2013年山行記録7月〜9月

日光/日光白根山(奥白根山)(創部50周年記念山行No.22

期 日:7月7日(日)夜行日帰り

参加者:L松宮俊彦、峰尾欽二、杉江秀明、冨重正樹、近藤由美子、山口音子、粟野秀穂

コースタイム:八王子22:00=日光湯ノ湖駐車場(泊り)1:305:30−湯元スキー場入口5:35−白根山登山口(ゲレンデ最奥)6:0510−天狗平8:0515−前白根山8:4045−避難小屋9:1530−白根神社10:40−奥白根山10:5011:00−白根神社11:10−奥白根山11:2030−弥陀ヶ池登山道の頂点(昼食)11:3512:00−弥陀ヶ池12:50−菅沼登山口14:30=白根温泉(一浴)=八王子

6日夜10時集合。関東は異例の早さで今日梅雨明け宣言、明日から猛暑の天気予報。果たして日光は?関越自動車道を抜け金精峠の辺りで、少し雨がぱらつき始めた。71時半頃湯ノ湖脇の駐車場に到着。短時間だがしっかり睡眠を取るため、テントを二張り(6人用(男性4人泊)と3人用(女性2人泊))し、男性1人は車の後部座席で寝る。

7日5時前に起床。天気は曇り。気温は涼しく感じる程度。それぞれ用意の朝食を済ませ5時半に出発。まず、湯元スキー場の大きな看板の所から、ゲレンデの中を登って行く。鹿の糞が沢山落ちている。昨晩も車から何回か鹿を見た。このへんも増えているようだ。6:05ゲレンデの最奥部に登山口の標識あり。ここからいよいよ急登が始まる。

登りの勾配は、事前情報通り急でしかも木の根や倒木があり歩きにくい。それでも一気に一時間足らず頑張り約2000m地点まで登った。休憩後もう一息の登りで2150mの稜線まで出て、そこからは稜線を少し登りながら天狗平経由、前白根山へ。前白根はザレっぽい山で、ピンクというより赤い駒草が所々に咲いていた。本来なら四方の山々や、奥白根が前方にどんと見えるはずだが、上方は霧の中で何も見えなかった。それでも頂上を過ぎた頃から、下方に五色沼や中禅寺湖がくっきりと見えた。登山道脇には白や黄色の小さな花が咲き乱れ気分も軽くなる。避難小屋へは9:15着。

避難小屋の周りには幾組かの登山グループがいた。また鹿が2頭ゆうゆうと草を食んでいた。さていよいよここからが登りの本版。霧が雨になりつつあるのでザックカバーをかけ、雨具を付ける人もいた。30分程は樹林帯の中で登りもそれほど急ではなかったが、樹林帯が切れ岩っぽい所に出てからは勾配がきつくなり、周りの視界は悪いので脚が重く、高度もなかなかかせげない。少し傾斜が緩やかになり、とにかく霧の中を歩いて行くと急に白根神社に出た。そして周りを見たら、沢山の人があふれている。ほとんどの人が丸沼からロープウエーを使って登ってきているようだ。霧で良く見えないが、頂上はその先のようなのでもうひと登り、10:50山頂着。出発から5時間以上の登りだったので達成感があった。しかし感慨に浸る余裕はなく、次から次へ新しいグループが登って来るし頂上は岩っぽくて狭いので、まわりの冷たい視線を感じつつ記念山行の写真を撮るのが精一杯。

とにかく、弥陀ヶ池方面へ向かって頂上を後にする。岩っぽいところを急下降し岩をへつりながら前に進む。周りのグループも苦労していた。しばらく西に向かって歩き、そろそろ弥陀ヶ池方面に北向きに道が変わるのかと思っていたら、急に小さな社の屋根が見えた。よく見ると、ナ、ナ、ナント先ほど後にした白根神社ではないか。頂上からぐるっと回って元の場所に戻って来てしまったのだった。ガスがかかった時の山の怖さを噛みしめながら、仕方がないので再び頂上へ。そこに行っても、どこが弥陀ヶ池への下降口か良く分からない。冨重さんに先頭になってもらい、半信半疑で頂上から真北への道を下り始めた。すると5メートルも歩くと、今までの疑問が嘘のようにはっきりした道が繋がっている。更に5分程歩くとちょっと高い場所に出たので、安心してそこで昼食(11:35~12:00)。

そこからは一気の下り。地形図通りこの山はどこから登っても下っても頂上直下はキツイ勾配だ。30分程で少し勾配が緩やかになった所が弥陀ヶ池への分岐。そこで一休み。そこから5分程で弥陀ヶ池。池は、透明な水に苔と水草の緑が映えてなかなかきれいだ。そこから菅沼登山口へは長い下り。こちらの下りも等高線は詰んでいるのだが、湯ノ湖からの登りとちがいジグザグが切ってあるので等高線の割に傾斜は弱い。その分長い。途中シラネアオイの保護区域があり、良く見るとやっと1輪咲いていた程度。だらだらと続く道を樹相の違いなどを楽しみながらひたすら歩き、14:30に菅沼登山口着。

迎えのタクシーを見つけ乗り込んだ数分後、今まで我慢していたのが破裂したように、急に強い雨が降り出した。この雨が30分早く降り出していたら、道もドロドロ、我々もカッパを着たりしなければならなかったはずで、ラッキーと言えばラッキー。そこから車で15分程走った白根温泉薬師の湯で一浴。その頃はいまだ土砂降り状態。一浴後、沼田方面にしばらく下って行くと急にからりと晴れ、更に、梅雨明け二日目の30度を超すギラギラの下界の世界に戻ってきた。(松宮俊彦)

 



日光白根山山頂




                                    山行記録へ戻る




奥多摩/登り尾根〜七ツ石尾根

期 日:7月10日(水)日帰り 晴れ/曇り

参加者:L助廣弘子、宮澤恵子、本山まり子、杉江秀明、大関史郎 計5名

コースタイム:奥多摩駅8:378:42=(バス)=鴨沢9:2025−登り尾根取り付き9:5510:00−小袖山10:5511:00−1214M圏11:25−1274M圏12:1035−堂所13:00−七ツ石小屋14:0005−分岐14:25−七ツ石尾根入口14:30−モノレール軌道終点(780M16:35−後山林道16:40−お祭り17:1220−鴨沢17:5019:08=奥多摩駅19:4420:08

費 用:奥多摩=鴨沢 西東京バス 670

6日に梅雨明けして以来、連日35度Cを超す猛暑が続いている。例年ならまだ梅雨の最中だろうと思っていたのに、熱中症を心配しながら行くことになった。気のせいか奥多摩へ向かう車中には中高年の登山者があまり見えず、大きなザックを背負った若者が目立っていた。鴨沢に下りて、舗装道路を上がって行くと暑さに頭がくらくらして、途中撤退もありかと考えたが、やがて日影に入ると爽やかな風もあり、ほっとした。登り尾根に入り、緩やかな樹林の中の登り1時間で小袖山に到着。所々に大きなブナやモミ、クヌギ、ナラが育っている気持ちの良い自然林だ。テープの類はあまりないが、東京都水道局の石標が尾根上に続いているので容易に歩ける。1274M圏の細長い頂きは風の通りがあるので、ここで昼食にした。じきに縦走路の堂所へ出て、ここからは一般登山道をひたすら七ツ石小屋を目指す。汗が水のように流れた。小屋には冷たい水が蛇口からいくらでも出ていて、自由に飲めるのがありがたかった。

ご主人の話では、ここ3日連日昼過ぎから雷雨が来ているとのこと。雲取山を越えての下山は、むき出しの尾根になるので勧められないが、七ツ石尾根は、樹林の中だから大丈夫だろうとのことだった。山頂に立つなら、雷雨の来る前にと、出発する。しかし、なぜか私が標識を見落としてしまい、山頂へは向かわず西へ巻く道を歩いて下山予定の七ツ石尾根の真上へ出てしまった。まだ山頂へ行ったことのない二人には悪いことをしてしまったが、二人はここから下ることを了承してくれた。少々の藪はあったが、道はしっかり出来ていて、すぐ七ツ石尾根入口へ出る。ここを入るとすぐモノレール軌道が現れ、3キロ続いて後山林道へ達している。昔は藪っぽい尾根だったようだが、今や刈り払いされた尾根の真ん中を延々と延びる軌道に沿って歩けば、迷うことなく下っていけるのが、ありがたいけれど、あまり面白くはない。途中の小ピークでケーキタイムを取り、記念写真を撮った。そのうち、軌道がぶるぶると振動して、エンジン音が聞こえ、林業の職人さんたち数人を乗せたモノレール車両が2台続いて下りてきた。私たちも乗せてほしかったが、その余地はないようだ。900M圏でモノレール軌道を離れて西へ下る道を行くつもりだったが、聞いてみると、その道はわずかに過ぎてしまっており、軌道に沿って歩いても、少々急だがちゃんと下れるとのこと。小さい石が時々落ちる急斜面だったが、慎重に下って、モノレール終点に辿りついた。モノレール車両は既に車庫に収納されており、職人さんたちがヘルメットを手に林道を下って行くのが見えた。

