10〜15ー鎌ヶ岳11:30〜52ー(ルートミス20分)ー水沢岳14:19〜24ー水沢峠14:49〜15:15ー入道ヶ岳分岐15:37ー930m圏付近15:54(幕営泊)〜6:25ー小岐須峠7:17ー宮指路岳7:36〜46ー小社峠9:10ー仙ヶ岳9:37〜50ー(ルートミス10分)ー御所谷鞍部10:22ー御所平ーガンサ谷鞍部12:07〜37ー舟石12:57ー臼杵ヶ岳13:49〜14:00ーかもしか高原14:22(幕営泊)〜6:57ー安楽越7:17ー大峠(451m)8:02ー錐山8:35ー霧ヶ岳8:55〜9:09ー四方草山9:43〜48ー(ルートミス40分ロス)ー三子山北峰11:38〜12:10ー鈴鹿峠13:02〜08ー片山神社13:20ー法安寺13:50〜59=鈴鹿さつき温泉(一浴)14:35〜15:42=亀山駅16:00

費 用:  近鉄四日市駅=湯の山温泉駅 近鉄 370円

湯の山温泉駅=御在所ロープウェイ乗場 タクシー 1350円×2

御在所ロープウェイ 片道 1200

法安寺=鈴鹿さつき温泉 タクシー 7030円×2

鈴鹿さつき温泉=亀山駅 タクシー 3450+3530

鈴鹿さつき温泉 入浴 500

初日、近鉄四日市6:03発の電車に乗り、終点の湯の山温泉からタクシーで御在所ロープウェイ乗場まで入りました。週末は8:30から運行しています。紅葉時期の3連休の割にはすんなりと乗れて、紅葉や高度感を楽しみながら一気に山上公園駅へ上がります。スキー場のゲレンデを登って御在所岳へ、頂上からは鎌ヶ岳が惚れ惚れするほどすっくと立ち上がっています。花崗岩特有のザレた道を武平峠へ下り鎌ヶ岳へ、しばらくは樹林帯ですがそれを抜けると低灌木の岩尾根を一気に高度を稼いでいきます。巻き道を右に分けるとザレた急登の連続、這うようにして鎌ヶ岳に登り着きます。小さな祠が奉られた頂上は思ったよりも広く三々五々登山者が憩っています。先刻の巻き道に誤って入り20分のロス、鎌尾根へは岩場のため尾根伝いには行けず、一旦東へ下ってから岩場の下を回り込みます。尾根に戻った所が岳峠、ここから鎌尾根が始まります。一見、コブの連続で険しそうですが、歩きやすい樹林帯の部分もあります。山水画を思わせる岩尾根に鮮やかな黄葉とツツジの紅葉が彩りを添えます。登降を繰り返し小さな標識に導かれて滋賀側を巻き、尾根に戻るとまもなく南へ向きを変えます。尾根は穏やかになり滋賀側に水流を見て3等三角点がある水沢(すいざわ)岳(地形図では宮越山)に登り着きます。急な下りで水沢峠、滋賀側20mの所に岩から滴り落ちる水場があります。ここで水を汲み入道ヶ岳分岐の先930m圏付近に適地を見つけて幕営しました。

