2015年10月~12月山行記録


 

40.東北/神室連峰  

期 日:9月24日(水)~25日(木) 晴/曇り後晴

参加者:L萩原克己、SL飯嶋光江、長谷千秋 計3名

-ス:24日 新庄8:00=(タクシ-)=有屋登山口8:40一つり橋10:10一二股10:5511:05一春日神11:4612:00一八幡神12:45一レリ-フピ-ク13:05一神室山13:2013:27避難小屋13:30(泊)

25日 避難小屋9:27一八幡神10:12一前神室山11:0011:15一第3ピ-ク12:0312:10一第1ピ-ク1245P831 13:00一役内登山口13:30=(車)=秋ノ宮温泉15:00(泊)

費 用:新庄~有屋登山口タクシー¥8,880、横堀~新庄¥840、宿代¥10,500

       神室ダムを過ぎると有屋登山口で、タクシ-代が予想外に掛かりました。

       登山口からは林道歩きが少しあり、その後は沢沿いの細い踏み外しそうな道を二股まで登る。二股からは沢を離れ、鬱蒼とした蒸し暑い緑のブナ林の急坂を八幡神まで登ると、頂上周辺の稜線、又直下に避難小屋が真近に見えたので急いで山頂を目指しました。

       頂上からは神室連峰の小又山、火打岳が一望でした。

       直ぐ避難小屋に下り、荷物を置き、沢に水を汲みに行き小屋に戻り、我々は二階でゆっくり寛いで泊まることが出来ました。

       小屋には新品のマット、毛布も充分あり、又コンロ等の火気類もありました。トイレはバイオトイレになっていました。

       夜目覚めてみると風が強く明日のことが心配になりました。

       朝、起きて見ると、案の定ガスが出て風も止まないので、止むまで出発を見合わせていると930過ぎになってしまい縦走を断念しました。(小又山までの稜線が東に切落ちた痩せ尾根なので吹飛ばされでもしたらやばいので)

       同宿の夫婦が出て行った後、風も大分弱くなったので前神室山から役内口登山コ-スで周りの景色を見ながらゆっくり下山し、温泉も堪能して帰って来ました。(宿の温泉は良かったのですが、食事はメインの品がなく期待外れでした)

       未だ、紅葉には少し早かったのが残念ですが、又、来年に宿題を残してしまいましたが。

       次回は縦走出来なくても、せめて小又山から火打岳までは行きたいと思っています。

       4月の残雪期ならもっと簡単に縦走出来るかも)                        (萩原克己)

 



山行記録へ戻る





41.高尾・奥多摩/要倉山~吊尾根~ヨメトリ坂  

期 日:9月26日(土) 日帰り 曇り

参加者:CL佐藤邦弘、SL大貫文正、榎本美智子、竹田早苗、峰尾欽二、山口音子、関みち子、神谷敏裕 計8名

コース:JR高尾駅北口735=関場バス停759808―要倉山入山口82426―尾根の鞍部855900―要倉山山頂手前の三角点935―要倉山94045―高茶山104550―昼食休憩111035―醍醐林道1158―醍醐丸入口1208―醍醐峠1234―醍醐丸12501300―吊尾根―刈寄山分岐―市道山141533―ヨメトリ坂分岐1435―小坂志川架かる木橋1540―笹平バス停160033JR武蔵五日市駅1700

① 要倉山へのルートは関場バス停からすぐの醍醐川に落ち込むように尾根の末端が降りてきているので、この尾根を辿って要倉山を目指すルートもあるが、しょっぱなから厳しい直登なので、78号鉄塔の巡視路を使うことにした。清い水が流れる醍醐川沿いを歩いて、小さな月見橋(渡らない)のすぐ先が取り付き点である。

② この時期、下草がひどく延びていて道は分かりにくい。目印となるのは鉄塔巡視路標識。適当に分け入ったところ、78号鉄塔方向を示す標識を発見との声で方向転換。標識に従って進むと、はっきりとした道に変わり、再び黄色の標識が現れ、間違いないことを確信。斜面に付けらた道は細く、道を塞ぐ倒木もあり、歩きづらい。加えて早朝までの雨で、足許は滑りやすく、滑落しないよう慎重に進む。やがて尾根の鞍部に出る。左に行くと78号鉄塔で要倉山へは右手。見上げるほどの急斜面が待っていた。

③ 今日の一番の難所はこの急斜面。頼りになる立木を探し、それをつかんで必死に登る。立木はまばらで足許は滑る。目に入った木の根っこをつかみ、身体を持ち上げる。短い間だったが、登り切ってほっする。危険を感じる箇所でもあった。

④ 道の真ん中に三角点の標石(脇に要倉山549.3mと書かれた標示板が置かれていた)見て、少し登って行くと要倉山山頂。植林に囲まれて展望はなく、何の変哲もない山頂。私製の山名板(要倉山562m)が立木に取り付けられていた。

⑤ 高茶山の山頂も展望は特に得られず、朽ちて淋しく倒れた木の標柱があった。書かれている山名の文字は薄れ、辛うじて読み取れたが、うっかりすれば目に触れずに通り過ぎてしまうだろう。

⑥ 醍醐林道までのコースは、特に道標はない。この日、我々以外のハイカーと出会うことなく静か。伐採されて広く開け、眺望が得られる場所が数ヶ所あった。単調さを伴うなかを、峰を幾つか越えて行かなければならず、視界の良好な地点があったことは疲労感を和らげてくれた。

⑦ 醍醐林道から醍醐丸への登りは脚が重く、醍醐丸の山頂がやけに遠い。一息入れて醍醐丸から北に延びる吊尾根へと進む。広い尾根道となり、好ましい自然林の中を緩やかな道が続いている。曇り空は意外に回復せず、霧に包まれた森が現れる。前半のコースとは違い、歩き易く気持のよい雰囲気。市道山に近づくにつれ、徐々に登りとなって刈寄山分岐に飛び出す。市道山はここからすぐで、山頂では二人の男性仲間が休憩をとっていた。

⑧ 笹平1633発のバスに乗り遅れないよう市道山を後にする。2分程度で下山路のヨメトリ坂分岐。相当角度のある直線的な尾根で、ひたすら降る。尾根の右側は植林、左側が雑木林で退屈さをなんとか免れている。かつて檜原村から若い男女がこの山道を使って山を越え、八王子方面に働きにでたという。そしてこの山道を一緒に登ったことが縁で結ばれたそうだが、急坂なことが作用したのだろうか。ぽつんと建物の屋根が眼下に見えてくると下山は近い。しぶきをあげて流れる川に架かる木橋を渡り、丸太で組まれた古びて危なげな階段を上がり切ると林道だ。後は笹平バス停に向かうだけ。疲れた身体と歩き遂げたことに応えるように空いたバスが時刻どおりにやってきた。

⑨ 醍醐林道までのコースは時期を選ぶ必要がありそうだ。一般ルートではないこともあって、下草が生い茂って道を隠し、分かりづらくなっている。さらに今回は雨後のため、下草は露で濡れていてむしむしする。靴とズボンも濡れた。下草が枯れている時期がおすすめだろう。(佐藤邦弘)

 