私たちも、後を追ってジグザグ道を辿って後山林道へ出たが、彼らは車が待機していたようで、もう姿はなかった。ゲートを出て、お祭りバス停までの林道歩きは、実際は30分ぐらいなのに、まるで1時間以上もあるように感じた。

3時台のバスはとっくになく、最終は7時台。お祭り山荘が休日だったので、その後30分歩いて鴨沢バス停へ行く。ここで顔を洗ったり着替えたり、近くの家で冷えた缶ビールを譲ってもらって、暮れゆく空のもとゆっくり過ごして最終バスに乗った。(助廣弘子)



小袖山山頂

七ツ石尾根モノレール

モノレール

七ツ石尾根にて




                                    山行記録へ戻る





奥志賀/カヤの平

期 日:7月14日(日)前夜発日帰り 晴れ/曇り一時雨

参加者:L冨重正樹、中村精、木村真知子、宮島陽子、助廣弘子、竹田早苗、峰尾欽二、近藤由美子、山口音子、油田まりこ、丸山千佳子(支部外) 計11名

コースタイム:八王子21:54=道の駅北信州やまのうち(仮眠)1:574:30=カヤの平キャンプ場5:4658−登山口6:15−高標山7:3450−登山口8:50−カヤの平キャンプ場9:1030−北ドブ湿原10:1835−八剣山11:0813−大ブナ歩道分岐11:4512:00−清水平林道12:40−カヤの平キャンプ場13:2635=日新乃湯(一浴)14:1815:21=八王子21:37

費 用:貸切マイクロバス(25人乗り)(有料道路代含) 79000

よませ温泉/日新乃湯 入浴 500

八王子で待っていた石黒さんの25人乗りバスは、きれいな緑色の、本部山行でも見たことのない背の高い立派なサロン・バス。おかげで、各自用意してきた仮眠テント用の装備は出番がなく、リクライニング座席でゆうゆうと寝ながら志賀高原へ向かうことができた。カヤの平キャンプ場には色とりどりのテントが並び、沢山の家族が夏のキャンプを楽しんでいる様子だった。6時キャンプ場を出発。草原にはヨツバヒヨドリが群生しており、カメラを向けている人たちがあちこちにいた。高標(たかっぴょう)山登山口に入ると、太いブナの森が広がり、新緑の力強い緑色に包まれて、たちまち身も心も自然に優しく抱かれる心地になる。爽やかな空気を吸って、あゝ来て良かった、と思う瞬間である。登山道の両側には、サンカヨウ、エンレイソウ、オオバユキザサが花を終えて特徴ある実をつけて群生していた。あまりアップダウンもなく、高標山に到着。展望が良く、西にスキー場のある高井富士がうずくまり、遠く雲に埋もれて戸隠、黒姫、妙高の山々が見えていた。集合写真を撮って往路を引き返す。小さなミズバショウがあったと思ったら、それは珍しいヒメカイウだと、誰かが教えてくれた。カヤの平キャンプ場に戻り、早くも空腹を覚えた一同が早い昼食を取っていると、仮眠を終えた石黒さんがバスから出てきた。寝不足で体調不良の一人が、ここでリタイヤして残ることになり、10名で今度は北へ向かって出発する。カヤの平高原ロッジの周辺には大勢の観光客がいて、ニッコウキスゲの群落にカメラを向けていた。前にもまして美しいブナの森の中を歩いて北ドブ湿原へ向かう。明るい湿原に出ると、ニッコウキスゲとヒオウギアヤメがきれいに咲いていて、皆大喜び。その足元にはサワラン、トキソウ、タテヤマリンドウが沢山小さい花を付けており、ワタスゲが風にそよいでいた。急に雨が降ってきて、東屋に入って雨具の用意をしたが、すぐ雨は上がった。今日初めての登りらしい15分をへて八剣山へ到着。展望なし。一休みの後、今度は南ドブ湿原を回って戻ることに。急な階段が5分続いて汗をかいた。湿原に下りる道はなく、ニッコウキスゲの群落を樹間に見ながらブナの森を抜ける。いったん車道に出て、再び湿った草地を歩いてキャンプ場に戻る道では、シモツケ、ヤグルマソウ、オオレイジンソウ、トリアシショウマ、ベニバナイチヤクソウ、ミヤマオダマキ、トンボソウ、バイケイソウ等、沢山の花々を楽しんだ。リーダーの予告通り、大満足のお花見山行でした。(助廣弘子)

マタタビ

高標山にて

ヒメカイウ

カヤの平・ブナ

カヤの平・ブナの森
北ドブ湿原・ニッコウキスゲ
ニッコウキスゲとヒオウギアヤメ

ニッコウキスゲとヒオウギアヤメ

ギンリョウソウ

バイケイソウ

 




                                    山行記録へ戻る

富士山(創部50周年山行No.23 )

期 日:7月21日(日)〜22日(月)一泊二日  天気:晴れ、晴れ

参加者:L派田正、澁澤和子、杉江秀明、峰尾欽二   計4名

コースタイム:JR富士見駅9:3033=バス=富士宮口新五合目11:0025−六合目雲海荘11:4512:00−宝永第一火口縁12:0812−宝永山13:1724−馬の背13:3338−下り六合14:00−登り六合目14:20−日の出館14:54−赤岩八合館15:33(宿泊)222:05−銀明水3:454:48−富士浅間大社奥宮4:5055−剣ケ峰(3775m5:1522−久須志神社6:20−銀明水7:1227−赤岩八合館8:259:28−日の出館9:48−大砂走り入口9:52−下り六合10:0408−気象庁避難小屋跡10:53−大石茶屋11:3653−御殿場口新五合目12:0407=タクシー=12:37JR御殿場

費 用:JR小田原駅〜JR富士宮駅1280円=バス1980円=富士宮口新五合目  御殿場口新五合目=タクシー4510/4人=JR御殿場駅  赤岩八合館(12食付)7000

2008年、皇太子さまが富士山に登られたルートを御殿場市が「プリンスルート」として推奨していること、及び、2013622日、富士山が世界文化遺産に登録が決定した。この記念ある初年度に創部50周年記念山行のひとこまに印されるので登った。

 1日目 登山者で混雑する富士宮新5合目(2380m)を出発する。踏み固められた砂礫土で歩き易い。登り・下りの登山者も多いが順調に6合目に着く。宝永山荘の先で富士山山頂に向かう道を左に見て、右の宝永山へ向かうも登山者は少ない。宝永第一火口縁に着き、右に御殿庭への道を見て第一火口まで下る。火口の広い砂礫地いっぱいに白い花が目立つオンタデのお花畑はとても綺麗だ。宝永山までの砂礫の登りは見た目よりも歩きにくい。宝永山頂上(2693m)は広く大きな表示盤が在り、前方に愛鷹山や伊豆の山々や遠くの大海原を眺める。

下ると宝永馬の背に着く。大きく口を開けた第一火口や御殿場口下山道を一望する。少し行くと御殿場口ルートの下山道「下り六合」の標識を見る。登・下山を共用するきつい大砂走り下山道を少し登ると「プリンスルート」の標識を見て、右の狭い方の登山道を行く。見渡す限り広がる溶岩、荒涼とした露岩の道を登ると登り六合目(2840m)に合流し、左折する。砂礫の斜面の岩陰に多くのイワツメクサが小さな白い花を咲かせる。溶岩がゴロゴロする斜面を仰ぎ見ながら、つずら折れの緩やかな登りを行くと「標高3000m」の標識が立つ。近くの左に「大砂走り」の標識を見る。その分岐から急坂が続く。七合目の「日の出館」は先日の強風で山小屋が破損し、修理休業中。「わらじ館」「砂走館」を過ぎ、急坂を登ると今宵の宿「赤岩八合館」(3310m)に着く。

山小屋のテラスから遮る物がない景色は素晴らしい。これぞ、日本一の山・富士山。5時過ぎから始まった夕食は、富士山定番のカレーライス、お変わり自由で美味しかった。テラスに出ると気持ち好い風、登って来る登山者のランプの光、見上げれば雲間に星がきらめいていた。

