三浦半島/大楠山〜畠山〜県立塚山公園

期 日:4月1日(日)日帰り 晴れ     

参加者:L佐藤邦弘、森田隆仁、小原紀子、加納三喜男、杉江秀明、大関史郎、武末範子 計7名

コースタイム:JR逗子駅8:23=前田橋バス停8:47−お国橋・前田川遊歩道起点8:519:00(準備体操)−大楠山分岐9:18−休憩5分×2回−お花畑10:2010:30−大楠山山頂10:3511:10(昼食休憩)−阿部倉コース出口11:48−大楠山登山口バス停・コンビニ12:0812:05−不動橋−畠山登り口12:27−畠山山頂12:5113:05−山中町・塚山公園分岐13:1239号鉄塔13:12−横浜横須賀道路下−県立塚山公園(見晴台)13:4214:15−三浦安針の墓14:1814:25−京急安針塚駅14:45

@ 春4月の三浦半島の山を歩き、締め括りに桜の名所で知られ眺望にすぐれた県立塚山公園で、満開の桜花を愛でながらお酒を飲むことができれば、まさに至福のときを味わうことになるだろう。そんなおもいをもとに今回のコース設定をおこなった。

A 大楠山は三浦半島の最高峰で眺望は360度。山頂近くにお花畑があり、今の時期、黄色い菜の花が畑一面に咲き誇っているとのことであり、大楠山と塚山公園の組み合わせは一般的でよく紹介されている。そこで、登りのルートは自然の趣が残っていてさわやかな前田川遊歩道を経て山道に入り、下山路は阿部倉ルートを利用し、塚山公園に向かうことを基本に考えた。そして歩き足りない面と一般的で変化に欠ける面を補うため、三浦アルプスと呼ばれる山域の東端に位置する畠山を訪れ、その後塚山公園に向かう計画とした。

B 前田橋バス停で下車。前方に信号機があり、左の道に入り、100m程度歩くとお国橋が架かっている。その右手から前田川に降りる階段があり、前田川遊歩道として整備されている。

C 前田川は大楠山が源となって流れる川で、自然の環境が保存され、清い水の流れのなか水音を聞きながら散策できるように川底に飛び石が置かれている。さわやでなんとも気持ちがよい気分に浸りながら前田川を遡行する。

D 前田川遊歩道のほぼ中間地点から大楠山への登路が続いている。今日は天気快晴。ようやく春らしい陽気となり空は青い。例年にない厳しい寒さに耐え、山は若葉が芽吹き始めていた。ウグイスのさえずりをきく。広く明るい山道をルンルン気分で登る。傍らで見かけた花を挙げると、二輪草(群落をつくっていた)、浦島草、オオイヌノフグリ、スミレ、たんぽぽ、キブシの花(花の名前は小原紀子、武末範子両氏にご教示戴いたものである)など。アオキ、シダが目に付く。

E 大楠山の山頂近くにはお花畑がひろがり、黄色く眩しい菜の花が咲き誇っていて、それはまさに圧巻であった。その数は約30,000本で、ここを大楠平と呼ぶようである。満開の菜の花に囲まれて記念の集合写真を撮る。

F 山頂からの眺めは360度で眺望の良さで知られている。しかし、今日はおもったより遠望がきかない。よく晴れて青空であったが、丹沢や箱根、伊豆などの山なみは霞んでいてはっきりと見えなかった。山頂の展望塔は不具合があるということで利用禁止となっており、上がることができないため、その脇の売店の屋上から相模湾、東京湾、三浦半島の南端、横須賀の街などの展望をたのしんだ。

G 下山は阿部倉ルートをとる。ゴルフ場の脇を通るとその先に衣笠城址分岐の道標があり、「阿部倉・塚山公園」の矢印に従い、左の道に入る。野生化したリスをみる。意外と山っぽい雰囲気が漂う道を降り、沢に架かる小橋が現れると山道の終点は近い。いささかあっけなく下山の出口に着く。山頂からの所要時間は約38分であった。

H 出口からすぐに横浜横須賀道路の下をくぐり、大楠山登山口バス停に向かうが、この辺りはのどかな山里の田園風景が大きくひろがっている。白や赤の梅花が咲き、濃いピンクの寒緋桜が目立って映る。好もしい風景である。

I 大楠山登山口バス停のそばにコンビニがあり、アルコール類を調達。畠山を目指して県道沿いを歩く。小さな不動橋を渡り、右に曲がると左に葉山町消防団の建物をみる。舗装された道はそれを左に巻くように坂となって続いている。道なりに進む。民家が並び、山裾に近づく。道路は左にカーブして降っているようである。この先の奥には一軒家が建っているのがみえる。その左にカーブして降る手前に山中に向かって踏み跡が延びている。右の脇には見落しかねない小さな標識があった。今日の畠山への登り口である。

J 登り口からすぐに竹林が現れる。ひとりの男性が降りてくる。しばらく行くと、間違いやすい分岐に出合う。左の道は登りになっていて、右の道は降るように続いている。右の道を選んで進む。ヤブツバキが多く、大きな濃い赤色の花びらが地面に散乱している。樹木は若葉を付け始め、春を否が応にも感じながら登っていくと山頂に飛び出す。男性の二人連れが座っておしゃべりしていた。

K 山頂には石仏が佇んでいる。周りをみるとスイセンが咲いていた。一部樹木が伐採され、北東が開けて東京湾方面が眺められる。横須賀港が間近にみえる。約15分の休憩。S・H氏は耐えきれず、早々とコンビニで仕入れたアルコールに手を付け、顔を紅潮させた。

L 畠山からは最終の塚山公園に向かう。降って乳頭山の方に続いている道に合流。「山中町・安針塚」の道標に従い、右に進んでいくと細い木々が積まれるように置かれ、正面に進むことに注意を促していた。手前の左側をみると急角度で道が降っている。この坂道を降っていくと39号鉄塔にぶつかる。スチールネットの急な階段を降る。二度トンネル(横横道路、横横IC)をくぐる。本町山中有料道路沿いの道路を進む。右に山中第二地下道をみて進む。左に標識が現れる。ここから山道に入っても塚山公園に行けるようであるが、さらに進んでトンネルをくぐる。石の階段を登っていく。登り切ったところで左に進んでいくと塚山公園に出た。さらに小高いところ目指して階段を登ると全方位が一望できる見晴台である。ここで腰をおろしアルコールを口にする。桜見酒とはいかなかったが。

M さくらはまだ開花していなかった。今年の冬の寒さが厳しく長かったことによる。残念ながら満開のさくらの下で至福のときを味わうという今回の大きな目的は果たせなかった。しかし、厳しかった冬の寒さを乗り越えて春は確実に到来していた。山の木々や草花は芽吹き、花を咲かせ始めていた。心地よい風や陽や空気や瀬音にみずみずしさを感じながら歩き通すことができたことを強調しておきたい。(佐藤邦弘)

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富士/竜ヶ岳

期 日:4月4日()   晴れ   日帰り

参加者:L派田 正、木村真知子、大関清充、澁澤和子、粟野秀穂、(支部外)派田早苗  計6名

コースタイム:相模大野6:30=自家用車=割石峠9:0510:00−根原10:00A沢貯水池10:26−端石峠11:3541−スズタケ:昼食12:1343−竜ヶ岳(1485m)13:1343−石仏14:0518−青少年スポーツセンター15:13−本栖国民宿舎15:3540−パノラマ台登山口15:5055=自家用車=相模大野18:50

 今日は、前日の烈風一過、満天青空が広がる登山日和。走行中の車内や割石峠から眺めた富士山はとても美しい。

 割石峠をスタート。国道139号沿いに南行し、根原で右折すると静かな林道に入る。杉檜植林と広葉樹林が交互に見られる。左に広いA沢貯水池があり、沿って行くと山道となる。暫らく行くと右から関東自然歩道と合流する ここから急坂のつずら折れの山道が続き稜線に出る。狭い十字路の端石峠だ。灌木林越しに、右に白雪を冠った富士山、左下には濃水色の本栖湖を眺望する。稜線部は時折、前日同様の烈風が吹き荒れて寒く、そして山全体がゴーゴーと唸っているようでした。

暫らく霜で凍った山道をゆっくりと登るとスズタケが稜線部を覆う。その中をつづら折れに登ると緩やかな登りとなった。昼食は烈風を避けるため、茂るスズタケの中に入り踏み倒して座る場所を確保しました。広い稜線いっぱいに茂るスズタケの中の緩やかな山道を登ると広い竜ヶ岳山頂部に着く。

竜ヶ岳山頂から360度開けた景観はお見事。先ず、正面に見える”富士は日本一の山”、青空にくっきりと白雪を冠った富士山、そして 山頂からスロープを描き大きな裾野はとても美しい。

眼下に点在する富士5湖・何処までも広がる樹林帯・遠く近くに見える山々などを眺め、大いに楽しみました。

 ここからも稜線いっぱいに茂るスズタケの中の山道をゆっくり下りながらの景色は一歩毎に変化しとても良かった。石仏は盗難除けに木枠・木箱に納められていましたが、これが今の時代でしょうか!!