2日目、天気は下り坂でなんとかもってほしいと願いながら出発しました。小岐須峠までは穏やかな尾根が続きます。峠から急な山腹を登り頂上稜線に出て右に行くと花崗岩のオブジェが目を楽しませてくれます。3等三角点がある宮指路(くしろ)岳からはこの山行一番の難所、「犬返しの険」の大規模なザレが不気味です。急な下りで鞍部から犬返しの険を登り返します。痩せ尾根の両側が花崗岩質の大きなザレで、登りの分危険は少ないですが、滋賀側を巻く所は注意が必要です。その後も小社峠まで痩せ尾根の細かい登降が多く気が抜けません。仙ヶ岳の登りも急ですが直下は小笹の尾根になり、点在するもみじの赤が印象的です。登り着いた頂上からは仙の石と仙鶏尾根のゴツゴツ、片や御所平の伸びやかな尾根線が対象的です。御所谷鞍部へ下る途中、南と南西へ2本の枝尾根があり、南西の尾根に入りかけて10分のロス、正しいルートの下り口には必ず赤テープがあります。御所谷鞍部ではすぐ下で水が採れます。一登りで左に曲がると広々とした御所平が始まります。ススキの原の中を緩やかに登っていく気持ちの良い所ですが、壊れた鹿柵(バラ線)が玉に傷です。踏跡があちこちについていて注意が必要、ガンサ谷鞍部への下り口には赤テープがあります。ガンサ谷の水場は近いですが急で足場が悪いのが難点です。反対側の小太郎谷側は広々とした草地で幕営適地です。緩やかに登っていくと「舟石」の標識があり、すぐ先でベンケイへの道が分かれます。今日最後のピーク、臼杵ヶ岳から下っていくと滋賀側に沢がありガンサ谷より楽に水が採れそうです。下り切ると東海自然歩道が通るかもしか高原、鹿の糞が多いのが難点ですが広々とした平坦な草地で2日目はここで幕営です。夕方までゆっくりと宴を楽しみ、雨が降り出したのを期にテントに入りました。

最終日、明け方まで降っていた雨もなんとか止んで一安心、整備された東海自然歩道を下り車道が横切る安楽越に出ます。四方草(しおそ)山の登り口はやや滋賀側にあります。急登で尾根に出て少し行くと南へ枝尾根があります。黄色のテープに書かれた小さな分岐標識がありますが見逃しやすく、踏跡がはっきりしているので注意が必要です。451mの鞍部へは足場の悪い急な下り、鞍部には「大峠」に標識があります。錐山(595m)へは痩せ尾根の急登で特に三重側は切れ落ちていて際どい岩場もあり、昨日の犬返しの険よりも緊張します。逆コースは非常に危険。錐山から薄暗い鞍部を経て霧ヶ岳へも急登が続き、とても500〜600mの山とは思えない厳しさがあります。この辺りまで来ると林層が変わり、照葉林や植林が主になります。登り切ると四方草山への道標があり、南東へ20mほど先が霧ヶ岳(630m)の頂上です。四方草山への登りは尾根道と巻き道があり、尾根道は急な上に笹が被って歩きにくく巻き道の方が楽です。

笹に囲まれて狭苦しい四方草山には3等三角点があります。三子山へ下っていくとまた尾根道と巻き道に分かれます。ここは尾根道の方が間違いありません。巻き道に入ると分岐があり左が坂下(老人ホーム)への下山道、右が三子山・鈴鹿峠への縦走路ですが表示がわかりにくく、間違って坂下方面へ標高にして200mほど下ってしまい40分のロス、今回はつまらないルートミスを連発します。分岐に戻り登るとすぐに先刻の尾根道に合流します。この辺りは滋賀側が切れ落ちていて三重側につけられた巻き道も険しく気が抜けません。三子山との鞍部へ出て漸く尾根が広がります。三子山北峰へはジグザグの登り、頂上からは仙ヶ岳の左奥に幽かに鎌ヶ岳の三角錐も望めて感慨深いものがあります。三子山は名前の通り3つの顕著なピークがあり縦走路は丹念に全て登っていますが、尾根が広く歩きやすいので見た目ほど苦労はありません。南峰には注連縄がかかっています。山女(あけび)原から上がってくる東海自然歩道が合流すると遊歩道になり、東海道でもある鈴鹿峠へ降り立ちます。

茶畑が広がる鞍部を数m三重側へ行くと暗い樹林の中に鈴鹿峠の案内板があり、西へ高畑山への道が分かれます。石畳の道を下ると片山神社、入口は立派な構えですが壊れかけた能舞台が残るだけで本殿はもうありません。国道1号線に出て坂下宿への旧東海道に入り寂れた集落の中程にある法安寺で山行が終わります。