2日目 一時半起床。「赤岩八合館」(3310m)を二時に出発する。頂上で御来光を迎えるべく多くの登山者とともに暗闇のなか、ランプを点け、つずら折れの砂礫の道を登る。廃墟の八合目見晴館を過ぎ、急坂の足場の悪い砂礫の道を登り、御殿場口の鳥居をくぐると頂上に着く。「銀明水」の表示があり、小屋わきで休憩。直ぐ前の岩場に登り、大勢の人と御来光を待ち構え、雲海を茜色に染めて昇る御来光を拝する。左に進み富士浅間大社奥宮に参拝し、馬の背から下方に広がる雲海や富士山の影のすばらしい景観を楽しむ。馬の背の急坂を登り、剣ケ峰(3775.6m)に着く。「日本最高峰富士山剣ケ峰」の石柱を見る。その石柱の前には記念写真を撮る人が並び順番を待つ。日本で一番高所の空気を胸いっぱいに吸い込みながら頂上部の展望を楽しむ。

 剣ケ峰から時計回りにお鉢巡りに向かう。西安河原を下り、大内院と小内院に挟まれたお鉢巡りの最低鞍部を過ぎ、少し登ると金明水に着く。下方の西湖・河口湖・山中湖の景観を楽しむ。少し登ると久須志神社の鳥居を見る。ここは吉田口・須走口の頂上にあたり、多くの登山者が行き来していた。山口小屋で休憩、軽い朝食と水分を補給した。近くの撮影ポイントから大内院越しに朝陽に映える剣ケ峰の眺めも素晴らしい。大内院(3537m)の氷雪岩壁は溶けて少し見る、残念。伊豆岳を巻き、東安河原を下ると「銀明水」に戻る。

御殿場口頂上の鳥居をくぐると、つずら折れにトラロープが張り巡らされた登山道を見下ろす。砂礫の急坂を転ばぬように用心しながら下り「赤岩八号館」に着き、遅い朝食をとる。「砂走館」「わらじ館」「日の出館」を一気に通り過ぎ、ブルドーザー道を横切ると「大砂走り」の標識を見る。ここから約5kmの広大な砂礫地を登山口まで下る。砂礫地は薄いが「下り六合」を過ぎて間もなく、砂礫地の厚い本格的な「大砂走り」が始まる。見渡す限りの砂礫地の急坂は「一足3m」と言われる豪快な走りができる場所であり、勢いあまって転ぶ人もいるそうです。登山靴がすっぽり潜らない適当な速さながら見た目より歩きにくい。気象庁避難小屋跡を過ぎて次郎坊に着くと「御殿場口まであと45分」の表示があった。どこまでも続く砂礫地の斜面も右手に草木地が見られると間もなく大石茶屋に着く。ホッと一息をつく。御殿場口新五合目(1440m)までゆっくりと歩む。お疲れさまでした。参加者のご協力をいただき無事に富士山山行を終えることが出来ました。     (派田 正)

富士山略図 001.jpg


ご来光

吉田口浅間神社

山頂剣ヶ峰



                                    
山行記録へ戻る



南ア/三峰岳〜新蛇抜岳〜蝙蝠岳〜塩見岳

期 日:7月27日(土)〜29日(月)前夜発三泊四日

参加者:L吉田和興、池田憲一  計2名 

費 用:交通費11,900(バス甲府=広河原=野呂川出合い@2,480、鳥倉登山口=松川IC1,720

松川IC=高速八王子3,400、JR2,400)、宿泊費16,000

コースタイム:7/27(/晴れ後曇り)甲府4:00=広河原6:116:50=バス=野呂川出合7:00−両俣小屋9:309:45−野呂川越10:3510:45−三峰岳13:5514:00−熊の平小屋15:05(泊)

7/28(/晴れ後曇り)  小屋4:00−阿部荒倉岳4:40−小岩峰−新蛇抜岳6:10−北荒川岳7:40−北俣岳分岐9:309:55(荷物デポ)2,920mP−2,845mP−2,758mP−蝙蝠岳11:2512:10−北俣岳分岐13:4013:50−塩見岳東峰14:35−塩見小屋15:40

7/29(/)  小屋6:00−本谷山7:50−三伏小屋9:009:30−鳥倉登山口駐車場11:00=鹿塩温泉一浴=食事=松川インター16:0016:36=バス=八王子IC

・池田さんが初日に足を痛め、単独行となった。単独行はマイペースで歩け、自由が利きじっくりと自然と対峙できる良さがある。反面、山小屋に着いてからが一人で面白くない。

・初日、熊の平小屋に単独行としては最後に着き、一人だけ別部屋となり疲れきってボツネンと横になっていた。向かいの部屋は単独行者の集まりで何か話をしている。暗くて良く見えないが30代と思える男性は朝、広河原を出た。450歳代と思しき女性は三伏小屋かららしい。皆さん健脚である。夕食は単独行者のテーブルとなり、私の前席にその女性が来た。「吉田さん」と声をかけられビックリした。岩倉さんだった。久々に岩倉さんと話が弾んだ。

・二日目、塩見小屋に今日も最後の宿泊者として辿りついた。今度はドームのような離れの小屋に9人目の客として案内された。半畳強だが、皆さん気持ち良く場所を譲ってくれた。全員が単独で、且つすし詰めなるが故、その夜は山談議に花が咲いた。

・三日目、本降りの雨である。それでも蝙蝠の縦走、塩見のピストンを目指す男性を皆で励まし見送った。1425分鳥倉登山口発のバスには早すぎるが、二人が車なのでなんとかなるだろうと、女性2名男性5名まとまって6時に下山を開始した。途中、年齢の話となり今日が誕生日だった事に気づき、土砂降りの雨の中で皆から祝福を受けた。結局、鹿塩温泉で一浴しそば屋に寄り、伊那大島駅、私は松川ICバス停まで送ってもらう事となった。記念写真を撮ったり、アドレスを交換したり、果ては次の山行計画まで。30歳代〜60歳代の各年代男女合わせて7人、福岡から青森まで全国各地。どうなる事やら。

その他:北俣岳〜蝙蝠間は昭文社では3時間とあるが、空身であれば1時間半と見て充分。

(吉田和興)


                                    山行記録へ戻る


 

 

北ア/奥穂高岳 (創部 50 周年記念山行)

期 日:7月31日()〜8月2日()前夜発二泊三日 晴のち曇り・雨のち晴・霧雨時々晴れ

参加者:L本山まり子、飯嶋光江、峰尾欽二、杉江秀明、大貫文正 計5名

コースタイム:新宿23:50=上高地BS5:205:35−横尾8:258:40−本谷橋9:3510:00−涸沢ヒュッテ()11:459:15−穂高岳山荘()12:004:50−奥穂高岳5:255:45−紀美子平7:357:50−前穂高岳8:258:45−紀美子平9:159:30−カモシカの立場10:50−岳沢ヒュッテ11:5012:25−風穴13:2013:25−河童橋14:20

費用:新宿〜上高地夜行高速バス片道@\7,000 ・ 涸沢ヒュッテ1泊2食@\9,500
・奥穂高山荘1泊2食@\9,600 ・ 上高地〜松本駅タクシー \13,500(交渉で安くしてもらう)

1日目:小雨の新宿から上高地バスターミナルに到着すると青空、10日ぶりの快晴とのこと。

快調に歩き、昼前に涸沢ヒュッテ着。生ビールで乾杯。布団1枚に1人、ゆっくり寝る。

2日目:夜半から本降りの雨、早出のつもりで頼んだ朝弁を食堂で食べ、天気回復を待つ。9:00ごろ雨があがり出発。計画の北穂高岳経由をやめて、ザイテングラートから直接奥穂高に向かう。正午、奥穂高岳山荘到着。昼食後、有志で涸沢岳往復。

3日目:朝弁で4:50出発、約40分で奥穂高岳山頂、記念撮影。山頂では展望もあったが、ガレ場が続く吊尾根ではガスが小雨となり雨具を付けて歩く。 前穂の北尾根が目の前にそそり立つのに、紀美子平は遠かった。紀美子平では雨もあがり、荷を置いて前穂高岳ピストン。 手足を使ってよじ登る。山頂に到着すると「今まさにガスが上がったところですよ」と30分も山頂で待っていた人に言われる。 青空が広がり360°の展望、これぞ夏の北アルプス!(私達が頂上にいた20分だけこの日最高の晴天となった、感謝。) 私達が紀美子平に戻るころには一面に白い雲がかかり、登り下りする人がごった返している。 夏の北アルプス稜線はすれ違いに時間がかかり、渋滞もしばしば。 小屋をなるべく早く出るよう心掛けたい。