さらに下ると広葉樹林となり、本栖湖畔公園の中を行きました。

今日は、終日天候に恵まれ、大きく素敵な富士山を右にいつも見ながら皆さんと楽しく歩けました。

                                                                         (派田 正)


端足峠

竜ヶ岳付近より

竜ヶ岳山頂


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奥武蔵/不動山〜雨乞山〜陣見山〜鐘撞堂山〜羅漢山・弓立山

期 日:4月7日(土)〜8日(日)一泊二日 晴れ、晴れ

参加者:L助廣弘子、小澤美喜代、木村真知子(宿泊・8日山行のみ)、黒澤寿子、竹田早苗、鎌田文子(7日山行のみ)、粟野秀穂、山口音子 (支部外)小林茂樹、後藤勝弘 延べ10名

コースタイム:7日 八王子6:40=長瀞・八重子3号橋8:3040−大黒天9:20−陣見山ビューライン10:10−苔不動入口10:15−不動峠10:20−不動山10:2830−間瀬峠10:56−雨乞山11:1620−榎峠11:5012:15−陣見山12:5155368.4m三角点13:22−大槻峠13:30−虎ケ岡城址13:5055−円良田集落14:25−鐘撞堂山15:1220−少林寺下15:45−羅漢山15:5516:00−御岳山16:0710−少林寺16:30=小川げんきプラザ17:00(泊)

8日 小川げんきプラザ8:15=桃木・八幡神社8:45−男鹿岩9:30−弓立山9:4555−日枝神社10:2535=小川げんきプラザ・集中山行会場12:0015:30=町田18:00

費 用:    貸切タクシー 65000円、

宿泊・2食付き 約3000円、集中山行参加費 200円     計 一人約10500

昨年は東北大震災直後だったため、千葉での集中山行に相模原町田支部は不参加としたが、今年は、なんとか参加しようと考えていた。会場は埼玉県小川町で、安い費用で宿泊もできるとあって、日帰りで登りに来るには時間が足りず、登り残していた長瀞から寄居にかけて荒川北岸に連なる低山を繋ぐいい機会ではないか。勇躍、縦走を計画したのだが、私の個人的な動機に賛同してくれる支部員はあまりいなかった。むさしの支部のゲスト2人を誘って、ようやく貸切タクシーの定員9人がそろった。

7日朝の八王子は冷えたが、長瀞町に入るころには気温が上がって、いい山行日よりとなった。八重子沢に架かる橋はいくつかあって、3号橋で車を降りる。長瀞射撃場の金網フェンス沿いに登山口がある。入ってすぐの二股を左に行くべきところを、右に行ったためにたちまち枯れかけた竹藪に踏みこんで四苦八苦、そのまましばらく尾根を辿ったが、方向が違うことに気が付いて、二股まで戻るお粗末があった。佐々木寛さんのガイド(2011年2月号)にある「大黒天」が出てきてほっとする。ガイドをちゃんと読めとの声あり。荒れた沢を辿り、廃屋になった作業小屋の前を通るはずが、作業小屋が出て来ないのは既に撤去されたのだろう。伐採した枝が敷かれた道が右手に延びていたが、途中からピンクテープが尾根にとりつくように点々と上まで付いているのにひかれて、そこから尾根に乗る。落石を起こさぬよう注意しつつ、遮二無二斜面を登ると、「陣見山ビューライン」のガードレールの隙間から車道に出た。道路を進むとすぐ「苔不動」入口の標識があり、急な階段が下りている。我慢して右手へ辿れば、苔不動の参道に出て、苔不動をへて階段でこの車道に上がってくるはずだったのを、直登して苔不動を通過してしまったお粗末第2弾。車道上の不動峠から山道へ入り、不動山へ向かう。ここからは「北武蔵ハイキングコース」で標識も要所要所にあり、迷うことはなかった。車道に下りたところが間瀬峠、パラグライダーに使うという広い展望台の雨乞山では、男性登山者がひとりいて、私たちが長瀞射撃場から来たと言うと、前にあそこへ下ろうとして藪に嵌まって往生したと言う話をしてくれた。古い峠の趣を残している榎峠の馬頭尊の前で昼食をとる。陣見山にはテレビ埼玉の電波塔が建ち、さえない風景だが、休んでいる登山者が2,3人いた。ロープの垂れている急坂を下り、林道に出て、また山道へあがる。368・4m2等三角点をへて大槻峠へ下りると、ここにも古い馬頭観音と如意輪観音碑があった。虎ケ岡城址には歴史を語る大きな看板と東屋が建っていた。ここから秩父鉄道・波久礼駅まで下るコースは小林利秋さんのガイド(08年2月号)で見たが、今日は(つぶ)()()湖の北を通って鐘撞堂山へつなげるつもりだ。しかし、これが鐘撞堂山への一般道ではない証拠に、円良田の集落へ出ると標識が消えていた。道で出会った男性と畑にいた女性に聞いて山道に入る。地図を見たのか見なかったのか、ここから曲がろうよと言う声があり、そうかなあと私もフラフラと入ってみたものの、すぐ戻った。結局、鐘撞堂山までずっと道は続いていたが、山頂へ至る50分の道中一つも標識はなかった。山頂には虎ケ岡城址と同じ作りの看板と東屋が建っていて、2階建ての展望台もあった。展望台に上がってみたが、周囲のサクラは、まだ固いつぼみのままだった。予定では鐘撞堂山から南に下って284mから西へ延びる尾根を辿って羅漢山へつなげるつもりだったが、「大正池へ」の標識を見送って南下しているうちに通り過ぎてしまったようで、簡易舗装の道が導くままに下って行くと少林寺下の羅漢山登山口へ出た。ヤレヤレ下りすぎたと、登り返して羅漢山へ向かう。すぐに「五百羅漢と千体荒神」の説明看板がたち、大きな石仏3体が祀られた場所に出た。山頂標識はない。標高が247mに欠けるので、さらに西方に頭が見える所が羅漢山だと思って登ってみたところ、そこには御岳神社の鳥居が立ち、薄暗い山頂には各地の神社の碑が林立している。地図にはないが、御岳山とある。今日1日で6山つなげたわけだ。そのまま御岳神社の参道を下って広い道路に出て、タクシーの待つ少林寺へ戻った。有名な少林寺の五百羅漢を見に行く元気はもうなかった。一人で電車できて鐘撞堂山周辺を歩いてきた木村さんは、既に石黒さんの車を見つけて寄居駅まで送ってもらって小川町げんきプラザに先着していた。都合で鎌田さんはげんきプラザでゆっくりする間もなく、タクシーで帰途へ。石黒さんを含めて10人が宿泊。入浴・夕食の後、本部、各支部との交流会に出て、早々と就寝した。

8日桃木・八幡神社の西でタクシーを降りる。「弓立山・雨乞山・城山」の標識があり、よく手入れされた植林帯の中に延びる登山道を登ってゆく。展望が開けると、大きな岩があり、「男鹿岩」だった。岩好きの山口さんが嬉々として岩の上に上がり、全員で登って展望を楽しんだ。都幾川を挟んだ対岸には女鹿岩もあるらしい。弓立山山頂にはパラグライダーの学校が出来ていて、新人が研修中だった。しばらく見ていたが、なかなか飛び立てない。やはりそう簡単ではないのだろう。車道がすぐそこまで来ているが、舗装道路を下るのは嫌なので、南西の日枝神社へ下ることにした。初めこそテープがあったが、すぐ消えて、踏み跡もはっきりしない広い尾根を適当に下ってゆく。藪も無いし、標高も低いのであまり心配はいらない。沢の向うにお墓がいくつか見えたので、里へ通じているだろうと、沢を横切って登り返し、しっかりした道へ出た。このトラバースが本日唯一のバリエーションだった。日枝神社には男性が20人ほど集まっていて、祭礼の大きな幟が立っていた。一人が見て行きなさいと声をかけてくれて、本殿の網格子の中をのぞくと、中には立派な木彫の飾りが施されたお社が収まっていた。かつては彩色されていたのが、すっかり枯れた木の色になっている。塗り直すのに一千万円かかるのでなかなか修復できないそうだ。神社の石段の下でタクシーが待っていた。途中のスーパーで飲み物と惣菜を仕入れて小川げんきプラザへ戻る。竹沢駅から続々と新ハイの人たちが歩いてくるのが見えた。集中山行会場である第2営火場前に車を止める。受付をしてから飲んだり食べたり、あちこちの支部・本部の人たちと交流し、支部ごとに挨拶し、イベントの景品探しに興じているうちにたちまちお開きの時間となり、タクシーに乗りこんで帰途についた。効率よく有意義に過ごした2日間だった。(助廣弘子)