要倉山山頂の手前にある三角点

醍醐丸山頂の私製の山名表示板

霧が立ち込めた吊尾根を行く

色づき始めた木の葉

市道山山頂にて


山行記録へ戻る


42.日光/袈裟丸山

期 日:10月3日(土)~4日(日)一泊二日 晴れ/晴れ

参加者:L上野進、SL岡元美也子、神之村均、杉江秀明、横川芳江、山本正、山崎洋子、岩田孝支 計8名

費 用:交通費90,000(石黒タクシー2日間、宿泊共)、庚申山荘2,050(1)

コース:

10/3(土)八王子705=舟石峠1040―備前楯山112045―舟石峠1220=かじか荘11551300― 一の鳥居141520

―鏡岩14551500―庚申山荘1540(泊)

10/4(日)庚申山荘510―(休2回)―水場73040―六林班峠84050―男山940―休94550―法師岳104045—11
2535―袈裟丸山最高点115055―中袈裟丸山1415―後袈裟丸山150020―前袈裟丸山15551600―小丸山16551710―賽の河原17551800―折場登山口1850=橋本2250

■今回はリーダーの安瀬さんが怪我のため上野が代役を務めた。

1日目は20086月にL中村精さんの支部山行と同じルートを行った。備前楯山は手軽な山だが眺望が良く、人気の山だ。男体山が良く見える。かじか荘の前の東屋で昼食を取り、かじか荘に登山届を提出して出発した。庚申山荘に着くと白髪の女性が迎えてくれた。後で話を聞くと、この女性は宇都宮に住んでいる人で、年に2度程庚申山荘に23日で泊まりに来て、掃除をしたり、沢山の食料を担いできて、料理を振る舞ったりしているそうだ。我々もご相伴にあずかった。今日は土曜日のため我々8人以外に7人程が泊まっていた。この山荘は大きくて、設備も良く布団も有り快適だが、外のバイオトイレが使用不可になっていたのは残念だった。

■2日目は長丁場なので、薄明るくなりかけた510にヘッドランプを付けて出発した。六林班峠までは沢沿いの道を高巻いて行くが、余り整備されていない。それ程危険な箇所は無いが、谷筋を14カ所越えていく。沢になっている箇所が多かった。コースタイムより30分余計にかかって、六林班峠に到着した。

これから破線ルートに入る。男山は背丈を越える笹藪を高みを目指し漕いで行く。50分程でひょっこり樹木に男山の標識のあるところに出た。眺望は無い。法師岳までは広い笹原の尾根を行くが、道がはっきりしない。法師岳から次の袈裟丸山最高点までの間に小法師岳への尾根があるはずだが、分からないで通り過ぎた。このあたりからシャクナゲが出て来た。袈裟丸山最高点には袈裟丸山1961mと木に表示があった。ピンクテープが出て来た。

下りで岩田さんがつまずき緩い笹の斜面を56回転して転げ落ちた。だんだんスピードが付いていくので、木に当たらなければ良いと念じたが、傾斜の緩い所でとまり、ほっと胸をなでおろした。柔道をやっていて受け身が身に着いていたという。怪我が無くて本当に良かった。皆疲れてきているので、ゆっくり行くことにする。

奥袈裟丸山は三角点があるはずだが、標識も無く分からずに通り過ぎた。その先尾根が行き止まり左右に下る道があった。まず左の道を降りたのだが、先方にピンクテープが見当たらない。右の道には下ったところに2ヶ所ピンクテープがあるという。地形図でも右を巻くようになっている。神之村さんと2人で右のルートを尾根をトラバースするように進むが、踏み跡が不明瞭だ。そのうち尾根の方から皆の声が聞こえ、そちらの方に行く皆と合流した。結局左のルートで倒木の先に尾根に取りつくテープがあったそうだ。右側の2つのピンクテープは何だったのか?ここで3040分程タイムロスした。

ここからシャクナゲと米栂の藪が手ごわい。紅葉が岩に映え見事だ。中袈裟丸山を越え後袈裟丸山に到着。小広い山頂に立派な案内標識があった。前袈裟丸山が三角形のスッキリした姿を見せている。ここらあたりから、下山時刻が心配になってきた。折場登山口に17001800に下山予定と石黒さんに言ってあったので、確実に遅れる。コースタイムで3時間15分。1520なので、1900頃になりそうだが、携帯の電波は通じない。

危険マークの八反張は鉄の支柱とチェーンが有り特に危険を感ぜずに通過し、前袈裟丸山に到着。ここも電波は通じず。ここからは一般ルートでホットする。小丸山ではかすかに電波が通じるが、すぐ切れてしまう。ヘッドランプを用意し諦めて先を急ぐ。すぐに賽の河原らしき所に来たが、余りに早すぎる。このあたりから薄暗くなってきた。コースタイム通りに本当の賽の河原があった。もう真っ暗だ。

ここから弓の手コースに入る。ヘッドランプを付着けて、広い尾根を水道ホースを目印に下る。1人だったら心細くなる所だ。やがて沢音が聞こえ始め、林道に車のヘッドランプが見え、ホットする。階段を下りると、石黒タクシーが待っていた。予定を1時間近く過ぎていたが、特に心配しなかったとのこと。風呂に入る時間が無いので、着替える人は手早く着替え、車に乗り込んだ。車中岩田さんがフーテンの寅の物まねを披露。さすが物まね全国2位のことはある。以外に元気で良かった。帰りの高速は空いており順調に橋本に着いた。

(上野進)

 


備前楯山より男体山

備前楯山山頂

庚申山荘

袈裟丸連峰

黄葉が美しい

六林班峠への道

男山山頂

法師岳

袈裟丸山最高点

後袈裟丸山

前袈裟丸山


山行記録へ戻る








43.八幡平・裏岩手/玉川温泉~焼山~大沼~八幡平~大深山~松川温泉 

期 日:10月14日(水)~16日(金)前夜発二泊三日、曇り一時雨・雪、晴れ後曇り、晴れ

参加者:L吉田和興、飯嶋光江、本山まり子、岩倉啓子、佐藤邦弘、杉江秀明 計6名

費 用: 往路バス@9,110、田沢湖=玉川温泉バス@1,460

後生掛温泉(湯治部)@6,226、藤七温泉@13,110、松川温泉=盛岡バス@1,140

コース:10/14 (水)浜松町BT22:25=夜行バス=田沢湖駅前7:358:05=玉川温泉(一浴9:2210:20―焼山12:20―毛せん峠13:30―後生掛温泉15:00(泊)

15(木)後生掛温泉7:30―大沼周回8:40―蒸ノ湯(一浴/昼食)10:0011:50149313:30―八幡平14:15―八幡平レストハウス15:10―藤七温泉15:35(泊)

16(金)藤七温泉5:27―畚(もっこ)岳6:15―諸桧岳7:20―石沼8:06―前諸桧8:25―嶮岨森9:139:25―大深山荘10:0810:20―大深岳10:5111:00-源太岳11:30―松川温泉(一浴)13:4014:45=盛岡16:53

三が日、紅(くれなひ)と湯と酒に埋もれ極楽三昧也。見上ぐる青空かなたに有り、吾思ひ天にも昇るが如し。遠くを眺むるに、岩鷲の山嶺、白く輝き、あたかも富士を眺むるが如し。近き山々、紅黄に燃え、かと見ゆれば消すが如く緑織りなす。仰ぐれば、こしあぶら浅黄に輝き、足下の落ち葉、黄金を踏むが如し。嗚呼やんぬるかな、みちのくの秋、大和の美、四季の美、吾、山の心を動かさむ。この想ひ、あに言の葉につくさん哉。春は萌え 夏は緑に 紅に しろがね照らす やまと山かな。(吉田和興)