ここ紀美子平から上高地まで標高差1500m、行程の半分しか来ておらず、まだまだ厳しいガレ場が続く。 気を引き締めて足元の悪い重太郎新道を、ガス・小雨時々太陽が顔を見せる蒸暑い中、下る。岳沢ヒュッテで一息いれ、疲れた脚で着いた上高地は観光客があふれている。

小梨平キャンプ場の風呂で汗を流し、生ビールで乾杯、5人乗りタクシーで松本駅へ向かった。

濡れた岩場を、北アルプス初めての人を含め無事歩き通せたのは、日頃近郊の一筋縄ではいかない山の経験を積んだメンバーだからこそ。 実際同じコースを歩いていた若い世代に負けない足取り、足並みだったと思う。

いろいろサポートしていただいた飯嶋さん、峰尾さん、杉江さん、大貫さんどうもありがとうございました。(文・本山まり子)

 









涸沢にて

奥穂山頂の笑み

前穂山頂でも笑み



                                    山行記録へ戻る



北ア/大雪渓〜旭岳〜白馬岳〜小蓮華山(創部50周年記念山行No4647

期 日:8月12日(月)〜8月13日() 前夜発一泊二日、天候 晴れ

参加者:L吉田和興、派田 正、飯嶋光江、峰尾欽二、杉江秀明、冨重正樹、山口音子、、筒井佐和子
 計8名            他、宮島陽子、本山まり子(個人山行にて三国境まで)

費 用:往路バス7,000円、白馬山荘8,500円(500円新ハイ割引)

コースタイム:猿倉6:00−白馬尻小屋7:017:13−雪渓入口7:257:36−雪渓出口9:009:10−村営頂上宿舎11:2211:30−白馬山荘12:0013:20−旭岳(希望者のみ)14:15−白馬山荘15:30(泊)〜5:00−白馬岳5:155:25−三国境5:546:02−小蓮華山6:46(吉田・杉江は池田Lの栂海新道Gへ合流し、小蓮華からの下山は冨重Lに変更)

  大雪渓は後ろを振り返ると登山者の切れ目が無い。お花畑に慰められながら頂上山荘に着き一息入れる。ここから白馬山荘までが一番苦しく歩みはのろい。20分のところ30分掛かっている。レストランで昼食後、希望者のみ旭岳(100高山40位)に。下山後漸くビールに辿りつく。レストランに全員揃って17時の夕食直前まで、この一時がたまらない。

  翌日は予定を30分早め朝食は取らずに5時出発。宮島さんと本山さんは小蓮華には立ち寄らず三国境から朝日小屋に向かう。栂海組が大池山荘を早めに出発していれば、上手くいけばと思いながら小蓮華へ。近づくと、小蓮華の頂上から助廣さんと上野さんが手を振っている。期せずして合流し、私と杉江さんは池田L組へ。後は冨重さんへバトンタッチ。

  その他:旭岳は南面に2本の踏み跡がある。奥の踏み跡には小石に黄色のペンキで旭と矢印がある。奥の踏み跡から登り、手前の踏み跡に降りる。結果としては手前の踏み跡の方が薄いが歩きやすい。山頂には幾つかのケルンが積んであるが、どこがピークか判然としない。ピークと思える地点の側に岩峰があり恐らくその岩峰だと思える。上には立てない。白馬3山に負けず劣らず良い山だと思う。(吉田和興)


白馬雪渓を登る

お花畑の一部

白馬山頂

小蓮華山頂(左写真とメンバーを比較)



                                    山行記録へ戻る


 

小蓮華山〜栂池自然園

期日:8月13日(上記小蓮華山からの継続、下山)

参加者:L冨重正樹、飯嶋光江、派田正、峰尾欽二、山口音子、筒井佐和子 計6名

コースタイム:小蓮華山7:06−白馬大池8:349:00−乗鞍岳9:30−天狗原10:34−銀嶺水10:5511:05−栂池自然園11:4012:00=栂池高原(栂の湯一浴)12:3413:35=白馬駅14:00

費 用:栂池自然園=栂池高原 ロープウェイ・ゴンドラリフト 1720

栂池高原=白馬駅 バス 540円、栂の湯 入浴 700

小蓮華山で栂海新道組と分かれて白馬大池経由で栂池自然園へ下りました。小蓮華山から槍・穂高まで見える稜線漫歩で白馬大池へ、池の周りにはハクサンコザクラ・チングルマ・ヒオウギアヤメ等が咲き乱れていました。巨岩の原の乗鞍岳を越えて天狗原へは足場の悪い急な下りが続きます。木道が引かれてワタスゲやヒオウギアヤメが咲く天狗原から途中、銀嶺水の水場を経て観光客で賑わう栂池自然園へ下りロープウェイとゴンドラリフトを乗り継いで栂池高原、栂の湯で一浴してバスで白馬駅に出ました。(冨重正樹)

 














                                    山行記録へ戻る


栂海新道(創部50周年記念山行No .24

  日:8月12日(月)〜8月15日(木)三泊四日、天候:全行程晴れ

参加者:L池田憲一、吉田和興、助廣弘子、杉江秀明、上野進、宮島陽子の6名、及び
個人山行として、中村精(白馬大池まで)&本山まり子(三国境-朝日小屋)同行

費 用:上野―長野 新幹線7,970円、長野―栂池高原 バス1800円、栂池高原―栂池自然園 ゴンドラ・ロープウェイ 1,720円、山小屋(夕食&弁当付き)9.000円×2泊、
栂海避難小屋1.000円(毛布使用は+1.000円)
親不知観光ホテル入浴&親不知駅までの送迎1.500

コースタイム:8/12 栂池自然園11:3712:05−白馬大池山荘15:50

8/13 白馬大池山荘4:30−小蓮華山6:156:50−三国境7:327:40−避難小屋9:239:43−雪倉岳10:3010:40−水平道分岐13:24−朝日小屋15:14

8/14 朝日小屋4:23−朝日岳5:305:35−分岐6:076:25−長栂山7:157:20−黒岩平水場9:109:30−黒岩山10:05−サワガニ山11:5012:10−北又の水場12:4513:15−栂海小屋14:30

8/15栂海小屋4:00−黄蓮の水場5:346:05−菊石山6:17−下駒山6:547:05−白鳥山小屋8:228:30−シキワリの水場−坂田峠10:5511:15−尻高山12:0312:10−二本松峠12:5113:15−親不知登山口14:35

行程概要: 

8/12: 新幹線、バス、ゴンドラ、ロープウェイと乗り継ぎ観光客で賑わう栂池自然園へ到着、ここで昼食を取りゆっくりと登りだす。天狗原からは岩のゴロゴロした急登になりかなり歩きづらいが、乗鞍岳を過ぎると足元には白馬大池、目の前には白馬岳、小蓮華山、雪倉岳の雄大な山様が現れ、北アルプスに来たなあと感じる。大池まで下り白馬大池山荘に入る、7人部屋に我々4人と2人組の6人が案内された。今日はそれほどの混雑ではないようだが、テント場には多くのテントが張られていた。夕食はカツカレー。
8/13:
 ここで蓮華温泉に下る中村さんと別れ、夜明け前の薄明かりの中、小蓮華山を目指す。きもちの良い稜線上の道を登り、頂上直下のお花畑付近で小屋弁の朝食をとる。弁当はそぼろに、唐揚げ、ウインナー等で内容は悪くはないのかもしれないが、私には塩気がなくて食べづらい。あまり小屋弁当を食した経験はないが、今後弁当を頼む時は梅干しや佃煮等を持参しなければとの教訓になった。朝食後頂上に出ると、うまいタイミングで白馬岳からきた、吉田さん、富重さんのチームと出会い合同で記念写真が撮れた。吉田さんと杉江さんは三国境にザックをデポし小蓮華山まで来てくれたとのことだった。三国境から先に朝日小屋を目指した本山さんと宮島さんを除きここでメンバーがそろい、まずは三国境から雪倉岳を目指した。鉢ケ岳を巻いている道は高山植物が盛りでゆっくり花をめで写真を取り、雪渓の水を飲みながら進んだ、吉田さんは頂上を踏みたいとのことで避難小屋を合流点として1人鉢ケ岳の頂上ルートをとったが避難小屋到着はほぼ同じになった。雪倉倉岳の到着は10時から