雨乞岳に着く

榎峠の馬頭尊

カタクリ

弓立山・男鹿岩

集中山行会場にて

弓立山にて

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飛騨/野伏ガ岳・猿ガ馬場山

期 日:4月7日(土)〜9日(月)

参加者:L上野進、安瀬はる江、松宮俊彦 計3

コースタイム:4/7(晴れ):橋本700=中央自動車道=美濃IC=根尾谷薄墨桜見学=郡上八幡観光=郡上八幡(泊)

4/8(快晴):郡上八幡445=白山中居神社545600−休62540−和田牧場跡72025−休83545−休94550−野伏ガ岳100525−休10551120−和田牧場跡1245−白山中居神社13451410=満天の湯(一浴)=白川郷(泊)1715

4/9(曇り後雨)白川郷525−林道終点600−休(730m)62025−宮谷林道出会71020−休(1280m)8152514729051528920−帰雲山950−オオシラビソの平102035−猿ガ馬場山111025−帰雲山121020−宮谷林道出会1335−白川郷14451510=白川の湯(一浴)15201630=中部縦貫自動車道=東海北陸自動車道=中央自動車道=橋本2230

4月7日(土):松宮さんの自家用車で出発。土曜日の割りに中央高速は空いていた。恵那山トンネル手前では吹雪いていたがトンネルを抜けると青空だった。根尾谷の薄墨桜は樹齢1500年の老木だが残念ながら蕾は固かった。開花は2週間ほど後とのことだった。観光バスが5台ほど停車していた。郡上八幡は城下町でとても落ち着いた良い町だ。夏の郡上踊りは7月中旬から9月上旬まで33夜続き大変賑わうそうだが、今は閑散としていた。とにかく気温が低い。民宿「ふるさと」に泊まり明日に備え早めに寝る。

4月8日(日):上在所の白山中居神社周辺にはすでに10台ほど停車していた。林道を登って行くがとにかく雪が多い。和田牧場跡は広々とした雪原で昨日まで降った雪で純白だった。ほぼ水平に雪原を行き、沼が出てきたところから、尾根に取り付く。かなりのパーティーが登っており踏み跡を辿っていくが、昨日までの雪で靴が沈む。山スキーの連中も多数居る。かなりきつい傾斜を登り、1550m付近で雪が締まってきたためアイゼンを付けピッケルを使う。ここからはかなりの強風だ。頂上は快晴で360度の眺望。白山をはじめ御岳山、乗鞍、北アルプス等がくっきり望まれた。とにかく気温が低く、手の小指の感覚がなくなってきたので、ホカロンを入れ早々に下山する。途中スノーボードを背負って、スノーシューで登ってくる若者たちには、びっくりした。和田牧場跡に着き、童心に帰り新雪に人型を作って遊んだ。白山中居神社に着くと、駐車している車は30台ほどに増えていた。車で白川郷に向かう途中の「満天の湯」で汗を流す。ロビーから野伏ガ岳がくっきり見えた。白川郷荻町の合掌造りの民宿「一茶」に車を置き、翌日の登山口を下調べに行く。宿泊客は我々だけ。ご主人は鉄砲打ちで色々な話してくれた。岩魚の骨酒を堪能した。

4月9日(月):525宿に車を置き、出発。明善寺裏の林道を登っていく。前日が日曜日で快晴だったせいもあり、多数の踏跡がある。林道をショートカットしながら行くと、宮谷林道に出る。この林道を左に進み林道終点で川を渡り沢の右岸を行き、左の尾根を登る予定だったのだが、林道を45分行ったところ(1100mあたり)で斜面に多数の踏跡があり、林道にはスキーの跡しかなかったので、踏み跡を辿ることにした。傾斜はかなりきつい。1280mあたりでワカンを付ける。1400mあたりでようやく傾斜が緩んできて帰雲山のピークは巻き、緩やかなアップダウンの後、オオシラビソの平で昼食とする。小雪の舞うなか最後の登りで広々とした、猿ガ馬場山に付く。山名表示が無いためどこが山頂か分からない。ガスって眺望は無い。記念写真を撮り下山にかかる。しばらくすると初老のご夫婦に出会う。彼らも我々と同じルートを来たそうだ。時々小雨が降ってくる。傾斜のきついところで尻セードを楽しむが、雪が腐れてきて、思うように滑らない。林道の上り口までワカンは付けたままだったが、今回はワカンが威力を存分に発揮した。荻町におりると、観光客で一杯だった。雨は降り続いていた。白川の湯で一浴したが、西洋人が数人入ってきた。やはり世界遺産だけのことはある。帰りは雪の心配があるので松本経由でなく、中部縦貫自動車道=東海北陸自動車道=中央自動車道で帰った。平日のせいもあって道はガラガラだったが、500Kmほどの運転、松宮さん大変お疲れさまでした。(上野進)

費 用:宿泊代(夕食付)14,600円、交通費(高速代込み)8,680円、その他共通費3,800円、計27,000

 

野伏ガ岳山頂への登り 野伏ガ岳山頂 猿ガ馬場山頂

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御坂/達沢山北西尾根

期 日:4月13日(金)日帰り 晴れ

参加者:L安瀬はる江、小原紀子、小澤美喜代、大関清充、小梶昌弘、派田正、宮澤恵子、上野進、竹田早苗、峰尾欽二、小磯登志子、大関史郎 計12名

コースタイム:橋本駅6:40=(タクシー)=御坂さくら公園展望台下8:2030−1020M9:4050114510:2530−達沢山山頂11:0012:00−1100M12:401290M分岐13:1020106613:5055910,614:3035−蜂城山15:4716:02−蜂城山登山口16:27=タクシー=橋本18:20

当初15名参加でマイクロバスを予約した。当日は12名になり割高だったがゆったりできた。ピンポイントで天気に恵まれ、登山日和であった。春が遅く桜は丁度満開で車窓からお花見が楽しめた。甲府盆地の桃はうっすらと白い。高速を下りて近ずいて見ると5分咲きだった。

取次ぎから尾根までの50m位、予想より急登だった。これが堪えたか980,8mの4等三角点に下がってくる元気な人はいなかった。踏跡ははっきりしているが、潅木が煩い。枝越しには、青空に映える南アルプスの白峰が見えた。

旭山からの西尾根に合わさる。雑木で明るい。広く、歩き易い。山稜が二重、三重になっていた。落葉が溜まり、プールの中を歩いているようで気持ち良い。下山路の分岐点を左に確認し、達沢山直下の急登を頑張る。

11時に登頂。ゆっくり1時間ランチタイムを愉しむ。歓談して久しぶりの方達と旧交を温める。大関史郎さんお手製の「オレンジピール」に驚嘆する。美味しいデザートをご馳走様でした。

気分良く余裕で下山にかかる。ところが、肝心な分岐手前で自信持って右折する。すぐを左と読み進む。ここが右への分岐点だった。歩行時間の割りに標高が下がらない。右に見当した蜂城山と尾根が見える。往きに通った道ではという声もでる。疑問を持ちながらも決定を下せず進む。下山ルートにない登りになり、間違いがはっきりする。後の上野さん、竹田さんが元気に引き返し、リードされる。1時間のロスだった。申し訳ありませんでした。「分岐です」の声が後ろまで届かず、皆判断ができなかったようだ。

振り出しにもどり、慎重に進む。踏跡が時々消える。往路と違い、ザレ場、痩せ尾根、急下降があり緊張する。910.6mの3等三角点は赤ペンキで塗られていた。ここから進む方向も頻繁に変わった。周囲は植林もあり暗い。

866mピークには「神領山」のお手製の山名板が立ち木に付いていた。ここから蜂城山までは随所に道標があった。最後の蜂城山への登り返しを心配する。大きなジグザグの登りで楽だった。山頂には蜂城天神社があった。桃の里や奥秩父の展望と社の見学に時間を取る。整備された登山路を下りると既に車が待機していた。