 


紅葉を背景に湯けむりのたつ玉川温泉

黄金色に輝く紅葉のなかを焼山へ

視界が開けて焼山山頂も近い

焼山山頂の三角点と山名板

焼山の白濁色の火口湖

紅葉のなかに佇む後生掛温泉の宿

蒸ノ湯温泉に至る途中の沢と紅葉

絨毯模様の紅葉に囲まれた大沼を周回

大沼の全景

蒸ノ湯温泉への途中の紅葉トンネル

蒸ノ湯温泉の混浴露天風呂

 八幡平山頂山名標柱

 藤七温泉からもっこ岳を目指す

朝日にあたるもっこ岳山頂に立つ

諸桧岳山頂の標柱

諸桧岳を後にして石沼を通過

緑の笹が生い茂る嶮岨森への縦走路

嶮岨森山頂の標柱

大深岳山頂の標柱

大深岳山頂近くから望む冠雪の岩手山


山行記録へ戻る








44.高尾/草戸山(新入会員歓迎山行) 

期 日:1024日(土) 日帰り 曇りのち晴れ

参加者:CL佐藤邦弘、SL峰尾欽二、森田隆仁、池田憲一、木村真知子、黒澤正弘、宮島陽子、宮澤恵子、助廣弘子、上野 進、竹田早苗、大関史郎、大貫文正、Y.H、神谷敏裕、神谷友子、山本 正、◎岩田孝支、◎中野道子、支部外 S.H  計20名       ※◎印は新入会員           

コースタイム:JR・京王高尾駅南口9:00-金毘羅山登山口9:07-金毘羅山山頂9:1823-三和団地分岐9:35-四辻10:1539号鉄塔11:03-拓大西尾根分岐11:07-草戸峠11:20-草戸山山頂11:3012:58(昼食休憩・キノコ汁をつくる)-西北尾根の傾斜が緩んだ地点13:0014:05(実技講習)-大地沢青少年センター分岐14:13-はなさき休憩所14:19-龍籠金刀比羅神社14:37-小松ハイキングコース入口14;40-評議原14:4550-小松ハイキングコース出口15:30-城山総合事務所入口バス停15:55=橋本駅16:25

 JR横浜線が人身事故のため、遅れるというメールが数人から届き、いささか慌てさせたが、未到着一人を残し、それほど遅れることなく顔が揃う(二人の人はゆっくりと歩くということで既に出発)。森田さん、宮島さんに残ってもらうことにし、新入会員の方からのご挨拶、その後旧会員の自己紹介、最後に支部長の言葉と続き、出発する。

 今日は雨の心配はなさそうで一安心。山頂でキノコ汁を作り、その後に安全に役立つロープ講習を予定しているので特にお天気は気になるところ。10分もしないうちに金毘羅山登山口に到着。意外と急坂で汗ばみ、金刀比羅神社が祀られた山頂で衣服の調整タイム。山道は民家の裏側を巻き、四辻、草戸山と続く尾根にのる。四辻まではアップダウンがあり、侮り難い尾根。色づいた木の葉は見られず、紅葉はまだ先。途中、東方が大きく開け、眼下には広大な霊園が広がる地点で一息入れる。

 高尾山口駅に近い四辻からはハイカーが増え、それまでよりは緩やかなコースとなり歩き易い。39番鉄塔、道標のある拓大分岐を通過し、草戸峠に到着。ここは高尾山が望める眺望のよい場所。森の中に薬王院の屋根が見える。ベンチも置かれ、ゆっくりしたいところだが、町田市最高峰の草戸山山頂まで約10分、先を急ぐ。

 予定通り11時30分に山頂に到着。先に出発していた二人があずまやの付近に場所を確保済み。早速に持参した大鍋、小鍋、ガスコンロ、五徳などをリュックから取り出し、準備を整える。大鍋に各自持参したお湯を注ぐ。同時に出発前にKストアで購入したキノコ類や油揚げを口に入り易いように切る。小鍋にそれらを入れ、ゴマ油で軽く炒め、大鍋に移していき、液体味噌、あごだしを混ぜる。助廣さん、宮島さん差し入れの天然のキノコ類も加えられ、大鍋、小鍋を上手に使って要領よく仕上げていく。やはり女性陣の活躍はすばらしい。出来上がったキノコたっぷりのキノコ汁は各自持参した容器に次々と移されていき、一人2杯程度はお腹におさまり、完食となった。

 昼食休憩を終え、山頂の標柱を囲み集合写真を撮り、今回の大事なイベントであるロープ講習の場所に移動する。場所は山頂から西北に延びる尾根を降りて傾斜が緩んだ処。ここは一般登山道から少し離れている。指導を引き受けてくれた宮島さんがスリング(シュリンゲ)、ロープ(ザイル)、カラビナを手に持ち、用意する場合の太さや長さなどの種類の説明し、どうい場合にどのように使うか、スリングでの簡易なハーネス、カラビナの掛け方、ロープの使い方やロープとロープの結び方等をやってみせ、注意点を付け加える(ロープにこぶをたくさんつくり、手が滑りにくくするとよい、立木などの支柱にロープを巻いたときは両方のロープの端を必ず8の字結びなどで連結するなど)。知識と経験豊かな黒澤正弘さんも長さ30m太さ8mmロープを持参し、サポート役を務め、貴重なアドバイスを行なう。立木にロープを巻き、実際にロープを握って斜面を登り降りしてみる体験なども盛り込み、初心者向けの得難い実技講習となった。

 1時間の実技講習の後、後半のコースは城山湖畔に降り、金刀比羅神社から小松ハイキングコースを辿る。小松ハイキングコースに踏み入れて間もなく、もみじの紅葉で知られる評議原。紅葉の気配はまだなかったが、ここ評議原の紅葉期の写真が今月の新ハイ雑誌11月号の表紙を飾っているとの声。小松城址の案内板をみて進むと、やがて車道の大通りが見え、その手前に架かる小さな橋を渡る。ここで今回のハイキングコースは終了。ここからは川尻八幡宮の脇を通り、バスの本数が多い城山総合事務所入口バス停に向かう。案の定、バスは直ぐにやってきた。

 第Ⅱ部の懇親会は橋本駅すぐの居酒屋Hが会場。この居酒屋は昼間から営業していて、前日のキャンセルもOK。開始時刻のズレや雨天中止も想定しなければならないので、融通がきいてありがたい。17時からの開始予定であったが、到着が早く、前倒しで始まった。

 懇親会のために忙しいなかを駆けつけてくれた人がいる。新入会員の関澤さん、佐々木さんもこの場に加わり、岩田さん、中野さんは引き続きの参加。全部で18人となり、新旧の会員が大いに交流を深める場となった。また久し振りとなる方も出席され、初めて接する会員にとって、親しく交わる機会でもあった。

 岩田さんお得意の「寅さん」のモノマネは玄人はだし。寅さんになりきった表情と身振りから繰り出す口上は声色といい、抑揚といい、思わず惹きこまれ、間をおいてどっと笑いがこみ上げる。また昨年に続き、K女子がとっておきの歌を披露。古い文語調の歌詞からなる「なため」をしみじみと歌い上げ、なにやら山と人生への想いを呼び起こされる。お陰で和やかな雰囲気はさらに盛り上がり、瞬く間に時間が経過して閉会。