11時くらいを想定していたが、10:30の到着になりまずまずのペースだった。しかしここからの600mの下りにペース上げすぎたせいか、下りきって朝日岳水平道との分岐点まではやけに時間がかかり、コースタイムを1時間オーバーしてしまった。この途中で、山は自己責任だと相方に言われて一人おいてけぼりを食ったやや若い女性がおり、我々にしきりに相方のことを怒り嘆いてきた。相方はてっきり女性かと思いきや男性とのことだった。このプンプン姫も栂海新道を行くとのことだったが道中いろいろ物語があったようだ。分岐からの水平道は1週間前位に開通したばかりだったが雪渓はほとんどなく、疲れてはいたが頑張って朝日小屋に14:14到着、宮島さん、本山さんと合流できた、2人は頂上経由で1時間以上前に着いていたとのこと。朝日小屋はまずまずの宿泊客がいたが、我々7人は10人部屋を個室のように使わせてもらえた。やはりお盆休みの時はそれほど混雑にならないのかもしれない。小屋の夕食も唐揚げ、おでん、ホタルイカの塩辛、魚の昆布締め、食前ワイン付きで豪華だった。しかしこの小屋では女将さんの言う通りにすることが絶対で私は予約の時から何かと注意されっぱなしだった。食堂であのプンプン姫が我々のところへ相方の愚痴を言いに来て盛り上がる、相方はテント泊り彼女は小屋泊りのようだが、宮島さんには貴方の主体性のないのが悪いと逆に意見されていた、しかし男性陣は彼女に同情的で女性陣とは意見が分かれるようだった。

8/14: 北又に下る本山さんと別れ、朝4:23出発、まずは朝日岳を登る。途中黒岩平やシキ割の水場で水が補給できるとのことで、当面の行動+緊急用の水だけで行けるのは有難い。登り始めてすぐに親子連れの雷鳥に出会った。ここの雷鳥は人間に慣れているのか、あまり逃げようともしなければ、雛鳥を守って親鳥が威嚇して騒ぐこともなかった。朝日岳の山頂からは長栂山、黒岩山等いよいよ栂海新道の核心部が見え出した、これからはアップダウンを繰り返しながら高度0mまで降下することになる。蓮華温泉へ下るコースとの分岐となる吹上のコルを経て長栂山へ、この山の頂上は、以前は登山路の左側にあるピーク(1/2.5万)とされていたが、最近の昭文社の登山地図では登山路の右側の小ピークに変ったようだ、道票もこちらのピークに立っていた。長栂山から黒岩山にかけての、実質的には朝日岳から続く北斜面は、雪渓のとけた後の花畑が次から次に現れて素晴らしい、特に今年は雪解けが遅かったとのことで、ヒオウギアヤメ、水芭蕉から、ハクサンコザクラ、チングルマ、キンポウゲ、マツムシソウ等、春の花〜秋の花まで一斉に咲きそろって群落を作っていた。まさに朝日岳から続く北斜面全体が花畑のようでした。黒岩平の水場は冷たく美味しい水が大量に流れており、火照った顔や腕を冷やし本日後半の歩きに備えることができた。登り返した黒岩山からは、前方の犬ケ岳まで小ピークの尾根がうねうねと続いており、犬ケ岳の右肩に栂海山荘の赤い屋根が見渡せた、途中のサワガニ山(p1612)までが本日のポイントだと思えた。強い日差しの中、熱中症にならないようこまめに水を飲みながらゆっくり進んだが思いのほか早くサワガニ山に着きホットした。サワガニ山を下った鞍部にある北俣ノ水場が本コースで最高に美味しい水場で、冷たいクリスタルな水が最後の犬ケ岳の登りに向けての英気を与えてくれた。補給水で重くなったこともあり、犬ケ岳の登りで力を使い果たし、頂上で少し休んでから栂海小屋に下った。栂海山荘は10人ぐらいの先着者がいたが、2階は我々だけで使用できた、また毛布がたくさんおいてあり1000円で借用できるとのことだった。しかしトイレは噂通りワイルドなようだ。各人それなりに自炊し、酒も少なく早めに食事は終了した。プンプン姫の相方と思われる男性が早々と1人でテント場で食事をしていたが、彼女は相変わらずあちこちのグループへ行っては自分の状況を説明していた。夜中に起きて空を見上げると満天の星に天の川がくっきりと見えた、また流星群が接近しているせいか短時間で多くの流星が流れた。

8/15: 今日は朝4:00に出発、ヘッドランプをつけて小屋裏の急な下りを慎重に下り、黄連の水場で朝食の休みと水の補給を行う。黄連山でプンプン姫が相方と一緒に我々を追い越して行った、どうやら仲直りして今日は一緒に歩くようになったらしい。菊石山、下駒岳など幾つかのピークを越えて白鳥山小屋に8:22着、いよいよ最後の大下りになる。北斜面のせいか思っていたほど日射は気にならないがやはり高度が下がると気温も高くなってきた。長い下りで足の裏が痛くなってきたが、坂田峠の風の通る木陰でしばし休み、頑張って親不知まで下った。残念ながら時間の関係で日本海での海水浴はできなったが、親不知観光ホテルで一浴後親不知駅まで送ってもらい、それぞれのルートで帰宅した。(池田憲一)















白馬大池

白馬と杓子(小蓮華の下りより)

キヌガサソウ

朝日岳山頂

吹上のコル(栂海新道始点)

黒岩平の池塘

白鳥山頂

下山・登山口



                                    山行記録へ戻る

 

葛葉川本谷()

期 日:8月18日(日)晴れ

参加者:(相模原町田支部) L宮島陽子、SL黒澤正弘、大関清充、山口音子

(川崎支部)     葛西孝則、福屋鮎子、北川裕子

(その他支部)    小林富子                            合計8名

費 用: 渋沢駅〜葛葉の泉 タクシー代 約2,000/1台  大倉〜渋沢駅 バス代 200

コースタイム: 渋沢駅745=タクシー=葛葉の泉800830F3先で休憩94050−大平橋で昼食101010:30−沢終了115012:10−三ノ塔尾根12:35−牛首1350−大倉143515:06=バス=渋沢駅1520

川崎支部との初めての交流山行として、葛葉川本谷の沢登りを実施した。今日は晴天で気温32Cの予想、絶好の沢日よりである。昨年は大平橋までだったので、今年は是非最上部まで行こうと、集合時間を1時間早めた。

ヒルのいる草村を避け、葛葉の泉の駐車場脇で沢装備をする。橋を渡って沢の右岸の踏み跡を辿り、堤防を越えた辺りで入水する。初めから小滝が続くが、なるべく沢の本流を歩く。適度な水量でF1(三段滝)F2(横向きの滝)F3(幅広滝)と順調に進み、その先で小休止とする。F4(二条滝)を過ぎ、ルート最大の難所F5(立板の滝)に苦戦する。その後F6(階段状滝)F7(曲り滝)と滝は続くが、それほど難しくはなく、沢歩きを楽しむ。しばらくすると林道と大平橋が見えて来て、橋の少し先の河原で昼食をとる。

F8(二段滝)F9(チョークストーン)と過ぎ、F10(富士形の滝)となるが、ここは難しい滝の直登を避け、右手のクラックから登る。だんだん水量が少なくなり、F11(トイ状の滑滝)F12(2段滝)F13(スラブ状の滝)を登れば、沢の終了は近い。

左手に赤いテープやワラジ・靴がブラ下がっている。そこで沢靴を軽登山靴に履き替え、沢を離れるが、驚くほどの急登である。木の根につかまり踏み跡を辿ると、やがて左手は植林地になり、三ノ塔尾根に行き着く。後は一般の登山道を大倉まで下る。渋沢駅前で、いつものように大反省会を行う。駅前の白木屋は、週末に限り15時から開店しており,有り難い。

葛葉川は沢の入門とされているが、入水からずっと変化にとんだ滝が続き、滝を直登するか巻くかを、パーティが選択できるので、多くのパーティが楽しめる沢だと思う。また、水量の多い時はかなり難しくなる滝もあり、滝のルート取りの見極めもなかなか面白いと思う。今回は川崎支部との交流山行と言う事で緊張したが、終わってみれば楽しい沢登りだった。川崎支部の葛西さん、当支部の黒澤さんには未熟なリーダーを助けて頂き、参加者皆様の協力を受けて無事終了出来、とても感謝しています。(宮島陽子)



                                    山行記録へ戻る

南ア/仙丈ヶ岳(創部50周年記念山行No.25)

期 日:8月24日()〜25日() 一泊二日 雨後曇り/雨

参加者:L冨重正樹、助廣弘子、峰尾欽二、杉江秀明、近藤由美子、山口音子 計6名

コースタイム:甲府駅4:20=広河原6:1132=北沢峠6:567:20=丹渓新道入口7:3341−馬ノ背三角点10:4611:18−馬ノ背ヒュッテ分岐11:36−仙丈小屋12:15()6:24−馬ノ背ヒュッテ6:577:02−薮沢小屋7:17−大滝ノ頭7:3843ー北沢峠8:529:31=広河原9:5610:20=甲府駅12:14