桃の花に合わせたが、例年になく遅く残念でした。下山ルートは入り口で躓きましたが、歩き甲斐があり、変化に富み、とても魅力的でした。今回の反省を次回に生かします。落ち込んだ私に皆様から励ましのお言葉を頂きありがとうございました。(安瀬はる江)

  バス代     4200円/一人


春蘭

達沢山頂

元気に下山

山麓の桃園

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伊豆/矢筈山〜遠笠山 

期 日:4月21日(土)日帰り 曇り

参加者:L冨重正樹、中村精、森田隆仁、宮澤恵子、助廣弘子、黒澤寿子、峰尾欽二、堤理恵子、大関史郎、武末範子 計10名

コースタイム:伊豆急行伊東駅8:52=鹿路庭峠9:1724−穴山との鞍部10:04−矢筈山10:5511:00−西峰11:17620m鞍部12:2747−林道を横切る13:16−林道終点(清水台E-6区画)13:34−清水台取付点14:04−遠笠山14:4715:00−バス道に出る15:1730−天城高原ゴルフ場15:4716:10=伊東駅

費 用:    伊東駅=鹿路庭峠 タクシー代 50005080/10

天城高原ゴルフ場=伊東駅 バス代 500

待望の冨重山行第一回目だが、天気は今一つはっきりしない。タクシーが高度を上げて行くと辺りは真っ白いガスに覆われてしまった。鹿路庭峠の看板も霞んでいる。細い踏み跡からしっとり濡れた樹林の中へ入る。予定では660mの穴山を越えて行くはずだったが、いつの間にか広い窪地のぬかるみの中を歩いており、「頂上」を指す標識が出てきて、穴山を大きく西に巻く登山道を歩いていることが分かった。穴山との鞍部で一休みして、矢筈山へ向かう。大きな岩についたコケの緑が瑞々しい。スギ、ヒノキの中に太いヒメシャラの赤膚がつやつや光り、その中にアセビ、ミツバツツジ、フジザクラの花が所々にきれいな色を見せて、辺りは幻想的で美しい。急な斜度だが、道がうまく作られていてあまり苦労せず頂上に達した。狭い山頂には看板が立ち、登山者が2人いて、記念写真を撮り合うことが出来た。2人はそのままピストンのようだったが、私たちは西峰へ向かう。いきなり急な下りと登りを経て西峰に出る。西峰には何の標識もない。ここからの下りが一仕事だった。大きな岩が重なりあい、コケと落ち葉に覆われて、踏みこむと深い穴があいていたりする。つかまる木々は枯れてもろく、積もった落ち葉の下の土はずるずると滑り、石がしばしば転がり落ちる。西峰からわずか180mの下りなのだが、この間に皆の衣服やザックが泥だらけになった。無事降り立った鞍部でほっとして昼食を取る。ここから遠笠山を繋ぐべく、鞍部から南へ登って行く。様相はガラリと変わり、尾根は緩やかに西へ向かい、まばらな立ち木の中に満開のフジザクラが何本も現れて皆を楽しませてくれた。予定通り、天城高原別荘地の林道へ出る。しばらくこの道を辿るが、舗装道路は嫌なので、ショートカット出来そうな地点から遠笠山をめざして取り付き、南西方向へ登って行く。アセビの枝が低く這う中を、こちらも身を低くしてよけつつ進むと、登山道に出てガスの中に電波塔が見えてきた。遠笠山山頂には金網に囲まれて電波塔が2つ立ち、あまり風情はない。リーダーは、はじめこのまま舗装道路を下ろうと言ったが、それでは遠回りだから尾根をまっすぐ下ろうとの意見が出て、三角点から真西へ下ることに。踏みこんでみると、丈の高いヒメシャラの林の中に気持ちの良い尾根が延びている。ルンルンで歩いて、あっけなくゴルフ場のフェンスにぶつかり、バス道へ出ることが出来た。ここでゆっくり身支度して、天城高原ゴルフ場のバス停へ向かった。(助廣弘子)

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鈴鹿/霊仙山〜御池岳

期 日:4月28日()〜30日(月・祝) 二泊三日 晴れ/晴れ/曇り

参加者:L冨重正樹、SL河崎正道、松宮俊彦、竹田早苗、葛西克世(支部外)、松本悦栄(支部外) 計6名

コースタイム:醒ヶ井駅8:57=醒ヶ井養鱒場9:0512ー榑ヶ畑登山口10:18−水場10:3952−汗フキ峠11:02−落合11:33−今畑登山口11:4251−笹峠13:18730m鞍部13:35(幕営泊)6:21−近江展開台7:09−最高点8:27−霊仙山8:4250−避難小屋9:1530−上丹生分岐9:45−谷山10:0110953m 10:21872m 10:3850794m 11:01736m 11:2349746m付近12:22724m 13:00695m 13:27656m付近14:37−五僧峠14:57(幕営泊)5:31700m 6:39757mを巻く7:00676m 7:43−ダイラの頭8:4150−三国岳9:4255−鞍掛峠11:261056m 12:19−鈴北岳12:4355−御池岳13:3558−カタクリ峠(藤原岳分岐)14:39−長命水14:58−コグルミ谷登山口15:3241=阿下喜駅16:04

費 用:    醒ヶ井駅=醒ヶ井養鱒場 タクシー 1160

コグルミ谷登山口=阿下喜駅 タクシー 4650

阿下喜駅=西桑名駅 三岐鉄道 460

阿下喜温泉あじさいの里 入浴 500

醒ヶ井駅からタクシーで榑ヶ畑登山口まで入る予定が、手前の養鱒場までしか入らず登山口まで1時間の林道歩きが増えました。林道終点の東屋の横から山道に入り廃村の榑ヶ畑集落の最奥にある茶店(素泊可)で水筒を満タンにしました。一登りした汗フキ峠から足場の悪い下りで大洞谷へ、車道に出るまでの間は夏季はヤマヒルに注意です。廃村の落合からわずかに下ると今畑登山口、ここまで近江鉄道の多賀大社前駅から予約制乗合タクシーで入ることが出来ます。山道を少し登るとかつてはお寺まであった廃村の今畑、ここでも水の補給ができます。笹峠までは自然林の気持ちの良い登りですが、初日は暑く重荷も手伝ってピッチが上がりません。笹峠の先の鞍部で早々に幕営としました。広々とした疎林の絶好な幕営地です。

2日目は6時半前に出発、近江展望台までは岩原の斜面を縫うように上がって行きます。鈴鹿北部の山々・琵琶湖を望む近江展望台からは台地の連なりのようなのびやかな尾根歩きです。2〜3ピークを越した左手の緩やかな疎林の中に福寿草が大きな群落を作っています。今年は大雪で開花が遅れラッキーです。しばし福寿草ロードで至福の一時。稜線に戻り最高点まで上がると所々に雪田が残る伊吹山が立派です。2等三角点の霊仙山から谷山へ向かいます。途中、草原の中に建つ避難小屋は5〜6人泊まれます。柏原道をしばらく辿り小尾根を乗り越す所から登山道と別れ谷山へ、登り着いた山頂には3等三角点があります。いよいよ未開のゾーンに入ります。これから辿る県境尾根は概ね岐阜側が自然林、滋賀側が植林で踏跡があり薮こぎはほとんどありません。苗木保護のためのネット沿いに緩やかに下ります。794m付近まで岐阜側直下に林道が走っています。新緑が鮮やかで満開の桜や色の濃いスミレが彩りを添えます。746mは直登せず滋賀側の植林帯の踏跡を登り尾根に戻ります。次第にアップダウンが多くなり岩っぽい695mへ、石楠花の群落で鈴なりの花が色鮮やかです。下り始めると岩稜帯になりここは滋賀側の植林帯を巻きます。急下降で降り立った広い鞍部から656mへは約130mの大登り、急で足場も悪く疲れた体には堪えます。再び急な下りで車道が乗り越す五僧峠に到着、2日目はここで幕営です。薄暗い峠ですが、かつては集落があった所で今でも倒壊寸前の廃屋が2棟ほど残っています。岐阜側に峠道を2分ほど下ると水量豊富な水場があり今日は水の心配はありません。