鈴鹿縦走の最終回も、文明の利器(ロープウェイ)を使ったにもかかわらず過去2回と変わらない厳しい縦走になりました。しかし、それにも増して大きな充足感があります。参加して下さった皆様に感謝。(冨重正樹)


御在所岳これから出発

鎌ヶ岳への登り

鎌ヶ岳山頂

鎌尾根

水場

今宵のテント場

犬返しの険

仙ヶ岳山頂

下山口は茶畑の中



 

                                    
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道志/御正体山(創部50周年記念山行No.32)

期 日:11月9日() 日帰り 曇り

参加者:L冨重正樹、佐藤邦弘、峰尾欽二、杉江秀明、小磯登志子、大貫文正 計6名

コースタイム:谷村町駅7:43=池の平8:0411−取付点8:221074m 8:589:05−ハガケ山9:5910:05−池の平分岐11:4247−峰宮跡12:0729−御正体山13:00111436m 13:37421235m 14:24−送電鉄塔14:4552−鹿留林道15:08−池の平15:1935=谷村町駅15:59

費 用:  谷村町駅=池の平 タクシー 3950円×2

池の平=谷村町駅 タクシー 4580円×2

当初は10日の予定でしたが、天気予報が芳しくないため9日に前倒ししました。

八王子6:35発松本行きに乗り、大月で乗り換えて谷村町で下車、タクシーで池の平まで入りました。冬季は御正体神社のゲートから歩くことになります。「御正体山」の道標を見送り、北へスイッチバック気味に上がる林道に入ります。2つ目のヘアピンカーブの所から法面につけられた踏跡をつたって尾根に乗ります。少しの間薮っぽいですが、東側が広く伐採されるようになると歩きやすくなります。今日は上の方はガスが垂れ込めていますが、眼下に沢を見下ろし尾根の西側は紅葉盛りの美しい林が広がります。伐採地が終わり小平地の1074mを過ぎると急登になります。概ね踏跡があり迷う心配はありませんが、浮き石には注意が必要です。登り切ったハガケ山には山名板があり北西に文台山へのルートが分かれます。御正体山へは東へ、紅葉盛りの尾根には目を見張りますが急に痩せて岩っぽくなります。1320m圏の手前は深いキレットになっていて、安全を期して小磯さんのロープを使用して降りました。1328mを過ぎると張り出した枝が煩い登りになり1460m付近で池の平から上がってくる登山道と合流します。ここからは一般ルート、北の細野からの道が合流する峰宮跡で昼食後、御正体山へ。広い頂上には1等三角点がありますが展望はありません。頂上付近は深い針葉樹の森で、ガスが幻想的な雰囲気を作り出しています。一時雨がパラつきましたがすぐに止みました。頂上から南西に下り南へ向きを変えた所からシキリ尾根に入ります。出だしは尾根の体を成していないので注意が必要、コンパスを振って慎重に下るとすぐに尾根がはっきりします。暫くは薮のないフカフカの尾根、1436mを過ぎて1330m辺りから笹が出てきます。部分的に背丈を越えますが下道はしっかりしています。登りと同様、紅葉を愛でながら1235mから西へ下っていくと左から送電線巡視路が合流します。1020m付近に建つ送電鉄塔から急な尾根をジグザグに下ると鹿留林道に出ます。巡視路の入口には「←249」の黄色い杭があります。林道を歩くこと10分、今朝タクシーを降りた池の平に戻ってきました。

山としては少し地味な御正体山ですが紅葉は素晴らしく、秋の1日を楽しく遊びました。最後に日程変更のため参加できなくなった方々には申し訳なく思っています。(冨重正樹)



御正体山山頂

 



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道志/猿焼山〜生出山

期 日:11月13日()日帰り 晴れ

参加者:L助廣弘子、宮澤恵子、大関史郎、(川崎支部)増田幸久、濱部美恵子 計5名

コースタイム:都留市石船神社8:35−取り付き8:45−城ケ丸9:3010:00−猿焼山10:1330−城ケ丸10:40711M11:24650M11:4012:00−林道13:30−新天神峠13:4050594M14:00−戸沢分岐14:20−戸沢・御岳神社バス停14:3015:00−富士急あかさか駅15:40