費 用:  甲府駅=広河原 バス 2000

広河原=北沢峠 バス 750

北沢峠=丹渓新道入口 バス 600

仙丈小屋 1泊2食付 8000

甲府/喜久の湯 入浴 400

1日目、甲府駅からバスを3本乗り継いで丹渓新道入口まで入りました。本来のバス停は先の歌宿なのですが、バスの運転手に丹渓新道を登る旨を伝えると入口で降ろしてくれて30分楽ができました。法面につけられた急な階段を登り、深いシラビソの森に入ります。斜度は結構あるのですが、昔からの道らしくジグザグに登っていて倒木も整理され快適に歩を進めます。雨露に濡れて苔が一層鮮やかさを増します。林床にセリバシオガマや実をつけたフタバランを見るようになると樹林を抜けます。2639m独標です。西側が大規模にガレていて、ビランジの赤紫の花が鮮やかです。ルートはガレを避けて東側のマルバダケブキの斜面につけられています。尾根に戻るとハイマツの茂みの中に馬ノ背の3等三角点を見て小草原や砂櫟の馬ノ背を緩やかに越えて薮沢からのメインルートに合流します。この辺りは鹿柵が多く、やや興を殺がれます。登山者の往来が頻繁な中を今宵の宿の仙丈小屋へ、小屋前の水場は涸れていました。時間は早かったのですが、ガスで何も見えない頂上に行っても仕方ないだろうと早々に荷物を降ろしました。結果としてはこれが大失敗になるとも知らず。宿泊者は30名強、天気のせいかキャンセルが出たらしく快適に過ごせました。

2日目、夜半から降りだした雨音で目を覚ましました。昼過ぎまで降り続くとのことで予定の地蔵尾根はおろか、頂上も諦めて北沢峠へ降りることにしました。小屋のすぐ下で雷鳥の親子に会ったのがせめてもの救いでしょうか。馬ノ背ヒュッテ、薮沢小屋、大滝ノ頭を通って北沢峠へ下りました。薮沢小屋は人気がなくすっかり寂れていました。

今回の教訓、頂上は天気に関係なく行ける時に行っておくべし。(冨重正樹)


                                    山行記録へ戻る

南ア/甲斐駒ケ岳〜アサヨ峰

期 日:8月30日(金)〜9月1日(日)前夜発二泊三日、天候:全行程 晴れ時々曇り

参加者:L上野進、大関清充、杉江秀明〈2日目下山〉SL安瀬はる江、黒沢寿子、峰尾欽二 計6名

費 用:交通費6,040(八王子〜長坂1,890、甲府〜八王子1,450、長坂〜登山口ジャンボタクシー4,200/6700、広河原〜甲府バス2,000)、

宿泊費3,500(素泊り、布団無し)+5,0002食付)

コースタイム:

8/30(金)長坂450=竹宇駒ケ岳神社51025―笹の平分岐740―刃利天狗102535―五合目跡113545―七丈小屋1305(泊)

8/31(土)七丈小屋510―八合目655―甲斐駒ケ岳74055―駒津峰90530―仙水峠102545―栗沢山122025―アサヨ峰133050―早川尾根小屋1550(泊)(下山組)仙水峠10:3050―北沢長衛小屋11:50―北沢峠12:0513:30=バス=広河原13:5514:10=バス=甲府駅16:1048

9/1(日)早川尾根小屋655―広河原峠72025―白鳳峠84555―白鳳峠入口11151245=甲府駅1440(一浴)

1日目:台風が先島諸島におり週末の天気予報は悪かったが、前日の予報で土日に晴れマークがついたので、決行した。長坂駅前のタクシー控室で仮眠をとり、朝食を取ってから出発。尾白川渓谷駐車場に着く。10台弱の車が駐車していた。すぐ先の竹宇駒ケ岳神社の脇に「平成2年皇太子殿下御登頂記念碑」が建っている。殿下も七丈小屋に宿泊されたそうだ。神社に参拝してからスタート。大きな吊り橋を渡るといきなり急登が始まる。笹の平分岐まで2時間15分汗を絞られる。ここが横手駒ケ岳神社からの合流点になる。八丁登りを過ぎ刃渡りのやせ尾根を腰を屈めながら通過するが、両側に樹木が生えているため、あまり恐怖感は無い。程なく刃利天狗に着く。立派な祠と碑があるが、人力で運んだとすれば、大変な苦労だったと思う。五合目跡の目の前に急峻な山がそびえており巻道もなさそうだ。屏風岩だ。急な梯子と鎖の連続が延々と続く。一カ所垂直の梯子があり、かなり緊張する。途中に数多くの石碑があるが、駒ケ岳講の信者が奉納したものと思われる。信仰の凄さをひしひしと感じた。もう一つピークを越えて七丈小屋に到着した。小屋の脇にピンクのタカネビランジュが咲いていた。小屋の管理人はあまり愛想の良くない人だ。明日の天気はどうでしょうかと聞くと「分かって来ているんだろう!明日中に下山しないと、明後日はバスもストップして帰れなくなるぞ」とけんもほろろ。布団無しの素泊りと言うことで、奥の第二小屋に行かされた。小屋の設備はかなり良く、水も豊富に出ており、トイレも清潔だ。部屋は布団が2/3程敷いてあり、余ったスペースに寝る様指示された。早くザックを棚に載せろとうるさかった。早速お湯を沸かし持参の焼酎で乾杯。いろいろなつまみで満腹になり、いつの間にか寝てしまった。夕方から雨音がしてきて、明日の天気が心配になる。夜中外に出ると、満点の星だった。

2日目:朝起きると雲が多かったものの、朝焼けで好天が予想された。朝食を取って出発。御影石の岩場を梯子と鎖を頼りに縫うようによじ登って行くが、足場がしっかりしており危険は無い。途中鳳凰三山を望みながら明日はあそこに行くのだなーと期待に胸を膨らませる。八合目御来迎場に着くが、ガスで山頂は見えない。やがて駒ケ岳の東峰に着く。立派な横手駒ケ岳神社の石祠が建っていた。そのすぐ先に駒ケ岳の山頂があり、ここにも立派な石祠がある。参拝してから50周年記念旗を入れて写真撮影。近くの人にシャッターを押していただく。ガスで眺望は無い。黒戸尾根は昭文社のコースタイムで9時間。北沢峠からだと4時間20分なので、圧倒的に北沢峠から登る人が多い。苦労して登った充実感はあるが、もう一度登る気にはなれない。下山にかかり摩利支天との分岐あたりから、ガスがとれ甲斐駒ケ岳や摩利支天の白い岩肌がくっきりと見えた。やはり素晴らしい山だ。駒津峰から駒ケ岳、鋸岳までの尾根がくっきりと望まれたが、強風が吹き荒れていた。仙水峠に着いたのが1025。ここから栗沢山をへてアサヨ峰を往復し北沢峠に下りるとコースタイムで5時間。4時の最終バスにはとても間に合わないので、下山組は断念して、ここから北沢峠へ下山した。縦走組は目の前にそびえる標高差450mの栗沢山を喘ぎながら登り、アサヨ峰を目指すがやたらと遠く感じた。アサヨ峰は岩峰の山で姿が良い。これから早川尾根小屋まで小さなアップダウンを繰り返しながら緩やかに下っていく。1550ようやく早川尾根小屋に到着したが、この時点でかなり体力は消耗していた。明日10時間40分を歩き通す気力は失われていたので、白鳳峠から地蔵岳をピストンして広河原へ下りる様計画変更した。小屋には男の先客が2人いたが、明日は430出発で鳳凰三山に行き夜叉神峠に下りるという。なんと14時台のバスに間に合いそうだと話している。523歳ということだが、相当な体力と感心した。今日の客は全部で5人。夕食は卵丼と味噌汁だけ。それでも結構美味しかった。食事が終わると管理人がさっさと布団を敷く。広い部屋をゆっくり使えて良く寝られた。

〈下山組〉仙水峠で栗沢山への急登に挑む上野さん達を激励して、分かれる。黒戸尾根を歩いた、満足感とアサヨ峰を断念した気持ちが織り交ざり、複雑な気持ちだった。折り重なる岩に足元を気遣い、俯き加減になる。ひっそりとした仙水小屋の横を通り抜け、谷沿いに進む。北沢長衛小屋から栗沢山への登山口を確認する。橋の手前に道標があった。次回はここから栗沢山へ、そしてアサヨ峰を目指したい。小屋はとても綺麗で、スタッフが暇にしていた。北沢峠への15分の緩やかな登りに歩みが遅くなる。(安瀬はる江)