 多数のご参加と温かいご協力を頂き、ありがとうございました。お陰様でⅠ部Ⅱ部ともに無事終えることができました。改めて皆様に感謝申し上げます。新しい仲間の皆様、安全に十分注意を払い、楽しい山行を共に創っていきましょう(学習企画係 佐藤邦弘)

 


道標

草戸峠

周辺地図

かたらいの道

キノコ汁

キノコ汁

キノコ汁

キノコ汁

寅さん名調子

集合写真

ロープ講習会


ロープ講習会


ロープ講習会


ロープ講習会


ロープ講習会


ロープ講習会



山行記録へ戻る








45.中信/ 鉢伏山

期 日:10月31日(土)日帰り 晴れ

参加者:L黒沢寿子、SL松宮俊彦 小原紀子、宮澤恵子、若松節子、安瀬はる江、宮島陽子、山口音子、神谷敏裕、大貫文正、杉江秀明、谷澤孝二、横川芳江、山本正、萩原克己、助廣弘子 以上16名

コース:八王子駅南口7:00-8:00=扉温泉12:40-13:00-鉢伏山荘15:00-15:40-鉢伏山頂15:20-16:00-鉢伏山荘16:00-16:30=橋本駅20:00

16名の多数・多彩な参加者で、以下の三つの「想定外」があり、いろんな意味で印象深く楽しい山行となった。

その1:今回はいつもと違うマイクロバス会社を利用。係りの、会社との確認ミス(すいませんでした)で、定刻の7時にバスは来ず。約15分遅れで来たバスは13人乗り、本日参加者は16名なので乗り切れず。急遽20人乗りを手配し待つこと30分以上、そのバスがやっと到着し出発は8時過ぎとなってしまった。途中週末の渋滞等もあり、登山口の扉温泉には12:30過ぎに到着。登山開始は13:00頃になってしまった。

その2:急いでいることもあり、先発組(12:55頃)と後発組(13:00頃)の二グループに分かれて出発。後発組は、先発組を追ったがいつまでたっても追いつかず。結局、鉢伏山荘に到着(15:00頃)してみたが先発組には合わず。そこで先発組と電話で話すことができ確認したところ、先発組は6合目付近を登っていることが分かった。先発組は、登り口の落葉の多いところで直進して道を間違え、結局元の登山道に戻るまで20分ほど時間をロスしたとのこと。その結果、登りでは終始後発組が先発組の先を歩いていたことが、後で分かった。鉢伏山荘から鉢伏山頂までは草原上の約20分の見通しの良い緩い登りなので、各自のペースでそれぞれ登った。

その3:登山道の様相が想定外に良かった。今回は車道のある一般的な西面からではなく、東面からの登りを選んだが、それほど期待はしていなかった。ところが、登山道に入るとすぐにきれいな沢が続き、その両岸のふかふかした落葉を踏みしだいて緩やかに登ることができた。中間の営林署跡から上は、沢を離れ尾根道となったが周りは落葉松が黄葉の盛りでその落葉の上を歩いた。登りはずっと静かな山の様相と盛りの黄葉を楽しむことができた。また山頂では、北方では、西にある陽光が美ヶ原の赤黄色の山襞をくっきり照らしだし、南方では、諏訪湖の左奥に八ヶ岳がシルエットとなっていた。帰路のバスの中からも北ア槍ヶ岳が雲間から一瞬顔を出してくれたのを見ることもできた。どれもこの時間帯でなければ見ることができない眺めだった。想定外の、登りの山の様相と頂上付近からの眺めを楽しむことができた。

なお、想定外その1とその2の反省と総括としては、やはり山登りは「基本に忠実に、確認を怠らず」ということかと思う。(松宮俊彦)


山頂より美ヶ原を臨む

諏訪湖

鉢伏山荘

山頂にて


山行記録へ戻る

46.奥多摩/鶴峠~三頭山~槇寄山  

期 日:10月31日(土) 日帰り 曇り

参加者:CL佐藤邦弘、SL峰尾欽二、前田省吾、大関史郎、近藤由美子 計5名

コースタイム:JR上野原駅812=鶴峠バス停91825―向山分岐10:3440―ヌカザス山分岐1055―神楽入ノ峰112936―三頭山・西峰121240(昼食)―中央峰1249―東峰1252―笹尾根合流1300―ムシカリ峠1310―三頭山避難小屋131222―大沢山1330―郷原分岐1427―槇寄山144048―西原峠1450―大平分岐1522―畑1545―仲の平バス停1600

① 終点の鶴峠バス停で20人程度のハイカーが下車。真新しいピカピカのトイレが四つ設置されていた。本来の鶴峠バス停はここからすぐ上がったところにあり、このバス停の道路を隔てたはす向かいが三頭山登山口となる。

② しばらく杉の植林帯をなかを歩き、それを抜けると明るいブナ林へと変わり、そこは紅葉真っ盛りの森だった。黄金色の森のなかに落ち葉の山道が続いている。陶然として歩く。紅葉を目に写しながら、柔らかい落ち葉を踏んで歩くのはなんとも気持が良い。今年の紅葉の見頃は早いのか、標高1400mあたりからは色がくすみ、中には葉が散り始めている。三頭山山頂付近はすでに落葉していた。

③ 鶴峠からの道は尾根を巻いて、緩やかな道。桟道が一個所現れ、落ち葉が積る上を慎重に渡る。ヌカザス山分岐からは尾根に上がり、急な斜面が続く神楽入ノ峰へ。その後、三頭山西峰への尾根道は起伏があって楽をさせてはくれなかった。

④ 三頭山西峰に到着したのが12時少し過ぎ。大勢のハイカーでにぎわい、昼食を摂っていた。生憎の曇り空で眺望は利かない。東京都の建てた標柱が目立つ真ん中に立ち、それを囲んで代わる代わるハイカー達が記念写真を撮っている。我々もそこで記念写真に納まったが、そこから少し離れ、遠慮したように控えめに立つ「山梨百名山」と記された標柱があった。

⑤ 三頭山西峰から中央峰、東峰と回り、下山ルートの笹尾根へと進む。山頂のにぎわいは消え、ハイカーは少なくなり、落ち着いた雰囲気。紅葉の美しさは前半の登りのコースに比較すると見劣りする。日本山岳耐久レースが今日明日と組まれているようで、その標示板が頻繁に現れる。以前槇寄山から見た富士山の展望が印象に残っていたが、お天気は好転せず、午後もどんよりとした曇り空で再現されず。

⑥ 槇寄山山頂からすぐの西原峠から北東の尾根に進路をとる。仲の平バス停1607のバスの乗車を目指す。好ましい雑木林のなかの道は歩きやすい。大平分岐には道標が立つ。大平へのルートはあまり歩かれていない様子で、入口付近は草木が伸びて分かりにくい。仲の平への道は明瞭で順調に進み、急に明るくなって畑の前に飛び出す。道標が導いてくれて先を急ぎ、1600にバス停到着。間もなくして空席のあるバスに乗り込んだ。(佐藤邦弘)



黄葉のブナ林を行く

黄葉真っ盛り

神楽入ノ峰山頂の山名板

三頭山西峰にて

槇寄山山頂の山名板



山行記録へ戻る


47.奥多摩/ネズミサス尾根~六ツ石山~ハンノキ尾根 G4(やや健脚)