費 用:大月=禾生 富士急290円 あかさか=大月 350円 禾生=石船神社 タクシー 約1900

9月、10月は残暑に台風が次々と来て惑わされ、11月に入るといきなり冬の寒さ、最近の天候不順はどうしたことか。それでも今日は寒いけれど晴天との予報にほっとする。イチョウの黄葉が美しい石船神社でタクシーを下りる。宮の前橋を渡ってしばらく道を探し、増田さんが取り付きを見つけてくれて山道に入った。いい尾根道だが、台風の影響か、枝葉が散乱しており倒木が多い。急登が続き、つかむと枝は折れるし石も落ちるし気が抜けなかった。登りついた城ケ丸は猿焼山西峰ということで、東南方向にある東峰に行って記念写真を撮った。城ケ丸に戻って、先へ進む。711m圏までは順調に進み、ブナの黄葉やツルリンドウの青い花などに眼をとめる余裕があった。新天神峠へ向かって尾根を逸れる分岐が難しいと案じながら行くと、650m辺で突然展望が開けて、下に林道、彼方に三つ峠が見える場所に出て、ここで陽を浴びながら昼食をとった。頭の上にはミヤマガマズミの実が真っ赤になっていて、青空に映えてきれいだった。この展望地から西へ下って林道に出るのだが、あまりに急な斜面なので無理、そのまま尾根を進んで行けば途中に西へ下る道を示すテープがあるのではないかと思ったのが甘かった。尾根は急峻になり、笹ヤブ、灌木、倒木多数で尾根末端まで行って擁壁を下りられなければ戻ろうという考えも捨てざるを得なかった。しばらく戻って、多分ここらだろうと考えた斜面に踏み跡を見つけて下るが、踏み跡は沢をよけてまた尾根に上がり、結局、昼食をとった地点を越えて戻ってきたのだった。そこに小さい赤テープがあり、来るときはなぜ見つけられなかったのかといぶかりながら踏み跡を辿ってササの中を下って行くとようやく林道に出た。林道を北に上がって行くと、左手のガードレールが切れた地点から尾根が延びており、そこに小さい祠があって、目指す新天神峠だった。松浦さんのガイドでは猿焼山から40分で行くところを、私たちは昼食を入れて3時間もかかってしまった。生出山は諦めるが、せめて日蔭山を越えて林道に出て禾生まで歩いて帰ろうと出発する。594mの祠を見て、カヤトの中を進み、日蔭山へ向かう登りにかかったが、行く手は相変わらずササと灌木と多数の倒木に邪魔されており、これでは時間切れになると、ここで撤退を決めた。少し戻って戸沢への分岐からササの中を下る。川を渡り、車道に出ると御岳神社バス停があったが、バスは都留市への巡回しかない。ケーキタイムをとり、しばらく休憩してからあかさか駅まで40分歩くことになった。(助廣弘子)


猿焼山西峰

猿焼山東峰

猿焼山東峰

ダンコウバイの黄葉

モミジの紅葉

新天神峠

 


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国東・耶馬渓/津波戸山・田原山・鹿嵐山・競秀峰・天念耶馬・中山仙境・両子山

期 日:11月13日(水)〜15日(金) 二泊三日   天侯:晴れ、晴れ、曇り後晴れ

参加者:L吉田和興、小原紀子、神之村均、宮島陽子、本山まり子、岩倉啓子、黒澤寿子、萩原克己(川崎支部) 計8名

コースタイム:11/13() 羽田6:40発=大分8:25/9:00=タイムズレンタカー=津波戸山海蔵寺跡P9:409:56−西岩尾根−水月寺奥院11:37−津波戸山11:50−展望台11:5312:12−海蔵寺跡P13:15=田原山妙善坊登山口P13:45−南尾根−大観峰14:30−八方岳14:50−登山口P16:00=胎蔵寺P16:15−熊野磨涯仏16:45=豊後高田・ホテル清照17:30