3日目:夜中に強い雨が降っていたが、朝起きると雨は止んでいた。2人は既にいない。カッパのズボンを履きゆっくり出発する。足取りは重い。白鳳峠に着き眼前の標高差300m以上の高嶺を見た途端「止めよう」となった。岩ゴロゴロの道を白鳳峠に向け下山。途中からシラビソの樹林帯に入り延々と下っていく。かなりの急登で登りには使いたくないねと話しながらやっと白鳳峠に着く。林道を歩いて広河原のアルペンプラザ前で、昼飯を食べながら1245のバスを待つ。この時間から北沢峠へ向かう人も10名程いた。バスは空いていて1人で2座席使えた。北沢峠で例の2人が乗り込んできた。なんと1326。超健脚だ。甲府に着くと、猛烈な熱さでクラクラする。歩いて北口の喜久の湯温泉(銭湯)に行き3日分の汗を流し、タクシー(1メーター)で甲府駅に向かった。甲府駅北口の休憩広場で列車待ちの時間ビールで乾杯。うまい具合にホリデー快速に乗れボックス席を確保出来た。焼酎を飲みながら反省会。やはり年齢にあった計画をしなければいけないと反省。又鳳凰三山が宿題となってしまった。(上野進)


















刃渡り

刃利天狗

屏風岩への梯子

駒ケ岳への登り

駒ケ岳山頂

駒津峰より駒ケ岳

駒ケ岳と摩利支天

アサヨ峰


                                    山行記録へ戻る

奥秩父/小川山(創部50周年記念山行No.28

期 日:9月21日(土)前夜発日帰り 天候晴れ

参加者:松宮俊彦,吉田和興,派田正,宮澤恵子,矢澤孝二,近藤由美子,飯嶋光江,佐藤邦弘 計8名

コースタイム : 八王子(2022:00)=毛木平1:00頃〜6:10=廻目平キャンプ場(金峰山荘)6:3040−登山口6:45−展望岩8:1020−小川山(2418m10:4511:05−ハマイバ11:3512:00−八丁平の分岐13:1020−富士見平小屋14:3045−瑞牆山荘15:20=増富佼成寮(一浴)=八王子

費 用:ジャンボタクシー55000+高速代、増富佼成寮(一浴)500

l  八王子2022:00集合。今回のジャンボタクシーの運転手は高木さん。毛木平には21日午前1時頃到着。途中、もう畑で今日のレタスの取り入れ準備をしている作業車に会い驚いた。毛木平駐車場は甲武信岳への登山口で、100台位駐車可で先行車が15台程度停まっていた。我々8人は、車の中2人、タクシーで用意してくれたテントを二張りして(男性3人と女性3人)就寝。標高1460m有るので、さすがにかなり寒かった。

l  朝5時過ぎに起床、車で15分程走り6時半頃に廻目平キャンプ場(車でゲートをくぐると300/人なのでその手前で降車)に到着。キャンプ場は、ロッククライミングと金峰山への人達でか、車とテントで一杯。5分程西に歩いた所で金峰山へのメインの道と分かれ、右の山道に入る。すぐに急坂となり、ぐんぐん高度を稼ぐ。途中、岩っぽいところに2-3か所梯子がかかっているが、良く整備されているので慎重に行けば問題無い。良い天気で気持ちが良い。1時間少しでかもしか遊歩道の分岐にぶつかり、更に5分程で展望岩に到着し、そこで大休止。

l  そこから頂上までは東西に伸びる尾根にそって登って行く。北側は、奥秩父特有の苔むした森が続く。南側は、瑞牆山と共通の地質の岩が森の中に所々で顔を出しており、ピラミダルな景色が見られる。南側の金峰山への稜線を眺めながら進む。

l  だいぶ疲れて来た頃に、小川山の頂上に到着。登り口からちょうど4時間だった。山頂は木々に覆われて見晴らしがきかない。しかし少し西側に廻ると南と西に見晴らしがきく場所が開けている。快晴の天気のもと、南は遠景に甲斐駒や南アルプス、西には八ヶ岳がくっきりと望めた。

l  頂上から5分程戻って右の道に入り八丁平へ向かう。30分程行った見晴らしの良い岩っぽい所で昼食休憩。南から東に目を向けると金峰山から甲武信岳を経て奥秩父の山並みのうねりが延々と続いている。その先には両神山のギザギザの尾根も望めた。また瑞牆山の岩峰もすぐそばに見えた。八丁平までの道は、奥秩父らしい苔むした倒木や石楠花の林が続いていた。

l  八丁平からは富士見平小屋へ。道は沢に沿った平行道が続く。途中古い切株の中で明るく光るものがあった。ヒカリゴケとは色が違うし、懐中電灯でもつけたまま忘れたのかとも思った。結果的には切り株の隙間から陽光が葉の一か所に集中して当たって赤くなっている事がわかった。自然が作った偶然の産物のプレゼント。

l  富士見平小屋まで行くと、突然大勢の山ガール&ボーイに遭遇。軽装からテント装備の人達も含め華やかだ。瑞牆山荘までの道は、登山者が多い分随分削りとられていて、痛々しい。

l  瑞牆山荘からはジャンボタクシーで、一浴のため、増富温泉街から少し下がった右側の増富佼成寮へ。入浴料5百円。お客は我々しかいなかった。風呂から上がったら個室に我々用にテーブルがセットされその上に手作りのナス、インゲン、白菜等の料理が何皿か並んでいた。味も良く、その分ビールも話も弾んだ。食堂のおばさんが手スキに作ってくれたとのこと。おばさんの小遣いにと一皿百円払ってきた。その後八王子までは寝ながら戻って来た。(松宮俊彦)



金峰山を望む

小川山山頂

瑞牆と南アルプス

南アルプスを望む

古株の中の灯かり(陽光)



                                    山行記録へ戻る


北信/妙高山〜火打山〜焼山・斑尾山

期 日:9月26日(木)〜29日(日)三泊四日、天候:全行程 晴れ

参加者:L上野進、杉江秀明、安瀬はる江(3,4日目参加)、黒沢寿子(3日目参加)        計4名

費 用:交通費:新宿〜妙高高原往復(大宮〜長野新幹線)13,000、バス1,370、タクシー2,300/21,150、レンタカー5,800/31,940宿泊費:赤倉ホテル・アネックス6,450(朝食付き)、高谷池ヒュッテ6,500、妙高パインバレー・アパホテル7,0002食付)合計37,410

コースタイム:

9/27(金)燕温泉620−称明の滝72025−北地獄麻平分岐74550−天狗堂84550−妙高大神103045−妙高山頂10551155−分岐125055−大蔵乗越133545−黒沢池ヒュッテ140005−高谷池ヒュッテ(泊)1500

9/28(土):高谷池ヒュッテ345−火打山530610−胴抜切戸71525−焼山850900−休(岩下部)93550−富士見峠103540−焼沢水場11401200−焼見台の先132025−杉の沢橋142530−笹ヶ峰1525=妙高高原1640=(レンタカー)=妙高パインバレー・アパホテル(泊)1730

9/29(日):アパホテル1015=釜石山登山口1215−斑尾山頂131530−釜石山登山口1435=妙高高原1610

1日目】9/26(木)は台風の影響が残り冷たい雨が降っていた。赤倉温泉は冬にスキーでしばしば訪れたが、冬以外は初めてだ。いつもの赤倉ホテル・アネックスに宿泊し、温泉で英気を養う。客は我々以外女性客が数名だった。

2日目】9/27(金)は6時にタクシーを呼び燕温泉に向かう。途中運転手さんが佐渡ヶ島が見えるという。めったに見えることはないので、さぞ空気が澄んでいるのだろうとのこと。期待が持てる。燕温泉は古い温泉街で風情があるが何か寂れて見えた。北地獄谷ルートを行く。登山道はコンクリ―トで舗装されていて、下に温泉のパイプが埋設されているようだ。しばらく行くと温泉小屋があり赤倉温泉の源泉があった。その先に光明の滝、さらにその上に称明の滝が立派だ。この先麻平分岐から川から離れ胸突き八丁の急坂を登ると天狗堂に着いた。9合目から30mの鎖場を登りついに妙高大神のある南峰に到着。山頂付近は前日の雨が雪になって残っていた。360°の大パノラマだ。南は富士山、南西には北アルプス連峰、北に日本海と佐渡ヶ島、東南には志賀の山々、近くでは北信五岳。テント泊の単独行の男性とあれこれ山座同定を楽しんだ。その少し先に三角点のある北峰がある。立派な山名柱があり平らで広く10数人の人がいたが少し俗っぽく感じた。地元の人が3人いて、近くの山を色々と教えてくれた。ピストンで燕温泉に戻るそうだ。ここでゆっくり昼食とした。急坂を下り分岐を左にトラバースする。右手の長助池のある湿原が広々として気持ち良い。大蔵乗越を超えて黒沢池ヒュッテに到着。小屋の掲示板に「焼山から先は危険個所が多く表示も無いので、自己責任で云々」とあり少し不安になる。前方の湿原が紅葉していて、とても良い景色だ。茶臼山を越えて三角屋根の高谷池ヒュッテに到着すると、小屋の中に安瀬さんと黒沢さんがいた。彼女たちは笹ヶ峰から登り、1時頃に到着したそうだ。明朝は暗いうちに出るので、火打山へのルートを確認するのと、天狗の庭の草紅葉を見に木道を歩いた。火打山が池に映り素晴らしい景色だ。小屋に戻り指定された場所に行く。ここは先着順に2段ベッドの上段から埋めていくようだ。出来たら下段が良かったので、不満が残った。小屋の人に焼山から先のルートの情報を聞いたが、誰も行っていないので分からないとのことだった。夕食迄食堂のテーブルを使用して良いとのことで、ここで酒盛りとした。夕食はカレーとハヤシライスでお替り自由とサービスが良い。自炊場所もガスコンロがあり水も自由に使える。トイレも廊下続きにあり清潔だ。総じて設備が良いと感じた。我々が夕食を終えた18時頃、団体がぞろぞろ入って来た。遅い到着にどういう計画をしているのか疑問に感じた。