期 日 :11月7日(土) 曇り

参加者 : 小磯登志子、宮澤恵子、助廣弘子、峯尾欽二、杉江秀明、近藤由美子、山口音子、大貫文正、神谷敏裕、米田覚、岡元美也子 計11名

コースタイム: 奥多摩駅 8:35=東日原 9:10-ネズミサス尾根-カラ沢の頭12:1040-六ツ石山13:1725-トオノクボ-ハンノキ尾根-境橋 16:23=奥多摩駅 16:42

紅葉シーズンの奥多摩駅前はハイカーがあふれ、東日原行きは3台の増発便が出た。

ネズミサス尾根の取り付きは日原川を渡ったところで鷹巣山稲村岩コースと分かれ鷹巣谷を徒渉する。水量は平水と思われるが濡れた石が滑りやすいので皆慎重に渉る。

カラ沢の頭までの標高差は950m。急登が続くが踏み跡はしっかり付いていた。目立ったのはクマ糞だ。新しいものはなかったが、あんなに多くのクマ糞を見たのは初めてだった。

3時間でカラ沢の頭に着く。天気予報は下り坂。鷹巣山はすでにガスに隠れていたので早めに昼食を済ます。六ツ石山を経てトオノクボまでは一般道だ。紅葉を愛でながら歩く。稜線でマウンテンバイクの男性が追い抜いていったのには驚いた。

トオノクボで一般登山道と分かれ、広々とした防火帯の尾根を緩やかに下っていく。沖の指山の巻き、山の神と通過し900m辺りで一面のカヤトの原に出た。カヤトは頭の上までの高さで先が見えず踏み跡も隠れ気味。ここから先、ルートミスをしたと思われる。

まずイソツネ山への分岐は870m辺りと検討をつけながら下る。見通しのきかないカヤトの藪はコンパスをしっかり振る必要があるのだが、足元に注意が向きがちになり歩き易い植林のほうへと向かってしまう。杉林の中から左手にカヤトの原に建つ屋根が見えたが作業小屋かな?ぐらいの認識でそのまま先に進んでしまった。この時点でイソツネ山に向かう尾根に入り込んでいたと思われる。

間違ったまま進んだ870m辺りでイソツネ山に向かうふみ跡と左の植林帯に向かうエフがあった。気圧は下がっていたので高度計にも誤差が出ていたと思われるがここがイソツネ山との分岐と判断し下り始める。30mほど下った時点でルートミスをしていると判断。分岐まで登り返そうとしたところ、K氏のGPSが登場。GPSで現在地が確認できたので登り返しせずそのまま藪漕ぎしながらトラバース。ほどなく藪に覆われた道形が現れたのでとりあえず下り始め、少しずつ左に修正しながらいくと立派な登山道に出ることができた。

予想外の藪漕ぎだったが皆の協力と踏ん張りで何とか明るいうちにバス停に降り立つことができた。

ルートミスをし始めた時点で、ん?と思うことが幾つかあったのだからその場で立ち止まり、しっかりと確認をしてから進むことをおざなりにした結果である。いろいろと反省点の多い山行であった。(小磯登志子)

 


東日原バス停

ネズミサス尾根の急登

カラ沢の頭

ハンノキ尾根の紅葉


山行記録へ戻る



48.奥多摩/川苔山

期 日:11月13日(金)日帰り  晴後曇

参加者:L安瀬はる江、SL佐藤邦弘、前田省吾、大貫文正 計4名

コース:奥多摩駅8:0210=バス=川乗橋8:2026-竜王橋9:04810m地点9:3945-ウスバ乗越10:2735-川苔山山頂11:2512:00(オオカミ)住所(ズンド)12:251070m13:0005-大根の山ノ神14:1040-鳩の巣駅15:2044

川乗林道を通る度に、竜王橋のカーブミラー後から延びている作業道が気になっていた。その道が川苔山に最短で直登できるウスバ尾根の取り付きと知り、歩いてみたいと思っていた。機会を待っていたところ、登りたい声があり、早速計画した。

予定の14日(土)が雨予報なので、前日に変更した。当日は陽射しもあったが、山の上には雲が垂れ込んでいた。

ウスバ尾根は標高差755mで、のっけから300m位急登だ。それを避けてつづらの作業道を辿り930m平坦地まで行く。暗い杉林を無心で高度を上げていく内に、うっすらと汗ばんできた。作業道を右に分け尾根を辿る。尾根上はコアジサイが群生して、黄一色に染まっていた。カラマツ林の向こうに雲を被った長沢背稜の峰々が望めた。踏跡ははっきりしているが、意外に潅木が煩い。

ウスバ乗越の道標に足毛岩へのルート通行禁止の貼り紙があった。杉林の中にはブナの大木が一本、まるで林の主のようだ。登ってきたルートには枝が積み重ねられ、進入禁止のしるしがあった。道標にこの先のルートは表示されてなかった。

今日3回目の急登をがんばると1250mで、冬枯れの川苔山山頂が望めた。緩やかな稜線を北進すると百尋の滝からの一般登山道と合流した。ここにもトラロープが張られていた。山頂で休んでいる登山者に見守られ、直下の急登をこなすと広い川苔山山頂に飛び出した。平日にも拘らず登山者が多かった。山名板は「川乗山」で、標柱は「川苔山」と表示してあった。川苔谷で海苔のような緑藻が取れたことが名前の由来のようだが、使い分けが疑問であった。

下山は舟井戸から直接鳩の巣駅に向う。曲ケ谷北峰はかわいいピークだった。下って登り返すと曲ケ谷南峰だ。地図上ではここで分岐しているが、舟井戸へのルートが見当たらない。実際は70m位下ると(オオカミ)住所(ズンド)で、道標があり、川乗山、曲ケ谷沢、赤杭山、舟井戸と四方向が指標されていた。舟井戸方向に杉林をトラバースしていくと広い尾根にでた。そして、右の方を見上げると曲ケ谷南峰だった。

舟井戸にはベンチがあり、青年が5、6人休んでいた。鋸尾根を歩いて来たそうだが、ロープがあり、大変だったようだ。巻き道の下山路は涸沢状のゴーロもあったが、緩やかで概ね歩き易かった。こちらもコアジサイが斜面を埋め尽くしていた。植林が多く、曇の為か紅葉はいまひとつ冴えなかった。

大根ノ山ノ神でゆっくりと、コーヒータイムをとった。昨年9月この辺りで熊に襲われたようだ。道標に従い、踏み切りを通り、左折すると鳩の巣駅だった。

中止寸前でしたが催行でき、久しぶりに奥多摩の山を愉しめました。八分目の感もありますが、程良い歩きでした。(安瀬はる江)



コアジサイの群生

林中の主ブナ

川苔山山頂

曲ヶ谷北峰

紅葉の登山道

ウスバ尾根取付き

山行記録へ戻る

49.道志/細茅ノ頭~池ノ上~阿夫利山 

期 日:11月21日(土) 日帰り 晴れ

参加者:CL佐藤邦弘、SL杉江秀明、宮澤恵子、小磯登志子、山口音子、大貫文正、神谷敏裕  計7名

コース:JR橋本駅北口620430円=652三ヶ木バス停655560円=737月夜野バス停750520円=808大栗バス停812―鉄塔83541ゴトウ岩915―稜線95055―細茅ノ頭1039―長尾1105―鳥井立11301202(昼食休憩)―厳道峠分岐121518―大タギレ124150―池ノ上12581300―金波美峠1334―阿夫利山14211435―井戸沢ノ頭14581501―林道出合1526―富岡―秋山大橋1600