3日目は帰る日でもあるので早目に出発しました。植林の急な斜面を這い上がると気持ちの良い自然林の尾根になります。今日はガスが流れ風もあり昨日までのような暑さからは解放されます。700mの手前から尾根が痩せてきて石楠花が大きな群落を作っています。今にも開きそうな花や満開の花、取り混ぜて目を楽しませてくれます。足元にはイワカガミ、とさすが鈴鹿は花の山です。757mのピークは岐阜側を巻いて、676mの辺りは尾根が屈曲し支稜に入らないように注意が必要です。803mへの登りにかかると滋賀側がガレていてその縁を注意深く登って行きます。803mには木の幹に「ダイラノカシラ」と山名が彫られていました。山頂は四方に緩やかな斜面が広がり、三国岳へはコンパスを振って注意深く下ります。鞍部辺りから盛りは過ぎていますがカタクリが見られるようになります。時山からの登山道を合わせると815.0mの三角点は巻いてもう一我慢で三国岳に登り着きます。これで道探しからは解放されます。ここからは気楽な気持ちで霧に浮かび上がる桜やツツジを愛でながら鞍掛峠へ、峠から先は登山者の往来も多くなります。ガスが切れ眺めが利くようになってきました。緩やかに登って行くと広い草原の尾根となり鈴北岳に導かれます。鈴北岳から御池岳(おいけだけ)にかけては広大な台地になっていて窪地には雪田や池が点在し独特の雰囲気です。窪地を縫うようにして進み鈴鹿の最高峰である御池岳に到着、誰もいない山頂で万歳三唱です。もう時間的に藤原岳までは無理なのでコグルミ谷へ下ります。窪地だらけの御池岳エリアから脱出してコグルミ谷への道が分かれるカタクリ峠へ、その名の通りカタクリが目を楽しませてくれます。ここからはザラザラの急斜面を砂走りよろしくズルズル滑り落ちるように下ります。谷に降り立った所が長命水の水場、どうやら崩壊のため通行不能の旧道を下ってしまったようで迂回路が斜上していました。荒れ気味の谷の巻き道を下って登山口に出ました。御池岳から携帯で予約したタクシーで阿下喜駅近くの温泉センターへ直行、後は温泉とアルコールに浸かるだけです。

展望と花を満喫した鈴鹿縦走第1弾、次回はコグルミ谷からスタートです。(冨重正樹)


三国岳

御池岳

霊仙山頂

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御坂/烏帽子山〜王岳

期 日:5月13日() 日帰り 晴れ

参加者:L冨重正樹、吉田和興、宮澤恵子、澁澤和子、峰尾欽二、堤理恵子、武末範子、山口音子 計8名

コースタイム:甲府駅8:13=王岳橋8:5359ー国道を横切る9:27ー烏帽子山10:44511430m11:41ー横沢頭11:5912:33ー王岳13:0517ー鍵掛峠14:20ー登山口15:11ー根場15:3335=河口湖駅16:13

費 用:    甲府駅=王岳橋 タクシー 6920

西湖いやしの里根場=河口湖駅 バス 610

甲府駅からタクシーで王岳橋まで入りました。実は王岳橋は2箇所あって今回は上(国道358号沿い)ではなく下(本郷集落奥624m)の王岳橋で、ここまでタクシーを誘導するのがポイントです。右左口トンネルを抜けてほとんど字の消えかけた「宮前橋」の信号の先から二又を右へ降り「寺川グリーン公園あと1KM」の標識がある所(王岳橋)で下車しました。橋を渡った所から赤松林の斜面に取り付きます。古い道形はありますが灌木薮がひどく、少しでも歩きやすい所を拾いながら登って行きます。交通量の多い国道を横切りフェンスの隙間をすり抜けて、再び灌木薮の斜面を忍の一字で登ります。1000mを越えた辺りから漸く自然林の尾根、ここからは歩きやすくなり青空に映える新緑のシャワーを浴びます。登り着いた烏帽子山は刈られた枝が放置され雑然とした山頂ですが、西側の展望が良く釈迦ヶ岳(低い方)や蛾ヶ岳が望めます。山名板と3等三角点があります。ここからは踏跡がはっきりして、背後に新緑越しに残雪の南アルプスを望みながら縦走路が走る1430m圏へ登り詰めます。縦走路に出た所ででっかい富士山と御対面、今日は絶好の天気です。満開の桜や足元のスミレ・ミツバツチグリを愛でながら横沢頭で昼食を採り王岳へ、最後の登りの途中にある満開の桜の大木は見事です。南尾根を根場へ下る道を分けると王岳の山頂、2等三角点があり富士山はもちろん、眼下に西湖を望み東に鬼ヶ岳が立派です。鍵掛峠へは痩尾根のアップダウンが続き、イバラが蔓延る歩きにくい道ですが、今日は終始全貌を見せている富士山、そして桜や足元の花々が気を紛らわしてくれます。鴬宿への下山道を分け一登りで鍵掛峠、ここは変則十字路になっていて根場へは鬼ヶ岳方面へわずかに登った所から分かれます。根場へ下る峠道は正に新緑の競演、ツツジが彩りを添えます。特に本沢川へジグザグに下る所は極致です。本沢川沿いの林道に出て下っていくと古民家を移築した「西湖いやしの里根場」、入口の駐車場横にあるバス停からタイミング良くやって来たバスに乗り河口湖駅に出ました。好天に恵まれ、新緑、花を堪能した一日でした。(冨重正樹)

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大菩薩/長峰

期 日:513()日帰り 晴れ

参加者:L長谷千秋、森田隆仁、小原紀子、小澤美喜代、山本文夫、松田慶次、

        小磯登志子、大関史郎

-スタイム:橋本6:55=相模湖7:2530=小屋平8:559:10−林道9:3035−石丸峠

        10:2025−長峰分岐10:40451475m11:3312:05−白草ノ頭13:2540

−カネツケノ頭13:501143m14:25−△939m15:15−拓道橋15:5055=小金沢公園15:5716:10=橋本16:15

小屋平から石丸峠、石丸峠から小金沢山方面へ少し歩くと牛ノ寝通りの分岐に出る。牛ノ寝東リを歩くとすぐ長峰の分岐にでる。各、分岐、分岐には道標が有りわかりやすい。長峰の道は踏み跡がしっかりしているし、テ−プも所々に有る。尾根をなるべく外さないことと、テ−プを確認することと、作業道が3本下の林道から尾根へ来ているみたいですので入らないこと、1つは白草ノ頭の手前から発電所方面へ、2つめは1143m付近から松姫湖方面へ、3つめは山ノ神から松姫湖方面へ、これらの点を気を付けるれば良いと思います。(長谷千秋)




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丹沢/焼山〜袖平山〜畦カケ丸〜菰釣山

期 日:517()晴れ・夕方雷雨  18()晴れ  19()晴れ   二泊三日

参加者:L派田 正、吉田和輿、宮島陽子  計3名

コースタイム:5/17 JR橋本駅北口6:53=バス=三ケ木7:3740=バス=焼山登山口バス停8:0015−焼山(1059m)10:3742−姫次12:4513:15(昼食)−袖平山(1431m)13:3540−風巻ノ頭14:3747−神ノ川ヒュッテ16:061717:40犬越路避難小屋

5/18 犬越路避難小屋7:00−西丹沢自然教室(540m)8:4057−善六ノタワ11:2127畦ケ丸(1298m)12:2913:02城ケ尾山14:465116:43菰釣避難小屋

5/19 菰釣避難小屋 6:18−菰釣山(1379m6:497:03西ノ丸9:0006−高指山(1174m)10:3350(昼食)−三国山(1328m)12:4045−平野バス停14:1827=バス=15:04富士山駅

5月17日(木) 道志みち沿いの諏訪神社界隈は落着いた佇まいだ。焼山登山口バス停を8時15分に出発。左に折れ林道を少し行き、右の細い山道に入る。『東海自然歩道と同じルート(約50km)を平野まで行く』灌木の新緑と檜林が多い、緩やかな山道を登ると西野々からの登山路と合流。更に急坂を登ると狭い焼山山頂に着く。丹沢山塊の北端の深い新緑の広がりを暫し楽しむ。尾根路は広く起伏が少なく歩き易い。ブナの浅い新緑を眺め、ウグイスの鳴き声を聞きながら歩くのはとても心地よい。『鳥屋分岐は通行止め』の看板あり。灌木・ブナの深い新緑に遮られ、近く遠くの稜線が見えない所もある。平丸分岐、黍殻山を巻き、大平分岐を過ぎると黍殻避難小屋に着く。懐かしい大きな薪ストーブもある。ここから姫次まで登りの丸太階段が続く。八丁坂ノ頭を巻き、青根分岐を過ぎると姫次に着く。カラマツ林を前景に霞む蛭ヶ岳と檜洞丸は良き眺めでした。秀麗な富士山は見えず、残念。休憩昼食。