3日目】9/28(土)は朝3時に起き345にヘッドライトを付けて出発する。月と星が出ていた。火打山の登りは緩やかだ。途中でご来光を拝めるか気にしながら登りつつ、山頂迄着いてしまった。山頂でついにご来光!朝日で火打山の影が前方に映りまさに影火打が見られた。ここで周りの景色を堪能しながら、朝食とした。火打の先の影火打山の下りは約350mの大下り。鞍部の胴抜切戸の位置ははっきりしなかった。ここから焼山の登りは400m、ほぼ直登で四つん這いになり喘ぎながら登る。途中下から一人登ってくる女性がいる。なんと昨日小屋で会った黒沢さんの山友達だ。5時過ぎに出て来たという。何という健脚!山頂で記念写真を撮り杉の沢橋に向け下山開始。彼女は来た道を戻り黒沢池ヒュッテに泊まるという。回り込みながらガレを下ると、急な岩場に着く。新しい太いロープが30m程垂れ下がっている。かなりの急勾配だ。ほかのルートも探したが、やはりこのルートが良さそうだ。昨年吉田さんと宮島さんが行ったときはロープが外されていたとのことだが、最近取り付けたようだ。5m程降りたところが棚になっておりその下がほぼ垂直。脇に古い虎ロープが45m程下がっておりここの方が勾配が緩いので、ここを降りる。さらに太いロープを使い20m近く降り、ホット胸をなでおろす。1人ずつ慎重に降りて、岩の下で大休止とする。これから先に見える稜線が伸び伸びとしており、実に気持ちの良い眺めだ。富士見峠の位置をあれこれ推測した。急勾配を下ると途中で我々を追い越して行ったトレールランナーの若者が立ち止っている。もう一人笹倉温泉から来たという人もいた。ここが泊岩分岐で富士見峠は左に行くとのこと。小さな表示があった。余りに早く着いてしまった。我々が想像していたのは、金山への稜線だったのだ。富士見峠からつづら折れの道を緩やかに下り、焼沢の水場に着く。道は良く刈払されており、最近整備したようだ。ここで昼食にする。一人の男性が登ってきた。渡渉の状態を聞くと問題ないと言うことだった。この人はここで引き返すとのことで、しばらくして下りていった。その先地獄谷と裏金山谷の渡渉があり地獄谷は靴を水に濡らしながらの渡渉だった。予定時間を40分程オーバーしていたので、ピッチを上げて歩く。次に焼見台らしきところで休憩したが、どうやら焼見台の先だったようだ。金山谷の渡渉が小川程度だったため、間違ったようだ。しばらく山道を歩き沢に下っていくと、重機の騒音が聞こえて来て滝沢に降り立った。そこは砂防ダムの工事中で、立派な堰堤ができていた。堰堤の端の斜面にロープが垂れ下がっており、以前はそこを高巻きしたようだ。我々は登山道と表示された堰堤のタラップを乗り越えていった。その先は工事用の道路が出来ており、地図にあるヘツリもなく杉の沢橋に着いた。ここから笹ヶ峰までは林道で45分。疲れもあり1時間近くかって到着した。1550の最終バスには、余裕の時間だった。1640に妙高高原に到着予定なので、途中でレンタカー会社に連絡し駅まで来てもらった。黒沢さんは明日山行予定があるので、ここで別れ、電車で帰宅した。我々はレンタカーで妙高パインバレーのアパホテルに向かった。パインバレーはゴルフ場が中心で3棟の高層ホテルが建っている。正に高原リゾートだ。部屋は全て妙高山を向いており素晴らしい景色を堪能できた。本日の縦走の充実感と疲労で明日は斑尾山だけにしようと決定。明日はゆっくり起きることにした。

【4日目】9/29(日)朝風呂を浴びゆっくり朝食を食べてから出発する。スキー場のリフトで山頂近く迄行き頂上を踏もう、との目論見は見事に外れた。2カ所のゲレンデはどちらもリフトが動いていない。あちこち迷いながらやっと登山口に到着する。登り1時間。山頂は余り眺望は良くない。下山は思いのほか時間がかかった。小さな山栗が無数に落ちているのを、夢中になって拾ったせいだ。珍しく晴天に恵まれ充実した山行だった。(上野進


妙高山頂

天狗の庭

池に映る火打山

火打山山頂

火打山より焼山

焼山山頂

焼山から下り

パインバレーから妙高山の眺め

斑尾山山頂

 


                                    山行記録へ戻る

大菩薩/峰の山〜滝子山

期 日:9月28日() 日帰り 快晴

参加者:L冨重正樹、派田正、竹田早苗、佐藤邦弘、峰尾欽二、粟野秀穂、松本悦栄、筒井佐和子、夏見昌子、福屋鮎子(川崎支部) 計10名

コースタイム:笹子駅7:40−滝子沢出合(天神社)8:2631−峰の山9:3540−南稜登山道合流9:58−滝子山12:3513:10−浜立山(1482m)13:52571246m 14:3035−登山道に出る15:20−道証地蔵15:43−笹一酒造16:40

八王子6:35発松本行きで笹子まで、車の往来が激しい甲州街道を時折避けながら滝子沢沿いの林道を目指します。林道に入りJR、中央高速を潜ると左に祠だけの「天神社」が見えます。ここが峰の山の取付点、植林の急な尾根を這うように登ります。自然林になると斜度も緩み山名板と4等三角点がある峰の山、西側は植林でやや薄暗い頂上です。ここから北へ下り送電鉄塔の先で林道を横切り一登りで南稜の一般ルートが左から上がってきます。自然林の気持ちの良い尾根を登っていくと1300m辺りから急になり岩の間を縫うようになります。胸を突く急登が続きますが手掛かり足掛かりには事欠かず、時折振り返るとまだ真っ黒な富士山が三ツ峠山の上に顔を出し、周りの木々も少し色づき始めて慰められます。今は葉だけのイワカガミの群落を見て頂上稜線に登り着きます。南稜と浜立山への道標があり、登ってきた南稜は「滑落多発!危険」の注意書があります。確かに下りには不向きなルートです。アップダウンの大きい尾根道を滝子山へ、粘土質で滑りやすく最後まで気が抜けません。滝子山の頂上で昼食、富士山は残念ながら雲に隠れてしまいましたが、道志・御坂・南アルプス・奥秩父・大菩薩と大観が広がります。先程の分岐に戻り浜立尾根に歩を進めます。南稜に比べるとやや心細くなりますがルートはしっかりしています。浜立山(1482)には木に巻かれた黄色のテープに山名が記されていますが、うっかりすると見過ごしてしまいます。この先で南西に向きを変えると急な下りになります。途中、1246mの黄色の山名テープを見ますが、実際はまだ1300m付近で1246mの標高点はまだ先です。1200m辺りから右(南西)に下ります。尾根も踏み跡もはっきりせず要注意、一層斜度を増した尾根(というよりは斜面)を大鹿沢沿いの滝子山登山道まで下ります。木橋で沢を渡るとすぐに林道、傍らに道証地蔵があります。後は笹一酒造へまっしぐら、閉店の17:30まで小1時間打ち上げをして帰途につきました。

笹一酒造で一杯、をするには時間・体力共にハード過ぎました。笹一山行の時は山は緩めに。(冨重正樹)


滝子山山頂にて

山頂の標柱

道証地蔵




                                    山行記録へ戻る