① 旧秋山村の阿夫利山は自然の雑木林に囲まれて、紅葉が美しい。しかも人影が少なく静かなため、得した気分になれる山である。今回、道志村の大栗から赤鞍ヶ岳~厳道峠を結ぶ稜線に上がり、厳道峠の手前で北に方向を変え、大タギレ~池ノ上~金波美峠を経て、阿夫利山へ至るルートを計画した。

② ネット情報で、橋本駅北口620発三ヶ木行に乗車すれば、土休日のみ運行の月夜野行655発に接続し、月夜野からは富士急山梨バス 長又行750発(休日運休)を利用して大栗に行けることを知る。バスを二度乗り換えるという面倒さはあるが、大栗着が807と早い時刻で、費用的面も考え、公共バスで行くことにした。

③ 三ヶ木行のバスがでる橋本駅北口1番のりばに向かうとかなりの人が既に並んでいる。3連休の最初の日で紅葉シーズンのためか、発車直前には長蛇の列。月夜野行バスは焼山登山口で降りた人が多く、平丸で数人が降りる。

④ 大栗バス停で下車すると道路の反対側に石碑があり、その前に赤鞍ヶ岳の方向を示す標識があった。前日、道志村に問い合わせところ、最近標識を立てたので迷わずに行けるという話。登山口や要所に真新しい道標が設置され、お陰で難なく赤鞍ヶ岳に続く尾根にのれた。

⑤ 登山口の階段を登り、樹林帯に入る。しばらく登って行くと視界が開けて明るくなり、正面には鉄塔が立っている。空は青く穏やかで絶好のハイキング日和。西南に雪を被った富士山の頭が見える。周囲の山肌は紅葉で色づいて実にきれいだ。

⑥ 鉄塔から間もなくして林道。林道を横切り、正面の道標に従って登る。高度を上げながら振り返るように目をやると富士山の姿が先ほどより大きい。ゴトウ岩と書かれた大岩に着く。その後、だんだんと傾斜が急になってくる。見上げると急峻な尾根が突きあげている。一歩一歩脚に力を加えて登っていくとやがて傾斜が緩んできて赤鞍ヶ岳と厳道峠を結ぶ稜線にでた。そこには道標が立っていた。

⑦ 道標の厳道峠を指す方向に進む。この付近ブナが目に付く。葉は落ちて見頃の紅葉は過ぎたようだが、大量に積もるフカフカの落ち葉を踏みしめて歩くのは心地よい。急な降りもあったが、適度なアップダウンの道で、右側の樹間からは大室山などの丹沢山塊、左側の樹間からは中央線沿線の山々、遠くは奥多摩の山なみが目に映る。厳道峠までタクシーで入ったというグループとすれ違う。快適な落ち葉の稜線歩きを楽しみながら、NHKの電波塔が立つ鳥井立に着く。ここで昼食休憩。

⑧ 阿夫利山へは厳道峠へのルートを外れ、北へ約200m急降下して大タギレに降り立ち、そこから池ノ上に100m近く登り返すルート。急斜面の土は軟らかくズルズルと滑り、ブレーキが効かない。そのうえ、立木などのつかまるものが少なく、尻を落として滑り降りる場面も。12月にはトレイルレースのコースになっているというが、心配な急坂である。大タギレは大きく窪んだ場所で伐採されて明るく開け、印象深い雰囲気を醸す。

⑨ 厳道峠分岐~大タギレ~池ノ上~金破美峠間は昭文社地図に記載はないが、私製の標識が要所にある。紅葉の雑木林がいい。大船小舟は気付かず、いつのまにか通過。降っていくと右下に舗装された道路が見える。だんだんと暗い樹林のなかを降りていくと金波美峠。「かなはみ」という響きがよい名前の割にはムードはない。

⑩ 金破美峠から最後の阿夫利山の山頂を目指して登り返す。紅葉は真っ盛り。歩く足許は落ち葉で柔らかく、色彩豊かな森に包まれて感嘆の声が漏れる。阿夫利山山頂からは丹沢大室山や蛭ヶ岳の展望。下山路もコナラやカエデの紅葉のトンネルが井戸沢ノ頭まで続き、まさに恍惚とした気分だ。順調に下山して日没前の16時ジャストに秋山大橋に到着。女性はタクシー乗車組に男性は秋山温泉立ち寄り組に分かれ帰路についた。(佐藤邦弘)



鉄塔からの富士山

紅葉の山道

輝きを増す黄葉

落葉が覆う稜線の道

鳥井立にて

阿夫利山頂から大室山

阿夫利山頂にて


黄葉真っ盛り

 山行記録へ戻る

50.秩父/品刕(しなしゅう)~大平戸山

期 日:12月9日(水)日帰り 晴れ

参加者:L助廣弘子、黒澤寿子、山崎洋子 計3名

コース:白久駅8:45-下郷・取り付き9:30-送電鉄塔8210:00-品刕11:00-560Mピーク12:1530-カヤノ木峠13:20-間庭13:4014:00=三峰口駅14:1555

費 用:間庭=三峰口 タクシー 2540

久しぶりに朝から快晴予報。ただ朝の冷え込みはもう冬だ。秩父鉄道・白久駅に下りると、辺りは霜で白い。駅員さんが何処に行くの、と聞くので「品刕」と答えると、あの橋を渡って国道に出たら右へ行ってあの鉄塔の下が登山口だよ、と親切に教えてくれた。新ハイ誌に出ていた近藤雅幸氏のガイドとは取り付きが違う。せっかくだから駅員さんの言うように行ってみたが、確信が持てず、戻って、ガイドにある取り付きを探して30分ロスしてしまった。〔あとで地図を検討すると、教えられた取り付きからも行けたと思われる〕山道に入ると霜は消えて温かい日差しでほっとする。植林帯や雑木林の中、いくつもいくつも小さいコブを越えてゆく。コブの標高差は10から50M程度だが、アップダウンを繰り返すのは結構こたえる。時に巻き道もあるが、このコースの最高地点は道なりに行くと巻いてしまうと書いてあるので、巻くわけには行かない。コブに登るたび見る高度計は500M前後を示してほとんど変化がなく、最高地点はまだかなあと思いながら、たどり着いたピークに三角点があり、「品刕」と書いてあったのには驚いた。私のも黒澤さんのも、なぜか高度計が100Mも低かった。