11/14() ホテル 6:00 発=鹿嵐山第1登山口P7:15−雌岳8:308:40−鹿嵐山9:009:10−地蔵峠の景10:0010:17−地蔵峠10:25−第2登山口11:00−第1登山口P11:15=青の洞門P12:1013:00− 弘法寺登山口−見晴し台−馬の背−撤退−弘法寺登山口−見晴らし台−清水洞−鬼面岩−洞門登山口−青の洞門−洞門P15:1515:20=羅漢寺15:3816:15=海喜荘18:00 

11/15() 宿発7:45=富貴寺8:258:55=天念寺9:20−天念耶馬210m−天念寺10:40−川中不動10:45=中山仙境六所神社P11:20−夷耶馬登山口11:30−無明橋−高城山頂12:52−坊中下山口13:44−六所神社P13:5014:10=両子寺P14:5015:00−奥宮−七不思議直登コース−両子山16:0016:08−舗装道−両子寺P16:3816:50=レンタカー返却=大分空港17:5020:15

費 用:  ホテル清照3,000(素泊)、海喜荘11,5502食付き)、

交通費25,000(航空運賃20,000、現地交通費5,000)、他

  国東半島の最高峰である両子(ふたご)山と耶馬渓の鹿嵐(かならせ)山を除き、他は全て岩峰である。何れも鎖場が連続するが、津波戸山の88か所巡りに一番手応を感じた。

  両子山(721m)は頂上まで舗装道路が通じているが、登りは、奥の院から伸びている「七不思議」経由の直登コースを選んだ。傾斜50度を超す山腹を枯葉で足元が滑る中、ルートを示すように張ってある細いトラロープを頼りに登っていくが、これにはくたびれた。

  競秀峰(160m)は青の洞門の上の岩場を歩くが、馬の背を過ぎて間もなく藪に突入し、登山道が分らず一旦撤退した。偶然下山者がいたので、本山さんが道を尋ねしかも案内してもらうと、歩き始めてから直の見晴らし台の岩場からあたかも下山する様に道が延びており漸く歩けた。 (吉田和興)


津波戸山
88か所巡り

田原山/八方岳へ
夷耶馬へ遠景 熊野磨涯仏 鹿嵐山頂上
これから歩く競秀峰 天念耶馬の石祠へ

川中不動尊


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丹沢/松茸山

期 日:11月16日(土)日帰り 快晴

参加者:L佐藤邦弘、榎本美智子、前田省吾、大関清充、山本文夫、宮澤恵子、大関史郎、粟野秀穂、大貫文正、夏見昌子  計10名

コースタイム:小田急線本厚木駅8:40=宮ヶ瀬バス停9:3540−早戸川林道−金沢橋10:29−早戸川橋10:52−松茸山早戸川口10:5611:04570.5m地点11:54−水沢川口分岐12:00−松茸山12:0412:50−水沢川口分岐12:52−水沢川口分岐(防火用水がある)13:04−水沢ふれあいの橋13:2427−松茸山水沢川口−奥野隧道13:42−尾根取り付き13:45−35番鉄塔14:0313427.1m地点14:25−鳥屋浄水場の舗装道14:35神奈川県津久井馬術場−県道64号−虹の大橋−宮ヶ瀬バス停15:2015:50=本厚木駅16:50

 @早戸川林道は早戸川橋まで一般車輛進入禁止となっており、のんびりと宮ヶ瀬湖沿いを歩くことができる。この林道は野鳥が多く、バードウオッチングの人気コースとなっているようで、たくさんの(25人程度)の大きな望遠レンズを付けたカメラを携えて歩く、バードウオッチャ―に出会った。山側は野鳥がうるさいほど鳴き、湖畔は紅葉でいろどられ、湖面はエメラルドグリーンと景観を楽しみながら気持よく歩け、約1時間10分の林道歩きは全く苦にならなかった。