少し行くと袖平山・この縦走の最高点。尾根路が良かったのはここまで。その先の尾根路は長い下りで足元は良くない。風巻ノ頭山頂は広く東屋が建つ。前方が開け、大きな大室山と遠く赤鞍ケ岳の稜線は美しい。犬越路の稜線は霞む。ここから急坂の下り一方。神ノ川に架かる立派な歩道橋を渡ると神ノ川林道。ゲートを過ぎると日陰沢橋ぎわに設備が良いトイレがある。神ノ川ヒュッテぎわに『通行止め解除要注意』の看板あり。山道はきつい登りで、日陰沢沿いの河原・ガレ場・岩場など足元が悪く、仮木橋も多い。本流に架かる仮木橋を渡ると急坂の登りとなる。長いつづら折りを登ると稜線に出て、犬越路避難小屋に着く。先客が3名。短時間ながら怖い雷雨があり。美酒を嗜み小屋歩き面白さ話題不尽。  県管理の避難小屋は、10名程度収容の建屋で、良く整理整頓され、気持ち良く使用出来ました。

5月18日(金) 犬越路避難小屋を7時に出発。山道の急坂を下ると用木沢に出る。沢沿いに下る山道は歩き易い。河原を歩く、飛び石・仮木橋・木橋・鉄橋を右・左に渡り行くと用木沢出合に着く。左折し、中川左岸沿いの車道から各種施設を眺めながら行くと西丹沢自然教室に着く。ここで、今日と明日の飲料水を確保し、登山届を提出する。山道は西沢に沿って河原を歩き、飛び石・仮木橋で流れを渡る。水辺の木立ちに留まるセキレイと、若木のブナの新緑も水に映えてとても美しい。権現山登り口・本棚を過ぎると緩やかな登りからつづら折れの登りとなり稜線に出る。「善六ノタワ」に着く。緩やかな登りの尾根路は広く歩き易い。両側の眺望は良く大室山は大きい、正面の畦ケ丸も良き眺望でした。急坂を登ると畦ケ丸に着く、山頂は狭く展望はなし。休憩昼食。

山頂を下り、左に畦ケ丸避難小屋を見て右折。ここから三国山まで尾根路は狭い。急坂を下るとモロクボ沢ノ頭まで珍しく両側に熊笹が繁り歩き辛い。モロクボ沢ノ頭・大界木山・中ノ丸・ブナ沢ノ頭の尾根路は狭いが熊笹が刈られていた事と起伏が少ないので歩き易い。しかし深い新緑に遮られ眺望が良くない。城ケ尾山山頂は開け、遠く・近くの稜線の眺めが美しい。ブナ沢乗越しを過ぎたブナの大木がある稜線に建つ菰釣避難小屋に着く。小屋は3名の貸切。今宵も明日のために美酒を楽しむ

5月19日(土)  菰釣避難小屋を6時18分に出発。今日も天気が良く山歩き日和。小屋から急な登りとなるが気持ち良く歩け菰釣山に着く。狭い山頂部に気象施設がある。 富士山方向が開け、今日歩く山々越しに見える白雪冠る雄大な富士山の姿を目の当りに感動した。 ブナノ丸、油沢ノ頭、樅ノ木沢ノ頭、西沢ノ頭、西ノ丸の尾根路は高低差が少なく歩き易い。時には木々の間にひっそりと花をつけているヤマツツジを見たり、小鳥のさえずりを聞きながら歩くのは、とても楽しく心地がよい。尾根路の方向によって、木立ち越しに眺める富士山が右に・左に・正面にと変わり、其々良き景観を楽しめた。大棚の頭を巻いて山伏峠方面分岐に着く。259鉄塔の下を過ぎると「ブナ三昧のみち」の名札が掲げられていた。小さなブナの木々には新緑の葉っぱを付けてとても美しい。その中を通り抜けると稜線に出る。少し行くと風光明媚な高指山に着く。眼下に山中湖村の町並み・山中湖の景観を見る。目線を上げれば、真っ青な空に山中湖越しに見る真白き富士ノ峰は天下一の景観。とても美しい。休憩昼食。

緩やかな下りを行くと切通峠に着く。ここから緩やかな上りとなり鉄砲木ノ頭(明神山)に着く。三国峠まで下り、上り返すと三国山の広い山頂に着く。丹沢山塊の南端も深い新緑に覆われ、絵葉書ようの景観も素晴らしく、大いに楽しみました。鉄砲木ノ頭まで引き返し、左折し山道を下ると県道に出る。県・村・国道と歩き平野バス停に着きました。

縦走中の3日間は晴天であったし、木陰があり強い日射しを避けられたなど自然の恵みを受け、とても良かったです。しかし、計画書より長時間歩行を強いたことなどが有りましたが、皆さんのご協力で待望の丹沢縦走を楽しく無事にできました。ありがとうございました。(派田 正)


菰釣山山頂

樅ノ木沢ノ頭付近から

石保土山山頂

高指山山頂から



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九州/阿蘇、久住、祖母、傾、大崩

期 日:5月21日(月)〜25日(金)四泊五日

参加者:上野 進、中村精、松宮俊彦計3

コースタイム:5/21羽田810=熊本空港9451030=(レンタカー)牧の戸峠123040―扇ケ鼻分岐13551400−久住分かれ1430−久住山1510―牧の戸峠1740=湯坪・御宿泉水(泊)1800

5/22宿630=冷水登山口845900−休101020−東傾111535−ソデ尾1230−休130510−傾山13451415−ソデ尾1515−東傾15551610−休172030−冷水登山口180015=延岡・ビジネスH(泊)2015

5/23宿600=宇土内登山道入口P74555−登山口815−休84045−分岐940−合流点(上祝子)−石塚1015―大崩山102025―石塚10501125−登山口1315133045=高千穂YH(泊)1500

5/24宿600=五ケ所高原三秀台見学=北谷登山口73045−風穴855905−休101530―祖母山1100209合目小屋11451210−国見峠12501305−三角点14451405−北谷登山口14551510=内牧温泉・ホテル角萬(泊)1710

費用:宿泊≒24,300(夕食のみ)、飛行機19,740、レンタカー≒10,800、その他≒7,060 計≒68,000

5/21(曇り・小雨)九重山には20075月の連休明けに行っているが、ミヤマキリシマは5月下旬からが見頃ということだったので、今回はそれに合わせて計画した。コンクリートで保護された登山道が終わると、岩場の道となり、ミヤマキリシマが出てきたが一分咲きといったところで、10日ほど早い感じだった。久住山への登りはガスがかかり、岩場の黄色ペンキを辿りながら、強風の中登った。山頂付近はミヤマキリシマの群生だが、まだ蕾は固かった。咲いていればさぞかし見事だろう。予定よりだいぶ時間がかかったので、中岳は中止し下山した。以前宿泊した湯坪・御宿泉水に向かう。1800から食事開始と言われていたのですぐに食事となる。以前と同様の会席料理で、大満足であった。近くに行かれる人は、是非泊まることをお勧めします。

5/22(晴)今日は祖母・傾山群の傾山に向かう。やまなみハイウェーから阿蘇山や祖母・傾山群がくっきりと望まれた。稲積水中鍾乳洞を過ぎ、冷水に着く。時間が有れば帰りに鍾乳洞を見学しようと話し合った。林道に入り駐車場に車を停める。登り始めて少しで松宮さんが蛭がいると騒ぎはじめた。急いでスパッツを付ける。東傾山までは5箇所ほど大岩を有り巻いたり超えたりでかなり時間を要した。途中ヒメシャラの木が多くみられた。山頂からは祖母山、大崩山等が近くに望まれた。帰りも慎重に降る。登山口に着いたのが1800と予想より大幅に遅れたので、真直ぐ延岡に向かう。ホテルに着き大浴場で風呂を浴び向かいの居酒屋で夕食とした。