頂上から釜ノ沢五峰へは北へ行く。私たちは西へ下るが、ここには赤いテープがついていた。ほぼ西へ進んで、616M圏から北へ下って、その後はおおむね北へ北へと行く。ただガイドにある地蔵峠が特定できない。峠の地形だなと思っても、何の表示もないのだ。頂に石祠がある岩山に到達して、ようやくここが560M圏とわかり、一安心して昼食をとった。しかしその後も、ガイドにある「矢印が刻み込まれた標石」が見当たらず、また不安になる。進む方向だけを気にして、乗り越えたコブの数、左右に見送った尾根の数をきちんと数えていなかったのがいけなかった。標高がほとんど同じコブばかりでいよいよ現在いる地点がわからなくなった。多分ここが大久保峠だろうと思われる地点から更に北へ進んでみたが、まだコースは延々と長く、予定の3時半までに終わりそうもないので、ここで止めることにして峠へ戻り、落ち葉に覆われてはいるがしっかりした作業道を下った。農家の庭先に出て、そこにいた人に聞くと、その人は猟師でよくこの辺の山を知っているとのこと。峠はカヤの木峠で、この先天狗山までは猟師でも迷う箇所があと3つはある、と教えてくれた。コースの約半分しか歩けなかったことになるが、明るいうちに無事に下山できてよかった。峠から西へ下ったからバスがあるが、東だったら何もなかった、と言われた。バス停「間庭」はすぐ近くだったが、14時台のバスがなくて、タクシーを呼んで三峰口まで乗り、帰途に着いた。いい加減な地図読みを反省しています。次回はカヤの木峠から後半のコースを、日の長い時期にリベンジしようと思います。(助廣弘子)


取付き

品刕山頂

アップダウンの繰返し

名残の紅葉

 山行記録へ戻る

51.奥多摩/三条ノ湯~飛龍山(忘年山行)

期 日:12月12日(土)~13日(日)晴れ・小雨

参加者:L助廣弘子、SL矢澤孝二、前田省吾、宮澤恵子、本山まり子、峰尾欽二、山口音子、大貫文正、横川芳江、神谷敏裕、山本正 計11

コース:奥多摩駅9:169:30=鴨沢西10:10-三条の湯分岐10:35-奥後山分岐11:5012:10-林道終点13:20-三条の湯14:006:40-北天ノタル9:00-飛竜山分岐9:40-飛竜山頂9:5010:00-飛竜権現10:2025-前飛竜11:1015-熊倉山12:30-サオラ峠13:1020-登山口14:40-丹波バス停15:0045=奥多摩駅16:4016:57

費 用:   奥多摩=鴨沢西 西東京バス 690円 丹波=奥多摩 1010

三条の湯 12食付 8200

前日までは土曜日雨、日曜日晴れの予報で、土曜は林道歩きで傘がさせるから実施、と決めていたのに、午後になって急に予報が逆転して、土曜日晴れ、日曜日雨となった。日曜が心配だなあと思いながら出発する。

鴨沢西行きのバスは増発便も出てそこそこの人出だったが、終点まで乗ったのは我々だけ。平日は2駅先のお祭までバスが行くのに、なぜか土・日は鴨沢西止まり。お祭までは歩いて15分ですから、とバスの運転手さんが何度も声をかけてくれた。

青空に名残の紅葉が美しく、温かい空気が気持ちよく、なごやかに林道を歩く。

塩沢橋を渡ったところに奥後山分岐の表示がある。ヨモギ尾根を懐かしく思い出しながらここで昼食。林道終点からはよく整備された山道を、積もった落ち葉を気持ちよく踏みながら歩いて三条の湯に到着した。日の当たる広い部屋に布団が既に並んでいた。昔はお風呂がひとつで、男女別の札にしたがって入浴していたと覚えているが、現在は男女別の2つのお風呂が常時利用できるのがありがたい。中も真新しいタイル張りに改装されて気分が良く、マキで沸かしているせいかお湯が柔らかい。入浴後、ストーブの温かい食堂で持ち寄りの飲み物とつまみを並べてささやかな忘年会を楽しんだ。

5時起床、朝食5時半。宿の人が今日は一日1ミリ程度の雨模様だと予報を告げてくれる。雨具をつけて出発の頃には小雨が降り出した。北天ノタルへの実際のコースは、25千図の破線とは大分違っており、いったん1600Mぐらいまで北西方向へ上ってから南へ向かい、その後また北西方向へ岩っぽいやせ尾根や崩れそうな斜面のアップダウンを繰り返している。上がるにつれて朝方の雪で地面が白く染まり、ガスで辺りがぼんやりしてきた。雲取山からの縦走路へ登りついて北天ノタルの立派な道標を見たときは嬉しかった。次の気がかりは、縦走路から飛龍山頂への取り付きがわかるか、ということだったが、立ち木に古い標識があり、赤テープが巻かれていて助かった。笹の中を上って山頂に到達。一段と冷えてきて皆、着るものをふやしたりニット帽をかぶったりして、記念写真を撮る。飛龍から前飛龍までをつなげたいと長らく思ってきたので、ここからは縦走路でなく尾根通しに行く。アセビやシャクナゲの茂るきれいな尾根で、おまけに赤テープが点々とついていて、予想よりずっと歩かれているようで、少々拍子抜けした。飛龍権現神社は、小さな石の祠で、中に誰が入れたのか寒暖計があり0度を示していた。その後もきれいな尾根道が続き、やがて岩場の前飛龍へ出た。ようやくつながったことで気が抜けたのか、ここから後の道のりがやけに長く感じられた。予定の熊倉山へ行きつく前に昼食をとる。雨は時々パラパラしたり、ほとんど感じられないぐらいになったり、下るにつれて寒さも緩んだ。熊倉山前後には結構な岩っぽいやせ尾根があり、サオラ峠からのくだりにも崩れている箇所が案外多くて最後まで気が抜けなかった。下った先には獣よけの頑丈な扉が2つあり、出口には「丹波バス停直進」と大きく書いてあった。丹波バス停は屋根付きトイレ付きの立派なもので、ゆっくり身じまいが出来た。隣の居酒屋でビールや熱燗を調達したら、親切な女主人が余りものの肉豆腐や漬物を差し入れてくれて、バスを待つ間に思いがけないミニ宴となりました。(助廣弘子)


林道入口

三条の湯へ到達

三条の湯

雨模様の出発

北天のタルヘ

雪になっていた

飛龍山山頂にて

前飛龍へ稜線を行く

前飛龍

岩稜の尾根

熊倉山山頂

サオラ峠にて

 山行記録へ戻る

52.丹沢/唐沢峠~石尊沢右岸尾根~大山 G4(やや健脚)

期 日 :12月16日(水) 晴れ後曇り

参加者 : L小磯登志子、佐藤邦弘、杉江秀明、大関史郎、大貫文正、米田覚、山崎洋子 計7名

コース:伊勢原駅7:32=日向薬師7:55―日向キャンプ場8:55―鍵掛尾根取り付き9:00778m95810:05893m 10:35ー唐沢峠10:5511:00―石尊沢出合11:151030m 12:0615~登山道12:44―大山13:0040―ヤビツ峠14:5315:00―蓑毛15:0815=秦野駅      

以前、ネクタイ尾根を下ったとき沢を隔てた隣の尾根がいい感じで気になっていた。尾根の中間辺りに明るい場所があって気持ちよさそうだな、いつか登ってみたいなと思っていた。今回、このルートから大山を目指すことにした。

師走の平日、日向薬師で降り立ったのは我々のみ。ふれあいの森キャンプ場に向かう間、車がたくさん追い抜いていったので怪訝に思っていたら、害獣駆除のハンター達だった。鹿を狙うとのこと。念のため駆除に入る区域を確認する。