 A松茸山一帯は定かではないが2000年ごろに神奈川県が「松茸山自然の森公園」として整備したようである。入山口は水沢川口、早戸川口、奥野口の3ヶ所あり、今回は早戸川口から山頂を目指し、下山は水沢川口に降りた。我々のほかに犬を2匹連れた一人の女の人に山頂で出会っただけで、静かで小さな山であった。

 B早戸川入口から松茸山の山頂まで約1時間という短さであったが、山の樹木は落葉広葉樹が多く、地面にはドングリがたくさん落ちていて、紅葉が大変美しい。特に今日はお天気に恵まれ、陽の光に反射して一段と輝く紅葉を目にすることができ、思わず歓声をあげた。

 C松茸山584mの山頂は狭いがあずまやがあり、木枝の間から丹沢山塊の最高峰蛭ヶ岳が望まれ、焼山、黍殻山が間近に見える。高く聳える丹沢主脈のやまなみの眺めは山深い雰囲気を感じさせる。早戸川と水沢川の清い流れがまたよい。軽ハイクの山のなかでは穴場の山と言えるかもしれない。(佐藤邦弘)


早戸川林道から宮ヶ瀬湖

紅葉

松茸山からの蛭ヶ岳

松茸山山頂



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大菩薩/大峰〜尾越山

期 日:11月23日(土)日帰り 晴れ

参加者:L小磯登志子、安瀬はる江、宮澤恵子、本山まり子、峰尾欽二、杉江秀明、大関史郎、近藤由美子、山口音子 計9名

コースタイム:猿橋駅7:44(タクシー)=小金沢公園8:008:10−大峰(1403m)10:4050−西沢の頭(昼食)11:1345−水無山(1139m)12:1725−尾越山(1098.9m)12:4550779mP 13:39672mP 14:2125−金竜寺前バス停15:05(タクシー)=猿橋駅16:40

費 用:  猿橋駅〜小金沢公園タクシー代(富士急タクシー)6200

金竜寺前〜猿橋駅タクシー代(富士急タクシー)2240

大峠から始まる楢の木尾根を末端まで歩き通したいと思っていたが、日の短いこの時期には時間切れとなる恐れがある。そこで今回は、無理をせず明るい防火帯になっている大峰北尾根から末端まで歩くことにした。

上和田からの林道歩きを避けてタクシーで小金沢公園まで入った。公園にはきれいなトイレがある。駐車場脇から尾根の末端に取り付く。木々に挟まれた防火帯は見上げると首が痛くなるような急登である。途中、下草刈りの作業の人たちが来ていた。ざれたところもあり、滑りやすい雨後や凍結時には下りに使いたくないと思った。ゆっくりとした足取りだったが葉を落とした木々の間から牛の寝通りや長峰の稜線が見え、順調に高度を上げていることを確認する。

防火帯が終わり、岩混じりの急斜面を木々に?まってひと登りするとようやく稜線に出た。そこには水無山方面を指し示す標識が立っていた。西にほんの少し歩くと大峰の頂上である。展望はない。昼にはまだ早い時間なので西沢の頭まで行くことにした。葉を落としたブナやコナラの間からは青空が覗き、足元は落ち葉が絨毯のように覆っている。

1298mの西沢の頭の南斜面は伐採され富士山や道志、丹沢の山々の展望が広がっている。宮地山の大きさに驚く。ちょうどこの辺りで今日の歩程の半分くらいだろうか。お昼を摂る。

ここから水無山までは少々藪っぽい。杉の植林が現れたら水無山だ。1000m以下になるとまだまだ紅葉も楽しめ、見頃のモミジに歓声が上がる。尾越山頂上には三角点があった。今回唯一の三角点である。ここから尾根が分岐するのだが、三角点から少し戻るようにしないとその分岐が分からない。本山さん・安瀬さんが確認、テープもあったのでほっとする。急斜面を下ると踏み跡がしっかりしてきて歩きやすくなった。