5/23(晴)今日は大崩山だ。前日予想以上に時間がかかったため、当初予定していた上祝子からの湧塚コースを止め岩場が無く、時間の短い宇土内コースに変更した。日之影町に入り狭い県道を行くと左右に比叡山、丹助岳、矢筈岳等の岩山が現れる。800mほどの低山だが非常に迫力がある。地元では人気の山と思われる。宇土内コースはアケボノツツジの群生ということだったが、ヤマツツジやミツバツツジが多くアケボノツツジは僅かしか見られなかった。5月の連休が盛りということなので、遅すぎたようだ。ガイドブックにはスズタケが密生しているとのことだったが、鹿の被害か枯れてまばらな状態だった。その代わりアセビが繁茂していた。大崩山頂は眺望が無いため石塚で眺望を楽しむ。山頂付近にはアケボノツツジが数本咲いていた。アカヤシオと間違えそうな花だ。ガイド付きの女性数人と出会う。湧塚コースの岩場を登ってきたとのことで、自慢していた。男性3人のパーティーは湧塚コースと平行する小積ダキコースを登ってきたとの事。十数か所の梯子を越えてきたそうだ。帰りは順調に降り、予想より早く登山口に着いた。高千穂YHに1500に着き、高千穂観光に行く。高千穂峡の真名井の滝をボートで鑑賞。エメラルドグリーンの川面に純白の滝がとても綺麗だ。旧高千穂鉄道の高千穂駅を見学する。現在は観光用にトロッコ列車を運行しているそうだ。将来観光列車を運行する計画もあるらしい。夜は20002100高千穂神社の夜神楽を見学する。観光客がまばらな割りには会場は満員となった。神話の世界を堪能した。特に4場面目の御神体の舞はイザナギ、イザナミが酒おこしの舞を舞い、観客に分け入り写真を撮ったりと大騒ぎとなる。とても人間くさく面白かった。

5/24(晴)今日は祖母山だ。北谷登山口から祖母山を時計周りに周回する計画だったが、破線ルートがあるため、反時計回りの国見峠経由に変更した。その関係で、時間に余裕が出来たため、途中五ケ所高原三秀台に寄った。ここにはウエストン碑があり祖母山に登ったことが書かれていた。ここまで足を伸ばしていたのかと感嘆した。この丘にはミヤマキリシマが沢山咲いており、他で余り見れなかった分溜飲を下げた。ここから見る山景色も素晴らしかった。祖母山には風穴コースを登ったが、沢をつめる登山道で岩を超えて登っていくのはなかなか楽しかった。大岩の風穴からは冷たい風が出ていた。祖母山の30分程手前からはアケボノツツッジ、シャクナゲが咲いていた。特にシャクナゲは多かった。山頂からは360度のパノラマが開け、山座同定を楽しんだ。

5/25(雨)今日は阿蘇山だ。しかし朝目が覚めると雨だった。登山をあきらめ観光に切り替える。ゆっくり起き朝風呂の後、朝食のバイキングを楽しむ。最近人気の黒川温泉に行き、温泉街を散策する。24軒の宿があり黒に統一された、非常に落ち着いた雰囲気の良い町並みだ。いこい旅館の露天風呂に入浴。その後空港に向かう途中仙酔峡に寄る。ここはミヤマキリシマの群生で有名なところだが、予想に反し咲いていた。5分咲き程度で、沢山の観光客がおり、地元TV局も取材していた。十分花を堪能してから、空港に向かった。(上野進)

【参考】湯坪・御宿泉水:12食付8,500円(2人相部屋)TEL:0973-79-2717


久住山頂

阿蘇、祖母、傾山群

傾山頂

大崩山頂

大崩山のアケボノツツジ

真名井の滝

ウエストン碑

祖母山頂

酔水峡のミヤマキリシマ

 
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奥秩父/飛龍山〜和名倉山

期 日:6月1日(金)〜2日() 一泊二日 曇り時々雨、晴れ時々曇り

参加者:L安瀬はる江、宮澤恵子、上野進、竹田早苗、杉江秀明、江原武  計6名

コースタイム:1日 橋本駅6:10=(タクシー)=丹波登山口8:1525−サオラ峠10:3040−熊倉山11:2050−前飛龍13:1020−飛龍権現14:15−飛龍山山頂14:4015:00−飛龍権現15:20−将監小屋17:55(泊)

2日 小屋5:40−山の神土6:0915−東仙波7:558:05−川又分岐9:13−和名倉山山頂10:0015−笹ツ場11:0030−造林小屋跡12:5013:07−登尾沢の頭13:5514:10−埼玉大秩父山寮15:4516:10=(バス)=大滝温泉16:1517:15=(バス)=西武秩父駅18:00

「和名倉山」は秩父市側で、山梨県側は「白石山」と呼ばれている。寂峰といわれ奥深い山である。昭文社地図で破線路が秩父湖に繋がっているので縦走を考えた。以前支部で飛龍山から縦走したことを聞き、私は未踏の飛龍山からのコースにする。

奥多摩駅のタクシーが廃止され、上野原駅から入る手配をした。参加希望者が6名になり、石黒さんにお願いすると、運よく空いていて、快く引き受けて頂けた。

不安定な天気が続き、出発時は小雨だったが、丹波に着く頃には陽射しもあった。山道に入る所まで林道を送って頂き、100m程高度を稼ぐ。サオラ峠まではジグザグの長い登りをゆっくりと歩く。新緑の中に山ツツジの朱が鮮やかで元気が出る。昭文社地図のコースタイムが発行年度により違う。平成12年版は20分多く2時間だった。着いたサオラ峠は道標ではサヲウラ峠(竿裏峠)になっていた。明るく、開けた、広い峠だった。

広い尾根を気持ちよく歩くが登りが続く。熊倉山周辺にはミツバツツジが多く、満開の花の下で昼食を摂る。途中、雲取山から下山してきた男女4名に遭う。空が泣き始めてきたので雨具をつける。痩せた岩稜を上がっていくとイワウチワがチラホラ咲いていた。前飛龍に着く。シャクナゲが期待以上に咲いていた。シャクナゲロードの痩せ尾根に変わると、雷鳴もあった。

飛龍権現で飛龍山3回目の宮澤さんが別行動を希望されたが、悪条件の下一緒に登って頂く。飛龍山山頂は北東に長く、北端に三角点と道標があった。展望はなく、鬱蒼としていた。ガスがかかり視界が悪い。時間も遅いので稜線歩きは諦める。飛龍権現に戻らず、大ダルに下山を考えたが、はっきりした踏跡もなく倒木が多いので、これも諦める。

それからは山稜を巻く、標高1800m位の水平の登山道になる。多少の高低もあり、道幅は狭く、谷筋はゴーロ道だった。変哲もなく長い。やっと、小屋の青い屋根を眼下に見つけ、安堵する。小屋への分岐からも急な下りを10分程かかった。

将監小屋の前は広く草地の開けた所だった。水場には豊富な水が流れ、クリンソウの花が咲き、わさびが数株あった。テント泊を変更した、素泊まりの女性2名の先客がいた。玄関の土間にはまきストーブがあり、管理人の計らいで燃えていた。濡れた物が乾燥でき助かった。夕食まで、小屋販売のビール(500円)と持参の飲み物、つまみで宴が始まる。至福の時だった。夕食は手作りのカレーライスだった。30畳程の大広間にゆったりと就寝した。

2日目、 未明に外に出ると満天の星だった。まずまずの天気だ。5時にお願いした朝食は時間よりも早くできた。出発前、管理人にルートを確認する。

 小屋から将監峠まで急な草地を直登すると、山の神土までは高原状だった。笠取山への道を左にわけて、和名倉山への縦走路に入る。東側が開けてきた所で山座同定をする。竜喰山がやっと確認できる。飛龍山は後ろに控えて見えない。

辺りの木々は芽吹いたばかりだった。西仙波、東仙波は岩頭で、山肌は笹原だった。シャクナゲが多く、花を目当ての男女2名の登山者に遭う。360度の展望で、西側には、去年こちらを展望した西御殿岩から唐松尾山の稜線も見えた。ここに来て東側に飛龍山も顔を出し、稜線が雲取山に伸びていた。

焼跡の株が残るダケカンバの疎林は若葉が涼しげで印象的だった。レアな花の咲くシャクナゲのトンネルをくぐり、イワカガミが咲く岩稜を下ると、尾根が広がり、八百平だ。川又分岐、水場への分岐を過ぎ、和名倉山分岐に着く。二瀬分岐と印刷されたビニールを被った用紙が地面上にあり、下方にボールペンで和名倉山分岐と書かれていた。

山頂は縦走路から500m位東にそれる。過去に千代蔵が火事を起こしたと言う草地の千代蔵の休ん場を通って行く。ダケカンバの林を抜け、北に20m位登ると辺り一面倒木の原生林になる。二等三角点と山名板がある周囲だけ切り開かれていた。展望はなく、三角点の役目が疑問になった。2万5千の地形図では稜線にルートがあるので、注意していくがそれらしきは見当たらなかった。分岐の手前、切り株の中に和名倉山山頂を示す道標を見つける。足が付いて歩いてきたのか?分岐に戻して置いた。