キャンプ場を過ぎ屏風尾根の末端を見上げるとモノレールができていて、ちょうど作業員が乗り込む準備をしていた。そして悲しいかな、鍵掛尾根にも真新しいモノレールが!モノレールの軌道は踏み跡を傍若無人に横切り何とも歩きにくいのだ。モノレールは梅の木尾根との合流点778m近くまで続いていた。778mPからは梅の木尾根の痩せた尾根をたどり893mPまで上がる。尾根の合流にはロープが張ってあった。北に進み唐沢峠の東屋で一息いれる。

ロープをくぐって石尊沢に下る。堰堤の対岸はネクタイ尾根だ。右岸尾根は石尊沢と南大山沢に挟まれた尾根である。二俣は開けていて伏流のためすんなり尾根に乗ることができた。しかし見上げるような急登だ。やせ尾根の両側はザレているし、根っこはむき出し、全く気を抜けない。慎重に登る。910mでほんの少し緩んだ尾根も急登はまだまだ続いた。

1030Pでようやく尾根が広がった。そこは草地の明るい陽だまりでまさに別天地のよう。シンボルツリーのごとくモミの大木が一本立っていた。甘味を口に入れると登りの苦しさもふき飛んで皆の顔もほころぶ。ゆっくりしたいところだが頑張って一気に頂上を目指すことにした。

大山もどんどん近くに見えるようになり、緩やかな登りにピッチもあがる。稜線近くになると鹿除けのフェンスが現れ、そのフェンス沿いに進むとポンと登山道に出た。大山の北側1170m辺りだ。

平日ではあるが人気の大山はハイカーが多かった。昼食中は雲が広がり寒くなったので早めに出発。時間に余裕があるのでヤビツ峠から蓑毛まで歩くことにした。蓑毛から乗ったバスは結局ヤビツ峠発であったが、柏木林道歩きはやせ尾根を歩いた足には優しい道だった。


鍵掛尾根のモノレール

一般道に合流・唐沢峠に向かう

石尊沢右岸尾根
見事な木の根

石尊沢右岸尾根1030mピーク草地

大山山頂

 山行記録へ戻る

53.三浦半島/三浦アルプス

期 日:12月19日(土) 日帰り 快晴

参加者:CL佐藤邦弘、SL杉江秀明、森田隆仁、小原紀子、榎本美智子、前田省吾、朝西芳徳、松宮俊彦、宮澤恵子、峰尾欽二、堤 理恵子、小磯登志子、大関史郎、山本 正、中野道子、佐々木勝、篠崎文雄 計17名

コース:JR逗子駅820=真名瀬バス停84047―熊野神社850―西峰疎林広場90510―展望台917 20―大峰山山頂92732―つつじコース―国道134955―花の木公園1006~実教寺1012―仙元山分岐―下沢尾根入口ー観音塚(P167m)1042―谷沢尾根入口1046―戻る―下沢尾根入口1058―森戸川林道1133―林道終点120540(昼食休憩)―南沢―南中峠入口1303―南中峠1317-斜め十字路1336―乳頭山13581400―仙元山分岐1403―塚山公園分岐1446―畠山山頂145156―戻る―塚山公園分岐1500―分岐1504―№39鉄塔1507―横横道路下―塚山公園分岐1519―十三峠153037JR田浦駅1606

① 三浦アルプスを主目的にした山行は過去2回行なっている。今回はどのようなルートをとるか、ネット情報に調べたところ、谷沢尾根と呼ぶルートがあり、沢に降りて沢筋を歩き、森戸川林道に到達するというもの。いかにも三浦アルプスらしい山深い雰囲気をもっているようで心が惹かれ、このルートを組み込み、葉山海岸からスタートし、東京湾に面したJR田浦駅をゴールとする三浦半島横断となる計画を考えた。

② 計画発表後、谷沢尾根は倒木が酷く荒れているとのネット情報を見つけ、11月初旬に単独で状況把握に出掛けてみた。ネット情報の通り、沢筋は倒木で往く手を阻まれ、岸に付けられた極細の道も崩壊している個所が多く、危険を感じながら何とか森戸川林道に出て安堵のため息。思い悩んだ末、大勢で行くには好ましくないルートとして谷沢尾根は断念。変更してその西側の下沢尾根を利用して森戸川林道に出ることにした。

③ 新名瀬バス停に降りて、バス通りを少し先に行くと大峰山のハイキングコース入口。

 すぐに熊野神社があり、その脇から急で長い階段が続く。今日はうれしことに青空の快晴。普通なら最初からこの急登では、うんざりするところだが、眺望の期待感の方が大きい。期待に違わず、展望台からの眺望はすばらしい。穏やかに広がる碧い海原に白いヨットが静かに浮かび、その向こうには冠雪の雄大な富士山がこちらを向いて聳え立っている。気持が鎮まる姿だ。箱根や丹沢の山なみも連なってまさに絶景。天気に恵まれ、大峰山から感動的な眺めを楽しんだ。

④ 下沢尾根は実教寺の先から山道に入り、仙元山分岐から観音塚方面に進んで間もなく森戸川林道と書かれた立派な道標があり、ここが入口。道巾は狭いが道は明瞭。しかし、森戸川林道が近づいてくると急傾斜となり、トラロープが連続して現れ、緊張を強いられながら林道に降り立った。

⑤ 森戸川林道終点から山深い雰囲気の南沢コースを辿り、途中で南中峠に上がるという計画。沢を3ヶ所横切って、次の沢は横切らずに沢の上流に向かう。幸い水量は少ないが、まともなルートではない。荒れて藪化している。沢底は滑る。踏み跡を追って上がって行くとシダで鬱蒼としてくる。トラロープが出現。短時間ではあったが、四苦八苦して小狭い中尾根の南中峠に上がり切った。

⑥ 南中峠から乳頭山へ向かう。№34鉄塔を通過してすぐ、田浦梅林分岐の手前は大きく開けて視界が広がり、東京湾を一望できる見晴らしのよい場所になっていた。ここで集合写真を撮る。この場所がこれほど広く明るかった記憶がないので、近年樹木が伐採されたのだろう。乳頭山山頂は風が冷たく早々と山頂を後にした。

⑦ 乳頭山を降りるとすぐに分岐があり、畠山を目指す。畠山への道はアップダウンがあり、侮れないが、ヤブツバキの花のオンパレードだ。次第に歩く脚が重くなって、畠山山頂に着く。山頂には風化に耐えた石仏が静かに佇んでいた。東方が開けて東京湾が望める。可憐な白いスイセンの花を見る。

⑧ 畠山を下山して塚山公園への道を分け、十三峠への沢筋の道に進路をとる。緩やかに上り坂となって山道は続いている。次第に沢から離れて明るくなると右手に田浦梅林が見える。ほどなくして舗装道路に飛び出す。昔、浦賀に通じた嶮しい山道で、このあたり地形図では十三峠と書かれているが、標柱は見当たらない。日没は早い。一息入れて東京湾に降るようにJR田浦駅に急いだ。

⑨ この時期の三浦アルプスは木々の葉の色は変化していたが、まだ葉を残していた。冬枯れ前の初冬の時期もいい印象だ。都市近郊の山とは思えぬ山深さと雰囲気のよさが認識され、人がよく訪れる山域となってきたのだろう。以前にはなかった立派な道標が要所に立てられていた。(佐藤邦弘)

 


湘南の海に浮かぶ富士山

大峰山展望台より

南尾根への山道

昼食

南沢をトラバース

中尾根鉄塔付近で

ヤブ椿が多い

畠山山頂より

畠山山頂の水仙

山行記録へ戻る