小さなピークを2つ越えるとNHKのテレビ塔が立つ672mピークである。伐採した木が散乱していた。このピークからは尾根が八方にのびていて、上平方面の尾根は緩やかでテープも下がっていた。今回は実直に尾根末端を目指そうということで南に延びる尾根を選んだ。下り始めは木に掴まりながらの急斜面である。ようやく細い尾根筋が現れてやれやれと思いきや、蔓や下枝がかぶってきた。かつてはかなり歩かれていたような様子がうかがえる。最後に笹薮のおまけ付きでようやく金竜寺の裏に下り立つことができた。金竜寺前バス停に急ぐも一時間待ち。タクシーを呼んで猿橋駅に向かった。(小磯登志子)

大峰頂上

水無山頂上

尾越山頂上



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奥多摩/日蔭本田山

期 日:12月1日(日) 晴 日帰り

参加者:L安瀬はる江、小原紀子前田省吾佐藤邦弘、峰尾欽二、大関史郎、粟野秀穂、山口音子白鳥松男、夏見昌子 計10名

コースタイム:武蔵五日市駅8:20=バス=沢戸橋8:3550−5号鉄塔9:1823404m9:4045−刈寄山分岐10:3540−日蔭本田山10:5712:20−盆堀川に架かる橋13:3142−盆堀山14:08−十里木14:33−瀬音の湯15:0516:56=バス=武蔵五日市駅17:16

武蔵五日市駅からのバスは小型だった。乗客が多く1台増発された。沢戸橋バス停で下車。新河原橋を渡り、左の坂道を上がる。古い畜舎をすぎて廃屋の前に行き着く。巡視路への標柱は左側の畑への下り口にあった。廃屋に気を取られ、行き過ぎてしまった。畑の土手の微かな踏み跡を辿って回り込んでいくと、廃屋の倉庫の裏に出た。

すぐに尾根の中腹の巻き道にでた。途中に尾根への踏み跡があったが、急だったので、そのまま進むと、5号鉄塔の南下に出た。道形が不明瞭なので、鉄塔を目指して斜面を20m程登った。稜線上はよく踏まれていた。2,3箇所岩稜部もあり、緊張した。

標高400〜500m間は「みなと区民の森」で整備されていた。高見峠、モミの木峠、赤松峠と新しい道標があったが、尾根の一点でおよそ峠とは思えない。東側は伐採されて展望があり、五日市市街、今熊山の山塊が見えていた。足元を見つめて登っていくとカンアオイ、シキミが目に付く。そしてコアジサイの黄葉が林床を明るくしていた。

雑木林になり、呆気なく日蔭本田山の山頂に着く。山名が書かれた赤テープが立ち木に付いていた。日溜りの寂峰だった。この頃の小春日和に誘われて急遽鍋を予定した。程よい広さで、ワイワイドタバタと食べながら、長居した。

山頂からは急降下で一気に450mまで下りた。小石交じりの緩い足元で慎重になる。最初は尾根状ではないので、踏み跡も定まらない。里に近い330mの鞍部で進路に戸惑う。真っ直ぐ進むと尾根突端の手前に青テープが張ってあった。そこで戻ると、鞍部の手前の北側に青テープで誘導された巻き道があった。里道に繋がっていた。

盆堀川に架かる橋で休んでいると、地元の方が柚子の処分に通りかかった。盆堀山への道を尋ねると、隣人に案内された。橋の蓮向いで、お二人の家の間に道があることが判る。たわわになる柚子畑を過ぎると、最初は急だったが大きくつづらになっていた。朽ちてはいたが木の階段もあった。中間部は道が不明瞭になった。それでも20分程で目差す稜線の鞍部に着き、嬉しくなった。

車道に下りた所は上養沢方面の十里木バス停だった。駅方面のバス停は少し荷田子側に戻った。直帰3名と別れる。バス停の先を右に入ると旧道があった。秋川に架かかる石舟橋を渡り、瀬音の湯まで10分位だった。少し待たされたが、泉質が良かった。

短いコースでしたが静かな山歩きができ、その上いつもと違った楽しみもできました。更にオリジナルのルートも捜せて大満足でした。(安瀬はる江)