原生林の緩やかな下りは倒木に苔がのびのびと育っている。色々な形を呈し想像力を掻き立てる。苔の中にミヤマカタバミが群生している。白い花が咲いた時は見事であろう。

北ノタルは小広い草地でピークを巻いて行くが、ルートが解り難い。仕切り直しに昼食を摂る。座った前の立ち木に笹ツ場と書かれた木片があった。東側には長く垂れたテープが林の入り口にあり、その奥にもテープが確認でき、安心して食べ始める。脚下の林はガスが立ち込み幽玄な世界になっていた。

露岩混じりの下りでは2箇所、通行止めとプリントされたテープが張られていた。方向が90度変わる迷い易い場所だった。標高1600m位ではスズタケの藪は枯れていたが、背丈があり煩い。一筋、道が刈り払われている。この縦走路には秩父山岳会の和名倉山山頂を示す道標が随所に付いている。やっとスズタケから開放されるとゴーロの沢道になり、滑りやすい。先のテープを追いながら踏み跡を探す。

造林小屋跡は建物はなく、いろんな残骸があった。この先は森林軌道跡を水平に辿り、歩き易かった。登尾沢ノ頭はピークから4、50m下がった登山道の脇に山名板があった。一息入れる。自然林から植林に変わり急下降を秩父湖に向って、最後の力を振り絞る。途中雨がパラパラきたが、直ぐ止んだ。湖に着くと、廃道の湖一周の遊歩道が左に続いていた。湖に架かる長い吊り橋を満足感に浸りながら渡る。埼玉大秩父山寮の脇を上がり、国道に出る。自由乗降区間でそこからバスに乗り、大滝温泉に立ち寄る。

大滝温泉から西武秩父駅まではバスで行く。電車が出たばかりだった。待ち時間、電車内、八王子駅ビルの中華店でと山行と同様に長い酒盛りで締めくくる。

去年、西御殿岩からこの坊主状の稜線を見て山行を決めました。皆様のご参加を得て実現できました。参加者各人も思い入れが強い山でそれだけに達成感が大きかった。過去2度の林業作業中の火事の為か林相が変化に富み、深山の趣き、時節柄、刻々と変わる自然の成り行きを堪能できました。2日間共長い山行にお付き合い頂き本当にありがとうございました。(安瀬はる江)

費用  橋本〜丹波(タクシー)          2500円(1人)

     将監小屋宿泊料(1泊2食付)      7000円

     大滝温泉入浴料               600円

     三峰神社〜西武秩父駅(バス代)     900円 


イワウチワ(飛龍山手前)

出発前の将監小屋

涼しげなダケカンバ林

西仙波のシャクナゲ

和名倉山山頂

二瀬尾根 林床の苔


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大菩薩/石小屋ノ尾根(本部合同)

期 日:610() 日帰り 曇り一時雨

参加者:L長谷千秋、助廣弘子、森田隆仁、竹田早苗、峰尾欽二、松田慶次、山口音子、

        支部外18

-スタイム:橋本6:45=相模湖7:2045=大峠8:509:0550P9:5010:001852m

        11:55−川胡桃沢ノ頭12:4013:10−牛奧ノ雁ガ腹摺山13:4055−小金沢山

14:4050−石丸峠15:5458−小屋平16:4555=高尾21:00=町田21:55

石小屋ノ尾根のコ−スは平成23612()に実施してますのでコ−スの記事は割愛させていただきます。ただ今回、感じたことは踏み跡が前回よりはっきりしてたことと笹枯れが進んでいる感じがしました。(長谷千秋)


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富士/鬼ヶ岳

期 日:6月17日(日) 日帰り  晴れ

参加者:L派田 正、長谷千秋、田上雄二  計3名

コースタイム:JR古淵駅7:00=自家用車=毛無山登山口9:3045−毛無山(1500m)11:0315−十二ケ岳(1683m)12:3313:03−金山13:4350−鬼ケ岳(1738m)14:1628−鍵掛峠(1515m)15:1323−根場民宿バス停16:2217:55=自家用車=20:14JR橋本駅

  古淵駅は曇天でしたが、高速道の大月JCを過ぎると富士山の見えたのでひと安心した。しかし、西湖ロードレース大会の交通規制で周辺をウロウロした。

文化洞トンネル際の毛無山登山口を9時45分に出発した。トンネルの上を回って尾根路に出る。右に登り、急な尾根になる所で尾根上の道を分けて右回りの道を登る。ナラやブナの深い新緑の美林を眺め、足に優しい道を歩き長浜分岐を過ぎると平坦地で尾根上の道と合流する。ナラの林を過ぎて、カヤトの急坂を登ると毛無山に着く。山頂は狭いが可愛い花菖蒲と真っ赤なヤマツツジが咲く。正面に、白雪を冠った雄大な富士山、目線を下げると西湖と河口湖の湖面が輝き、樹海が広がる景観はなんと素晴しいことか。

  ここから、岩陵が続き十ケ所の大小ピークをくり返し、越え・巻いて行く。十一ケ岳の岩陵の下りはロープがあり吊り橋に着く。吊り橋を渡って十二ケ岳の岩陵の登りもロープがあった。尾根路を少し行くと十二ケ岳に着く。岩峰の頂上は狭く小さな祠があった。ここは毛無山山頂と同様に360度の展望台、先客の人たちと共に昼食をとりながら、素晴らしい景観を大いに楽しみました。

  やせ尾根を行くと岩陵の下りにロープがあり、過ぎると緩やかな登りとなり金山に着く。ここを西に進み、灌木・ナラ・ブナの林で起伏の少ない尾根路を歩くと鬼ヶ岳に着く。頂上には変わり映えしない大きな岩があった。起伏が小さい、やせ尾根路を真っ赤に咲いたヤマツツジを眺め、小鳥の鳴き声を聞きながら歩くのはとても心地よい。鍵掛峠に着く。深い新緑のナラ・ブナ・檜林の中の手入れが行き届いた山道を一気に駆け下ると林道に出る。更に林道を下り“いやしの里”を抜けると西湖・湖畔の根場民宿バス停へ無事に着きました。前日の台風4号の天気予報を信じて出発時間とルートを変更した結果、天気よし展望よしと快適な山行を楽しみました。これも参加者のお知恵をいただいたもので感謝しております。ありがとうございました。 (派田 正)

費用 自家用車・高速代込み 7500円(3人)  桑留尾・いずみの湯 900


毛無山

十二ケ岳付近の吊橋

十二ケ岳


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東北/焼石岳・牛形山

期 日:6月24日(日)〜26日(火)二泊三日、曇り後雨、晴れ、快晴

参加者:L吉田和興、宮島陽子、助廣広子、上野 進、計4名

費 用:¥27,500/人(宿泊・交通費・飲食全て含む、登山口へのタクシー代8,500円)

コースタイム:6/24水沢江刺947=タクシー=中沼登山口10551110−休113540−銀名水132040−休143040−姥石平分岐点144550− 焼石岳151015−姥石平分岐点153540−六沢山1620−金名水避難小屋1735(泊)

 6/25金名水避難小屋545−休63540−経塚山73545ー休90515−林道終点102540−経塚山登山口1135−天狗の岩(石灰華)114550−夏油温泉昭和館1205 (泊)

6/26夏油温泉645−休71520−休81015−分岐905ー牛形山92550−登山口115055−夏油温泉12001650=バス=北上1755

24日だけ夕刻雨に降られるが、全体では思っても見ない好天に恵まれた。焼石岳のお花畑は期待通り。

計画は銀名水泊まりであったが、時間があるので金名水まで足を延ばした。先着は17名にて余裕であった。かなり設備の整った小屋で石油ストーブまである。

25日は夏油温泉到着後、駒が岳もあったが、疲労とビールと温泉の誘惑に負けた。

26日は牛形周回の予定を、時間が気になりピストンに変更。温泉三昧の二日間となった。

・昭和館は山ヤには使い勝手のいい旅館で、1泊で2日間丸々お世話になった感がある。

25日には昭和館にて、同じ日程で銀名水に泊まり縦走を終えた、井の頭支部の9名に出会った。17時頃到着し、一浴飲食後19時にタクシーで帰って行った。

・焼石岳は多くの登山者で賑わっていたが、縦走するパーティーは殆どいない。東焼石〜経塚山の縦走路は刈払いがされてなく、コースタイムよりかなり時間がかかる。牛形山も含め全体的に、昭文社のコースタイム内で歩くのは厳しい。

・新幹線は往復とも満席。ジパングの特別割引期間は指定席の確保が必要。(吉田和興)

 

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