巡視路標柱

8号鉄塔下

モミの木峠

日蔭本田山山頂

盆掘山山頂



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房総/伊予ヶ岳・富山(創部50周年記念山行No.33)

期 日:12月14日() 日帰り 晴れ

参加者:L冨重正樹、安瀬はる江、派田正、本山まり子、峰尾欽二、杉江秀明、松本悦栄 計7名

コースタイム:岩井駅9:42=天神郷9:5310:00−富山分岐10:21−伊予ヶ岳南峰10:4145−北峰10:57−車道12:01−川上入口12:0530−吉井(138m)12:59−富山南峰13:35−北峰13:5114:00265m 14:2530−伏姫籠穴分岐14:46165m 14:5515:00−車道15:19−道の駅「富楽里とみやま」15:2956−岩井駅16:19

費 用:岩井駅=天神郷 タクシー 2470円×2

岩井駅からタクシーに乗り天神郷の天神社前で下車、道標に従い神社左横の林道を上がって行くといつしか山道に変わります。富山への道を分けて一登りで東屋がある展望台、眼下に広がる房総の山里の風景に何かほっとするものを感じます。ここからはロープが連続する岩場をぐいぐい登り岩が突き出した伊予ヶ岳南峰へ、山名板がある頂上からは愛宕山・富山・津辺野山・鋸山が望め、東京湾の向こうには富士山、遠く大島が霞みます。2等三角点がある隣の北峰から北西尾根を下ります。概ね踏跡があり急な下りにはロープが張られています。下部はジグザグに下る古道となり荒れ果てた山畑に降り立ちます。ここは正に「イバラの天国」で、たまらず小沢に逃げます。両側の竹藪が折れてあちこちでバリケードを作る小沢をたどり、地形図の川上の「川」の字の辺りで車道に出ました。北西尾根は降りてからが一仕事です。集落入口の「川上青年館」の前で昼食後、富山へ向かいます。吉井集落の東138m地点から富山北峰へ直接尾根を登ろうと目論みましたが薮で叶わず、素直に林道を登って北峰と南峰の鞍部に出ます。中継塔が建つ南峰を往復後、3等三角点と展望台がある北峰でしばし海と山の眺めを楽しみます。西尾根は小さなコブが連続する痩せ尾根で要所にはロープが張られています。265mを過ぎ200mの2つのコブを越した先で南の伏姫籠穴からの道が合流し、ここからは階段を下るようになります。車道に出た所には「伏姫籠穴1.0km」と「ふるさと自然のみち」の案内板があります。近くの道の駅で買い物後、岩井駅へ戻りました。

一般ルートを外すと急に山深くなる房総の低山、冬場のゲレンデとして楽しめるエリアです。(冨重正樹)




天神卿BT登山口

伊予ヶ岳南峰山頂

富山北峰山頂



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奥秩父前衛/小楢山

期 日:12月23日(月) 晴れ

参加者:L吉田和興、長谷千秋、派田 正、本山まり子、峰尾欽二、杉江秀明、山口音子、関みち子、夏見昌子 計9名

コースタイム:塩山8:12=タクシー=オーチャードビレッジフフ8:45−母恋し道入口9:409:45−大沢山分岐11:03−小楢山11:2011:45−大沢の頭12:46−天狗岩13:13−アイゼン装着13:3013:55−みだれ岩14:14−見返り岩14:50−差山(妙見山三角点)15:08−妙見山15:26−鼓川温泉(一浴)16:4018:35=タクシー=塩山駅19:00

費 用:タクシー代;往路3,400、復路3,600/台(概算)、入浴代@400

・歩き始めの860mあたりから雪が付いている。上では30cmはある。思わぬ雪山となり下山は予定した時間より1時間半ばかり遅くなった。

・鼓川温泉のルートは'03年版の昭文社には載っていないが、現在は実線の一般道として一部は載っているようだ。雪の関係も有るが、有り思ったよりタフなコースで、小さな岩場が3ケ所有り、中でも差山に取り付く見返り岩が厳しい。全員無事に鼓川温泉に着きホットする。(吉田和興)


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